2021年10月01日
カラスなぜ鳴くの?
秋の日は釣瓶落とし……
夕方5時近くなると、あたりは急に暗くなり始めます。
最近は、外で遊ぶ子どもたちの姿を見かけなくなりましたが、僕が子どもの頃は、小さい子から大きな子まで、みんなが空き地や広場、神社やお寺の境内で、日が暮れるまで遊び続けたものです。
「カー、カー、カー」
どこかでカラスが鳴くと、その日の遊びは、そこで終了です。
「カラスが鳴くから、かーえろー!」
誰かが言うと、
「オレも」 「ワタシも」
と、一目散に家路を急いだものでした。
なんでなんでしょうか?
昭和の子どもたちは、誰もが親に 「カラスが鳴いたら帰って来るんだよ」 と言われていたんですね。
でも、なぜ、カラスが鳴いたら家に帰らなくてはならなかったのでしょうか?
大人たちは、こんなことも言ってました。
「朝からカラスの泣き声が、うるさいね。どこかで人が死んだかね」
実際、その翌日に近所で葬式があったこともあり、子どもたちにはリアルに “カラス” は、あの世からの使者だと信じられていました。
昔々、「死」 というものは “ケガレ” の最たるものとして忌み嫌われていました。
そのため、今のように死者を弔う気持ちもなく、死人が出ると遺棄されていたといいます。
当然、雑食であるカラスは、死体に群がったことでしょう。
また、埋葬が行われるようになっても、死者には枕飯や枕団子といった食べ物をお膳にのせて、墓場まで運びました。
それを狙うカラスが、いつも墓場にいても不思議はありません。
やはりカラスは、死を連想させる不吉な鳥ということになります。
そんな忌み嫌われたカラスが、夕方になると、一斉にねぐらに帰って来ます。
子どもたちが遊んでいた神社やお寺の境内には、大きな木があります。
当然、鳴きますから、時計を持たない子どもたちには、時刻を知る合図にもなるわけです。
これって、今思うと昔の人の知恵だったんですね。
大人たちは、言い伝えや伝説を利用して、子どもたちを怖がらせて、暗くなる前に家に帰ってくるように仕向けていたのだと思います。
そのカラスも今じゃ、ゴミをあさる町のやっかい者あつかいです。
カラスが鳴いたからって、家に帰る子どもは、令和の時代にはいないんでしょうね。
Posted by 小暮 淳 at 11:08│Comments(2)
│昭和レトロ
この記事へのコメント
マロパパ先生
先日、散歩してたら、なんと「カラスの行水」を目撃してしまいました!!
神社の境内の中にある小さな池で、おもいっきり水浴びしておった!
でも、いわゆる「カラスの行水」ではなくってね、人間の温泉浴といっしょで、
少し入ってばちゃばちゃしたら、いったん休憩→また水浴び→休憩、、を
繰り返してるの。
すごーーい!と感嘆してしまいました。
カラスを観察していると、ほんとうに飽きません。
彼らの頭脳と好奇心や工夫に、いつも脱帽します!!
ムクより
先日、散歩してたら、なんと「カラスの行水」を目撃してしまいました!!
神社の境内の中にある小さな池で、おもいっきり水浴びしておった!
でも、いわゆる「カラスの行水」ではなくってね、人間の温泉浴といっしょで、
少し入ってばちゃばちゃしたら、いったん休憩→また水浴び→休憩、、を
繰り返してるの。
すごーーい!と感嘆してしまいました。
カラスを観察していると、ほんとうに飽きません。
彼らの頭脳と好奇心や工夫に、いつも脱帽します!!
ムクより
Posted by ムク at 2021年10月01日 11:15
ムクさんへ
古来、カラスには予知力や霊的能力があると信じられているようです。
「カラスが鳴くと、死人が出る」と言われるのも、そのせいなんでしょうね。
今でもカラスは、現代人に何かを伝えようとしているのではないでしょうか?
きっとカラスが行水するのも、意味があるはずです。
ぜひ、観察を続けてください。
古来、カラスには予知力や霊的能力があると信じられているようです。
「カラスが鳴くと、死人が出る」と言われるのも、そのせいなんでしょうね。
今でもカラスは、現代人に何かを伝えようとしているのではないでしょうか?
きっとカラスが行水するのも、意味があるはずです。
ぜひ、観察を続けてください。
Posted by 小暮 淳 at 2021年10月01日 17:16