2022年05月30日
今日は小さな一生
本当なのだろうか?
ブラジル・アマゾンの熱帯雨林に暮らすインディオの人には、ウツも自殺もないといいます。
著名な心療内科医が新聞のコラムに書いていたのですから、本当なのでしょうね。
ただし、こんなことも書かれていました。
<寝ていると天井からサソリが落ちて来たり、夜トイレに行く時、猛獣に襲われないよう気をつける生活>
その日一日生きることが奇跡のような毎日なのだと。
ウツも自殺もないけど……
その実情を聞いてしまうと、納得せざるをえませんね。
日本の実情とは、“一日” の意味合いが違い過ぎるようです。
昨年の日本の自殺者数は、2万1,007人。
3万人を超えた平成のピーク時に比べると減少した感がありますが、それでも世界の先進国の中ではダントツに多い数字です。
自殺に追い込まれる原因は、人それぞれだと思います。
経済面や健康面など多岐にわたりますが、理由は1つです。
“不安”
将来への不安が心理的な負担になった結果、自ら命を絶つという選択にたどり着いてしまいます。
では、アマゾンに暮らすインディオたちには、将来の不安はないのでしょうか?
そうか!
サソリや猛獣への不安は、将来ではなく “今” の不安なんですね。
<アマゾンは今日一日が小さな一生という気持ちで生きている>
心療内科医は、“一日の重さ” の違いについて、こうも記しています。
<技術の進歩は私たちの生活を生きやすくした。温度や湿度が保たれた部屋で動物に襲われる心配もなく暮らせる生活だ。でも人々はお互いに非難し合ったりする。すぐに気持ちが落ち込み生きていることを楽しめなくなる。>
どこまでインディオの考え方に近づけられるかは分かりませんが、一日の重さについて、もう一度考え直してみたくなりました。
「今日は小さな一生」
今を大切に生きたいと思います。
Posted by 小暮 淳 at 12:17│Comments(0)
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