2023年04月03日
146万の知的財産
子どもの頃から僕は、親や先生から 「落ち着きがない」 「ジッとしていない」 「集中力に欠ける」 と言われて育ちました。
大人になってからは、休むと死んでしまうことから 「マグロの回遊」 なんて、揶揄されたこともあります。
また家族からは、常に家の中をウロウロと歩き回っている姿から 「動物園のクマ」 なんて言われました。
とにかく、動いていないと気が済まない性分なのです。
そんな僕とは、真逆の人たちがいます。
いわゆる “ひきこもり” をされている人たちです。
内閣府は先日、自宅にいる15~64歳のひきこもりの人は、全国に146万人との推計値を発表しました。
“ひきこもり” の定義とは?
<半年以上、家族以外とほとんど会話をしないなどの人>
とのこと。
調査によれば、現在の状態になった理由について、2割の人が新型コロナウイルスを原因に挙げていて、「学校になじめない」 「人間関係がうまくいかなかった」 と答えています。
なぜ、こんなにも、ひきこもりの人が増えたのか?
現代社会のひずみなのか?
僕は専門家でもないので、まったく分かりません。
しかも、根っからジッとしていられない性格ですから、ひきこもること自体が苦痛でしかありません。
そんな僕からしたら、「うらやましい!」 のひと言です。
だって、何時間も何日も、さらに何年もひきこもれるなんて、それって、才能ですよ!
もし僕に、ひきこもりの技術があったら、ライターなんかにならず、迷わず小説家になりましたって!
落ち着きがないために、仕方なく、取材で飛び回るライターという職業を選んだのですからね。
あ~あ、うらやましい……。
ひきこもれたなら、とっくに芥川賞か直木賞くらいは取れていたのになぁ~(嘘)
いずれにせよ、君たちには、凡人には持ち合わせていない “集中力” という才能があるのです。
その才能を、世のため人のために使わない手はありませんって!
文学でもいいし、芸術でもいい、手先が器用ならば職人になればいい。
石の上にも三年、いや、“部屋の中にも十年” こもれば、何かしらの作品を生み出せます。
君たちは、我が国が誇る “知的財産” なのだよ!
「ああ、もったいない」
これが僕の率直な感想です。
Posted by 小暮 淳 at 12:16│Comments(2)
│つれづれ
この記事へのコメント
引きこもりたくて引きこもってはいないと思います。でも…知的財産と言われたら元気でるかな。
Posted by まいちゃ at 2023年04月07日 01:03
まいちゃさんへ
人は、知らず知らずのうちに、一番得意なことをしているものです。
“ひきこもり” も一つの才能と捉えることが、できませんかね?
人は、知らず知らずのうちに、一番得意なことをしているものです。
“ひきこもり” も一つの才能と捉えることが、できませんかね?
Posted by 小暮 淳
at 2023年04月07日 10:44
