2023年03月24日
本は買ってください
僕の職業は、ライターです。
日本語で分かりやすく表記するなら、“売文業” であります。
読んで字のごとく、文章を売ることを生業としています。
収入源は、大きく分けて2つ。
新聞や雑誌などに寄稿、連載をした「原稿料」 と、書き下ろした著書の 「印税」 です。
(連載が書籍として出版されることもあります)
「印税」 と聞くと、誰もが必ず口にする言葉があります。
「よっ、夢の印税生活!」
でも、文字通り、そんなことは “夢” であります。
いや、シビアに言うなら、夢のまた夢です。
その夢がかなう人は、出版界でも、ほんの一つまみ。
何百万部と売れるベストセラー作家だけです。
印税は、本体価格の数~十数%ですから、たかが知れています。
しかも無名な作家ならば、初版は数千冊の印刷がいいところです。
たとえ増刷されて、数万冊売れてたところで……(計算してみてください)
その作り上げるまでの手間ひまを時給で計算してみると、よっぽどコンビニでアルバイトをしたほうが収入になります。
だから著者にとって著書は、血と汗と涙の結晶であり、一冊でも多く売れてほしいのです。
「小暮さんの新刊、さっそく図書館にリクエストしました」
以前、そんなコメントを読者からいただいたことがありました。
ありがたいことです。
嬉しいんですよ。
でもね、本音を言えば、「書店で買ってよ~」 なんであります。
確かに、図書館が購入すれば、そこで1冊分の印税は著者に入ります。
でも、その後、何人に読まれても1円も入っては来ないのです。
「ブックオフで買いました」
という人もいます。
こちらも図書館同様、本を買って手放した人の印税は入りますが、その後に古書店で買っていただいても入っては来ません。
ま、僕も図書館と古書店は、よく利用していますから、大きな声で文句は言えませんけどね。
利用する側と本を出版する側では、立場が変わってくるということです。
えー、読者のみなさんに、お願いがあります。
図書館で借りていただいても、古書店で買っていただいても、読んでいただければ著者は大変うれしいのです。
もー、そりゃあ~、感謝以外の何ものでもありません。
が、もし、少しでも慈悲の心がおありでしたら、新刊を書店にて、お買い上げください。
そのことにより、我が家の夕飯のおかずが一品、増えるかもしれないのであります。
わがままなお願いであることは、重々承知しております。
そのうえで、お願い申し上げます。
どうか、恵まれない売文業者を助けると思って、本は新刊を買ってくださ~い!m(__)m
Posted by 小暮 淳 at 12:00│Comments(2)
│著書関連
この記事へのコメント
そうですよね~、次回の新刊が出た際には
書店で爆買いしたいと思います(笑)
あ、ブログ開設13周年おめでとうございます
(祝)
書店で爆買いしたいと思います(笑)
あ、ブログ開設13周年おめでとうございます
(祝)
Posted by みわっち at 2023年03月25日 06:21
みわっちさんへ
ありがとうございます。
“爆買い” とは、うれしい!
よろしくお願いいたします。
ありがとうございます。
“爆買い” とは、うれしい!
よろしくお願いいたします。
Posted by 小暮 淳
at 2023年03月25日 10:47
