2021年03月24日
言葉は世に連れ
読者のみなさんは、覚えていますか?
以前、僕が娘を駅まで車で送った際に、お礼の言葉として 「あざ」 と言われ、面食らってしまったことを……。
※(当ブログの2019年11月1日 「あざ~す!」 参照」)
「ありがとうございます」 → 「あざーす」 → 「あざ」
と変化したようで、いわゆる若者言葉の短縮語というやつです。
「コンビニエンスストア」 を 「コンビニ」、「スマートフォン」 を 「スマホ」 と短縮するくらいなら分かりますが、若者言葉は日進月歩の勢いで進化しているようです。
「とりあえずまあ」 は 「とりま」、「あーなるほどね」 は 「あね」、「お疲れさま」 は 「乙(おつ)」 なんて略すようです。
メールやラインなどの普及のせいなんでしょうね。
話し言葉よりも書き言葉は、さらに短くなります。
「了解」 なんて、「り」 だけですって!(笑)
でもね、あの時は僕も 「いくらなんでも短縮し過ぎだろう!」 と娘を怒ったのですが、今は、ちょっぴり反省しています。
なにも言葉の短縮語は、平成や令和に始まったことではないのです。
先日、テレビのクイズ番組で、「押忍(おっす)」 の語源について出題されていました。
その答えに驚きました!
なんと、「おはようございます」 だったのです。
空手や柔道、剣道など武道の世界から生まれた短縮語らしいのですが、その語源をたどると?
「おはようございます」 → 「おはようっす」 → 「おっす」 と変化したらしいのです。
後に、この言葉に 「押して忍ぶ」 という字をあて、「自我を抑え我慢する」 という武道らしい意味を持たせたといいます。
だもの、「ありがとうございます」 が 「あざ」 になっても不思議はありません。
言葉は世に連れ、短縮化されるものなのです。
やがて……
「よろしくお願いします」 は 「よす」 と、「申し訳ありません」 も 「もん」 で通じる時代になるのかもしれませんね。
今度、娘に用を頼むとき、「よす」 と言ってみようと思います。
はたして、どんな反応をするのでしょうか?
Posted by 小暮 淳 at 12:01│Comments(0)
│つれづれ