2022年02月21日
TVカメラがやって来た!
コツコツ、コツコツ
晴れても雨でも風の日でも
コツコツ、コツコツ、
人が集まっても集まらなくても
休むことなく、神社の境内に立ち、演じ続ける男がいます。
彼の名は、石原之壽(いしはらのことぶき)。
「壽ちんどん宣伝社」 の座長です。
そして彼は、僕の同級生。
1年前、彼のために紙芝居用の物語を書き下ろしたのが縁で、僕も毎月、街頭紙芝居に参加するようになりました。
昨日は今年2回目の 「神社かみしばい」 口演日でした。
開演30分前、会場である伊勢崎神社へ行くと、すでに数人の人影がありました。
よく見ると、お客さんではありません。
大きな撮影カメラと収音マイクを抱えたテレビクルーです。
聞けば、NHKテレビの取材だといいます。
その5分後、またしても同じ機材を抱えた人たちが現れました。
こちらは、群馬テレビのクルーでした。
やはり、取材に来たようです。
よりによって、2つのテレビ局がブッキング取材です。
会場は、さながら記者会見のようで異様な雰囲気となりました。
「紙芝居が、始まるよ~!」
いつものように拍子木を鳴らしながら、座長が自転車の荷台にくくり付けた紙芝居の前に立ちます。
2台のカメラが回り出します。
緊張している様子もなく、彼は子どもたちに飴を配り、クイズを出し、正解するとラッパを鳴らして賞品を手渡し、いつもどおりに、パフォーマンスを続けます。
今回、演じたのは3つの創作紙芝居。
1つは、彼オリジナルの 『桃太郎?』。
昭和の高度経済成長期のドブ川に流れ着いた桃とおばあさんの話です。
2つめは、前橋市在住の絵本作家・野村たかあきさん作 『焼きまんじゅうろう 旅すがた』。
江戸時代の上州 (群馬県) を舞台に、渡世人のまんじゅうろうが悪を懲らしめて大活躍します。
そして3つは、僕が地元・伊勢崎市に伝わる民話を題材に書いた 『いせさき宮子の浦島太郎』 です。
群馬テレビは、昨夜のニュースで放送されました。
NHKは、これから編集作業にかかり、3月1日の夜のニュース番組の中で、特集されます。
「たかが紙芝居、されど紙芝居」
僕は、いつもそう思いながら彼の活動を応援してきました。
昭和~平成~令和と時代は変わり、世の中も変わりました。
「それでも子どもの笑顔は変わらない」
と彼は言います。
コツコツ、コツコツ
ライフワークのように彼の口演活動は続きます。
継続は力なり……
まさに、そう感じた一日でした。
Posted by 小暮 淳 at 10:57│Comments(0)
│神社かみしばい