2013年01月16日
カッコ悪い大人
今日の新聞に、医者で作家の川渕圭一氏のコラムが掲載されていました。
氏は、「頑張れ受験生」 と題して、若い人たちへ、こんなエールを贈っています。
<世の中や他人のせいにしてばかりで、自らは一向に意見を発しない、カッコ悪い大人にならないために。揺るぎない信念を持ち、自らの理想を語ることができる、真の大人になるために。>
“カッコ悪い大人”
この言葉が、今日1日、僕の頭の中でグルグルとめぐっていました。
確かに、氏の言うとおり、不平不満ばかり口にして、自らを改善しない大人は、カッコ悪いのです。
いうなれば、“有言不実行” であります。
でも、「会社が悪い」「上司がバカだ」と言いながら、飲み屋でクダを巻いているヤカラは、日本全国どこにでもいますよね。
このヤカラは、決して珍しい人たちではありません。
不平不満を口にすることによって、ストレスを発散して、翌日からまた同じ毎日を繰り返しているのです。
気持ちは分からないでもありませんが、確かにカッコ悪い!
僕も一時期、サラリーマンをしていたので、気持ちだけは分かります。
でもね、僕の場合、翌日にリセットできなかったんでありますよ。
氏の言うとおり、<意見を発して>しまったんですね。
「バカに下げる頭はない!」って。
でも、他人をバカ呼ばわりする人のほうが、本当はバカなんですよね。
カッコは良かったけど、バカを見たのは自分でしたもの。
ま、それゆえ、現在の僕が、ここにいるんですけど。
実は今日、僕は、さる男のことを考えていたのです。
30代の頃、彼は会うと、いつもいつも会社の不平と上司の不満を口にしていました。
聞いているほうにしてみれば、あまり心地の良い話ではないのですが、そのいきどおりたるや凄まじく、いかに自分が優秀で、いかに会社がそれを認めてくれないかを熱く熱く語るのです。
時に、その言動は、もうグチなどではなく、“青年の主張”のようにも聞こえてきました。
当時、僕はすでにフリーで仕事をしていたので、「だったら、そんな会社、辞めちゃえば」 なんて、軽いノリで無責任に言っていたのです。
すると彼も、酒の力を借りて、「おお、辞めてやろうじゃないか~! あんな会社、辞めてやる~!」 と息巻くのが、常でした。
その後、僕も忙しくなり、滅多に彼と会わなくなっていました。
40歳を過ぎてから、久しぶりに会うと、彼は、まったく別人のように変わっていました。
「その後、どう?」
と聞いても、以前のように会社や上司のグチを言いません。
まったくもって温厚なオジサマに変身していたのです。
最近、彼の会社の同僚に会うことがありました。
彼がまったくの別人になってしまったことを告げると、その同僚は、
「それが、うちの会社のやり方ですよ。アメとムチを上手に使い分けて、社員を飼い慣らすんです」 と・・・。
“アメとムチ”
それはそれで、幸せなのかもしれませんね。
氏の言葉を借りれば、有言不実行がカッコ悪い大人なのですから、彼は、そこからは脱出したわけです。
いわば “不言不実行” という、最強の武装を人生に施したのですから。
確かにカッコ悪くはないかもしれません。
でも、僕には、リングに上がらないボクサーのように見えて仕方がないのです。
戦わなければ、負けることはない。
負けることがなければ、失うものもない。
でも、戦わないのだから、永遠に勝利はないのです。
カッコなんて、悪くてもいいじゃん!
負けたって、いいじゃん!
<揺るぎない信念>を持ち、<自らの理想>を語ることができれば・・・
Posted by 小暮 淳 at 20:44│Comments(2)
│つれづれ
この記事へのコメント
揺るぎない信念 自らの理想 は語れない女ですが
昨年末からBSでドラゴンボールZを、毎日、日課にして観ています。
家族は、白い目でみます(笑)でも20年前からファンなので観たいものは観ます。
彼は揺るぎない信念(自分より強い相手に挑戦する)の持ち主です。
私の理想の男です。
昨年末からBSでドラゴンボールZを、毎日、日課にして観ています。
家族は、白い目でみます(笑)でも20年前からファンなので観たいものは観ます。
彼は揺るぎない信念(自分より強い相手に挑戦する)の持ち主です。
私の理想の男です。
Posted by ぴー at 2013年01月17日 09:33
ぴーさんへ
世代ですかねぇ…。
僕の理想の男は、絶対に “矢吹丈” なんですよ。
モデルが、たこ八郎だと知ってからは、ますます好きになりましたね。
燃え尽きるまで戦えたら、本望です。
世代ですかねぇ…。
僕の理想の男は、絶対に “矢吹丈” なんですよ。
モデルが、たこ八郎だと知ってからは、ますます好きになりましたね。
燃え尽きるまで戦えたら、本望です。
Posted by 小暮 at 2013年01月18日 12:18