2024年03月19日
What's your name?
トン、トン
夜遅く、ドアを叩く音がしました。
こんな時間に、僕の部屋にやって来る人は、一人しかいません。
次女です。
「お入り。帰ってきてたのか?」
「おとう、元気だった!?」
と、いつものように元気いっぱいの娘が登場。
手には、何か箱を持っています。
「沖縄、行ってきた。はい、これ、お土産」
次女は2年前から家を出て、県外で一人暮らしをしています。
休みが取れたので、友だちと遊びに行ってきたようです。
そして、また休みが取れたので、ぷらりと実家に帰ってきたようです。
いつもなら、これだけで部屋を出て行くのですが、今回は、おかしなことを訊いてきました。
「あのさ、私の名前は、なんでSって付けたんだっけ?」
「なんで、また?」
「うん、ちゃんと知りたくなって」
娘の名前は、漢字1字で 「S」。
仮名では、2文字。
「患者さんに、『昭和っぽい名前ね』 って言われた」
娘は、看護師です。
確かに、言われてみれば、平成~令和のキラキラネームではありません。
どちらかと言えば、古風な名前です。
頭に 「お」 を付けると、時代劇に出て来そうな名前でもあります。
でも、本人は気に入っているようです。
「同じ名前の人に会ったことあるか?」
「ない」
「だろう! とっておきの名前を付けてやったんだ」
ということで、漢和辞典を引っ張り出してきて、漢字の意味を詳しく伝えてやりました。
「へえ、そうだったんだ」
と、納得した様子で、部屋を出て行きました。
その昔、僕もオヤジに、名前の由来を訊いたことがありました。
でも、返ってきた言葉にガッカリした記憶があります。
「なんとなく、響きがいいから」
だから、ついでに自分の名前も漢和辞典で引いてみました。
【淳】 ジュン
水をめぐらしそそぐ意。借りて 「あつい」、すなおの意。
人情に厚く、真心がある。
ありのままで、飾り気がない。
そんな意味もありました。
「名は体を表す」 ともいいます。
名に恥じぬよう、これからも生きて行こうと思います。
What's your name?
Posted by 小暮 淳 at 11:24│Comments(0)
│つれづれ