2021年07月24日
疫病退散! 天王祭
今日は一年に一度開催される 「天王祭 (てんのうまつり) 」 でした。
僕が暮らす前橋市南部の町には、2つの神社があり、境内には、いくつもの小さな石祠があります。
その1つに、「天王宮」 があります。
天王宮には、牛頭天王 (こずてんのう) という神様が祀られています。
その牛頭天王の祭りが、「天王祭」 です。
疫病などが流行する夏に行なわれる祭りで、災厄を免れられると信仰されています。
僕は、今年一年間、神の使いとして氏子を代表した11人の 「年番」 に選ばれました。
(本当は選ばれたのではなく、各班から毎年1軒が担当します)
1年を通して、様々な祭りを行いますが、この 「天王祭」 は特別です。
簡略化が進む現代において、いまだに古式ゆかしき祭事を行っています。
午前8時、公民館に氏子代表たちが集まりました。
まずは、神様への飾り物づくりが始まります。
色ちりしを輪ゴムで束ね、1枚ずつ開いて花をこさえます。
これらを化粧した竹竿に、取り付けます。
さらに飾り花で彩られた竹竿を、ワラを巻き付けた大きな竹の棒にくくりつけます。
そして、これらは神社の鳥居に巻き付けられます。
鳥居には、大きな船形をした灯籠も吊るします。
灯籠には、「五穀豊穣」 と書かれています。
さらに町の辻々には、小さな灯籠が置かれます。
こちらには 「家内安全」 「交通安全」 と墨書きされています。
これで準備完了!
午前10時に、神主を迎え、石祠の前に供物を並べ、粛々と祝詞(のりと)が上げられ、牛頭天王様をお迎えいたしました。
祝詞の中には、ちゃんと <新型コロナウイルス> や <疫病退散> という文言も唱えられていました。
本来ならば、この後、神主を交え公民館で酒宴が始まるのですが、依然続くコロナ禍であります。
仕出し弁当が配られ、解散となりました。
日本人にとって “祭” とは、目に見えない物を信じる力です。
「フェスティバル」 ではありません。
どんなに科学や医学が進歩しても、人の心は信じることを止めません。
令和の世になり、以前より増して災害や疫病などの災厄が起こるようになりました。
きっと私たちは、これから先の世も先人たちの教えにならい、神を信じつづけることでしょうね。
Posted by 小暮 淳 at 16:09│Comments(0)
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