2024年04月06日
19歳のユーカラ ~SONGS of KAMUI~
涙が止まりません。
上映開始から2時間20分間。
あふれ出る涙のしずく。
そして、頬を伝う自分の涙が、温かいと感じました。
遅ればせながら、映画 『カムイのうた』 (監督・脚本/菅原浩志) を観てきました。
すべてにカムイ (神) が宿ると信じ、北海道の厳しくも豊かな自然と共存してきたアイヌ民族。
この物語は、差別と迫害に満ちた民族の史実の歴史です。
知里 幸惠 (ちり・ゆきえ)
明治36(1903)年生まれ。北海道登別市出身。
アイヌ民族である両親の間に生まれる。
6歳で旭川市内のコタン (集落) に住む伯母のもとに引き取られ、尋常小学校に通う。
15歳の時、伯母を訪ねて来た言語学者の金田一京助と出会う。
アイヌ民族の文化を研究していた金田一は、アイヌの口承文学であるユーカラ (叙情詩) を後世に残すため、アイヌ語と日本語が堪能な幸惠に翻訳することを勧める。
(パンフレットより)
知里幸惠は、主人公・テルのモデルです。
演じるのは若手女優の吉田美月喜さん。
兼田教授役 (金田一京助) を加藤雅也さんが熱演します。
そして全編にわたり心に響く、ユーカラの調べ。
文字を持たず、文化を口伝えで伝承するアイヌ民族の唄。
ユーカラをアカペラで歌う、伯母役のミュージカル歌手・島田歌穂さん。
その歌唱は、圧巻でした。
大正11(1922)年9月18日に、翻訳本は完成します。
しかし、その日の夜、19歳の幸惠は……。
気が付くと、僕の周りからは、すすり泣く声がします。
終演後も、鼻をすする音が、あちこちから聞こえてきました。
歳をとると涙もろくなるといいますが、それだけではないようです。
●カルカッタ国際映画祭 (インド) インターナショナル映画部門 最優秀賞作品賞
●モントリオール・インディペンデント映画祭 (カナダ) 優秀作品賞
●グランド・シネ・カーニバル・モルディブ (モルディブ) 優秀作品賞
●ハーキュリー・インディペンデント映画祭 (スペイン) 優秀作品賞
Posted by 小暮 淳 at 13:02│Comments(2)
│シネマライフ
この記事へのコメント
映画紹介ありがとうございます。
心揺さぶられそうですね。
僕も映画が好きなので、来週カミさんと行って来ます。
心揺さぶられそうですね。
僕も映画が好きなので、来週カミさんと行って来ます。
Posted by まいちゃ at 2024年04月06日 23:44
まいちゃさんへ
ぜひ、ハンカチを用意して、行ってください。
ぜひ、ハンカチを用意して、行ってください。
Posted by 小暮 淳
at 2024年04月07日 10:30
