2023年04月17日
おばさんとおばあさんの端境期
20代の頃、本屋でアルバイトをしていました。
といっても、店員ではありません。
会社や学校に書籍を納品する配送係でした。
さる中学校の図書館へ納品に出かけたときのこと。
校庭内にワゴン車で乗り入れ、車から降りると、ちょうど足元にコロコロとテニスボールが転がって来ました。
僕は、それを拾い、コートで手を振る少年に投げ返してやりました。
すると少年は、こう言ったのです。
「おじさん、ありがとう!」
ガッビ~ン!
お、お、おじさんだ~?
俺はまだ20代だぞ!
その時のショックは忘れられません。
後々考えてみれば、遠目だったし、作業用のジャンパーを着ていたし、書店名の書かれた車に乗っていたし……
その少年だって、とっさの判断だったのだろうし、“許す” ことにしました。
世間では、一般的に何歳から 「おじさん」 「おばさん」 と呼ぶのでしょうか?
さるニュースサイト調べでは、一番多かったのが男女共に41~45歳でした。
まあ、妥当な線じゃないですかね。
でも、これって個人差がありますよね?
子どもがいる人は、もう少し若い頃から 「おじさん」 「おばさん」 を認識していると思います。
僕もそうでした。
PTA役員や子ども会長なんかしてましたからね。
我が子の同級生や近所の子どもたちからは 「おっちゃん」 「おじちゃん」と呼ばれていましたもの。
先日、新聞の読者投稿欄に、気になる質問を見つけました。
投稿主は50代後半の女性。
30代の娘から 「おばさんは60歳までで、そのあとは若作りしても、おばさんではない。年寄りだ」 と言われたそうです。
その女性は 「私の中では、おばあさんは70歳からなのですが、どう思われますか?」 と問いかけていました。
これまた個人差がありそうな質問です。
しかも、微妙に異なるキーワードも出てきました。
「年寄り」 と 「おばあさん」 です。
これに 「シニア」 が加わると、ますます複雑になってきます。
ということで、調べてみました。
2021年に某健康食品会社がリサーチしたアンケート結果です。
それによると平均年齢は、次のような結果になりました。
●シニア=61.6歳
●おじいさん・おばあさん=69.0歳
●お年寄り=73.1歳
いかがですか?
これまた妥当な数値に思えますよね。
ただし、シニアからお年寄りまでの間に10歳以上の開きがあります。
ここがグレーゾーン、いわば端境期(はざかいき)といえそうです。
平均寿命が60歳にも満たなかった昭和の時代に比べたら、飛躍的に日本人の寿命は延びています。
当時は60歳でも十分に老人(お年寄り)でしたが、今は10歳以上も若返ったことになります。
いやいや、まだまだ延びますよ!
次の調査の時には、お年寄りは80歳を超えているんじゃないですかね。
Posted by 小暮 淳 at 12:03│Comments(0)
│つれづれ