2021年05月30日
令和の子どもは昭和好き
<紙芝居で笑顔届ける>
そんな見出しを付けた記事が、今日の上毛新聞に載ったからでしょうか!?
今日の口演は、各回とも盛況でした。
僕は現在、高校の同級生で、「壽ちんどん宣伝社」 の座長をしている友人と、月一回、伊勢崎市の伊勢崎神社境内で、創作紙芝居の上演を行っています。
きっかけは僕が 『ぐんま謎学の旅 民話と伝説の舞台』(ちいきしんぶん) という著書を出版したことでした。
この中に、座長の出身地である伊勢崎市の民話があり、「ぜひ、紙芝居にしたい」 と依頼されました。
この紙芝居が昨年暮れに完成し、今年の1月から 「神社かみしばい」 と銘打ち、口演を続けています。
薫風そよぐ五月晴れ!
天候に恵まれ、最高の “街頭紙芝居日和” となりました。
口演は、午前10時、11時、午後12時、1時の4回ですが、すべての回に、たくさんの親子連れが集まりました。
いえいえ、親子だけではありません。
おじいちゃんやおばあちゃんと、お孫さんという組み合わせも見受けられました。
「始まるよ~!」
パフパフ (ラッパの音) 、ドンドン (太鼓の音) と開始の合図。
「はーい、子どもたちは前の方に座ってね」
見物客の一人一人に、飴が手渡されます。
昭和の昔だったら紙芝居と言えば、練り飴でしたかね。
今は、ペロペロキャンディーです。
大人たちには、袋入りのキャンディーが配られました。
カーン、カーン、カンカンカンカン……
拍子木の音が境内に鳴り響くと、いよいよ紙芝居の始まりです。
最初は、大人たちのほうが興味津々なんですね。
子どもの頃を思い出しているのかもしれません。
自転車の荷台に積んだ芝居台を懐かしそうに眺める人もいます。
でも、紙芝居が始まると、途端、子どもたちはおしゃべりを止めて、目を輝き始めます。
「その時です!」
座長が叫べば、子どもたちは目を見開き、食い入るように身を乗り出し、
「パッと、刀を抜きました!」
座長が身振り手振りで演じれば、「わ~!」 と喚声が上がります。
“今の子どもたちは、ゲームばかりしている”
“今の子どもたちは外で遊ばない”
まことしやかに信じ込んでいましたが、そんなことはないんですね。
もしかしたら大人たちが、手を抜いているだけなのかもしれません。
だって、こんなにもアナログの遊びに夢中になっているじゃありませんか!
座長は言います。
「このコロナ禍で、なかなか外へ遊びに出られない子どもたちに、笑顔と元気を届けたい」
十分に届いたと思います。
そして、大人が子どものことを真剣に思いながら、一生懸命に何かを伝えようとする姿は、時代に関係なく、ほほえましいものです。
令和の世の中だから伝えたいことがあります。
過ぎた時代の中に残された “娯楽” という文化を……
次回の 「神社かみしばい」 は、来月6月19日(土)、20日(日) を予定しています。
※(創作民話は20日のみの口演です)
Posted by 小暮 淳 at 17:44│Comments(0)
│神社かみしばい