2022年01月24日
自死の威を借るテロ
≪自殺者2万830人 2年ぶり減≫
≪自殺者380人 3年連続増≫
2021年の自殺者数が発表されましたが、全国紙と地方紙で、まったく逆の見出しが付いていました。
片や 「減」、片や 「増」。
これは、いったい、どういうことなんでしょうか?
新聞によれば、昨年1年間の全国の自殺者数は前年より251人少ない2万830人で、2年ぶりに減少したとのことです。
とはいっても、2019年までは10年連続で減少していたのが、コロナ禍が始まった2020年には、前年を上回っていたのですから、喜べる数字ではありません。
何よりも年間2万人以上の人が、自ら命を絶っている国は、やはり異常です!
一方、群馬県内の自殺者は前年比4人増。
動機の最多は 「健康問題」 で、次に 「家庭問題」、「経済・生活問題」 の順です。
ところが全国を見ると、この動機が逆転します。
トップは 「生活苦」 と 「多重責務」。
「事業不振」 「倒産」 と続きます。
やはりコロナ禍の長期化で、経済的な不安が自殺につながっているようです。
それに比べ、地方はコロナ禍以前と同様、健康や家庭という個人的な悩みが根深いということになりそうです。
実は僕、生まれてこの方、一度も 「死にたいと」 と思ったことのない能天気野郎なんです。
だから毎年発表される自殺者の数字や原因・動機を見るにつけ、「なんで?」 と理解に苦しみます。
何とかなるのが人生で、何とかならなかったところで、死ぬことはありません。
その先に、また新しい “何とか” が始まるものです。
ところが世の中には、そのように楽天的に物事を考えられない真面目な人が、こんなにもいらっしゃるのですね。
そもそも自殺が理解できないのですから、最近の “自殺願望者” の奇妙奇天烈な行動は、まったくもって訳が分かりません。
「死にたいので、人を殺して死刑になりたかった」
という、意味不明な殺人者の言動です。
死にたい→死刑→大量殺人
という、なんとも愚かで自分勝手な発想です。
電車や密室で火を放ったり、通行人を次々と刃物で刺したり……
おぞましい限りです。
自殺の名を借りた、ただのテロ行為ではありませんか!
依然、コロナ禍は続いています。
どうか、みなさん、自分の命を大切にしてください。
一日も早く、心穏やかな日常がもどることを願っています。
Posted by 小暮 淳 at 12:20│Comments(0)
│つれづれ