2024年06月26日
黒いランドセル
すでに “ラン活” が始まっているといいます。
「ラン活」 とは、来年度に小学校へ入学する子どもへのランドセル選びのこと。
“選び” というのが、いかにも現代っぽいですね。
だって、選ぶも何も昔は、2種類しか色の選択肢はありませんでしたから。
男の子は黒、女の子は赤。
親も、おじいちゃんもおばあちゃんも、誰もが迷わず、そう決めつけて買い与えていました。
もちろん、それに対して異を唱える子どもいませんでした。
だって、それが当たり前だと思っていたから……
でも現代は、多様性の時代です。
自由が、選択肢の幅を限りなく広げています。
カバン屋の店頭には、色とりどりのランドセルが、まるで花屋の店先のように百花繚乱です。
確かに選択肢は広がりました。
では、それを使う、または買い与える人の意識は、時代の流れに準じて変われたのでしょうか?
こんな新聞記事を見つけました。
「息子がピンク色のランドセルを欲しがっている」 という母親の声。
親としては、子どもの好きな色を買ってあげたいと思う一方で、周囲の目を気にしてしまうという相談です。
「うちの子だけ浮いてしまうのではないか?」 「いじめに遭いはしないか?」
親ならば当然の不安であります。
この記事を読んだとき、僕は実の姪のことを思い出しました。
30年以上も昔の話です。
当然、まだランドセルの色の選択肢は黒と赤しかありません。
姪は、「絶対に赤は背負いたくない」 といいました。
そして、黒が好きなのではなく、赤が嫌いという理由だけで、黒いランドセルを買ってもらいました。
当時の兄夫婦の心情は、いかばかりか?
かなり、思い切った潔い決断だったと、同じ親として思います。
案の定、姪はいじめに遭いました。
「おとこ! おとこ!」 と、はやし立てられ、ランドセルにも落書きをされたといいます。
でも勝気な姪は、その都度、
「男じゃないもん! なんで女の子が黒を持っちゃいけないのよ!」
と反撃をくり返していたといいます。
今、時代は、どれほど変わったのでしょうか?
色で性別を選択する 「無意識の偏見」 は、なくなりつつあるのでしょうか?
それとも建前的に選択肢のみ広がり、人の心の中は、まだまだ偏見に満ちているのでしょうか?
そんな姪も今は、一児の女の子の母親であります。
彼女の子は、何色のランドセルを選ぶのかな?
Posted by 小暮 淳 at 11:23│Comments(2)
│つれづれ
この記事へのコメント
マロパパ先生
ランドセルも多種多様な時代になりましたね(^-^)
実は、わたしも、小学時代「黒」のランドセルでした。
母のセンスで・・・・。
もちろん当時は、奇異の目で見られましたが、
それも最初のうちだけで、
リュックの色が違うだけでなく、存在自体が変な子と認識されるほうが大きくなり(笑)、らくになりました。
今なら何色を選ぶかなー。
モスグリーンとか、紫とか、やはり渋めCHOICEかもなあ・・。
先生は何色でしょうか?(≧▽≦)
ランドセルも多種多様な時代になりましたね(^-^)
実は、わたしも、小学時代「黒」のランドセルでした。
母のセンスで・・・・。
もちろん当時は、奇異の目で見られましたが、
それも最初のうちだけで、
リュックの色が違うだけでなく、存在自体が変な子と認識されるほうが大きくなり(笑)、らくになりました。
今なら何色を選ぶかなー。
モスグリーンとか、紫とか、やはり渋めCHOICEかもなあ・・。
先生は何色でしょうか?(≧▽≦)
Posted by ムク at 2024年06月26日 12:08
ムクさんへ
今ならドジャースカラーの青色ですかね。
大谷翔平の似顔絵のプリント入りで(笑)
今ならドジャースカラーの青色ですかね。
大谷翔平の似顔絵のプリント入りで(笑)
Posted by 小暮 淳
at 2024年06月26日 22:28
