2011年12月22日
水上温泉 「水上館」
昨日から水上温泉に入り込み、今日の昼まで取材活動を続けていました。
そして昨晩は、ご厚意により 「水上館」 に泊めていただきました。
水上館・・・
なんとも懐かしい響きです。
水上館の玄関ロビーを通り抜けるのは、約20年ぶりであります。
その昔、僕は 「月刊 上州っ子」 というタウン誌の編集をしていました。
水上館は、水上温泉で唯一のスポンサーで、毎月、本を届けに通っていたのです。
3代目編集長として7年間たずさわりましたが、平成7年に廃刊させてしまいました。
(読者のみなさん、ごめんなさい)
で、今回、どうしてもそのことをお話ししたかったのです。
そしたら、3代目社長の木村嘉男さんは、
「えっ、本当? 上州っ子なの! うわぁ~、懐かしいな~!」
と、それはそれは驚いてくれて、それからは、取材も忘れて、
「こんなロゴだったよね」
「はい、そうです」
「表紙はこんな絵だったよね」
「はい、そうです」
・
・
・
「温かい雑誌だったよね」
「はい、ありがとうございます」
もう、僕は胸の奥のほうから、熱いものが込み上げてきて、言葉に詰まってしまいましたよ。
「ありがとうございます」
しか言えません。
<人の心に残る雑誌を作っていたんだ>
と、昔の自分をほめてあげたくなってしまいました。
1時間以上も社長さんと話しこんでしまいました。
「もう、今晩は仕事のことは忘れて、ゆっくり温泉につかって、のんびりと体を休めてください」
と、やさしい言葉をかけられて、席を立とうとした時です。
またも社長さんは、
「小暮さんは、月刊 上州っ子だったんだ。懐かしいなぁ、いい雑誌だったよね。今、ああいう雑誌はないねぇ」
と、しみじみとおっしゃってくださったのです。
昨晩は、風呂に入っても、食事をしても、布団の中に入ってからも、ずーっとずーっと、やさしい響きをもって、社長さんの言葉が、僕を酔わせてくれました。
本当に、ありがとうございました。
心の奥が、ほっこりと温かくなった夜でした。
Posted by 小暮 淳 at 20:49│Comments(4)
│温泉地・旅館
この記事へのコメント
はじめてコメントいたします!ビール大好きの46歳。二人の子持ち、夫と二人で小さな印刷屋をしてます。毎朝、布団の中で小暮さんのブログを携帯でチェックしては、二コリと笑い一日がはじまります。「山里歩き」は読んでるだけでも楽しい…。この本を持って秋には、庚申山行ったり、水上の後閑駅で一人でおにぎり食べたりしてきました!ブログを拝見しながら温かい温泉と同じぐらい、小暮さんの優しい人柄を感じます。この時間もまだ、仕事してますが、未来形の思考で頑張ってます。
安いだけの仕事でなく、ブログのような心に残るものをつくりたい!そんなこんなで試行錯誤の毎日です。
安いだけの仕事でなく、ブログのような心に残るものをつくりたい!そんなこんなで試行錯誤の毎日です。
Posted by 繭リン at 2011年12月22日 21:20
繭リンさんへ
ありがとう!
そして、はじめまして。
最近は、年のせいですかね。
繭リンさんのコメントを読んだだけでも、ウルウルしてしまいましたよ。
“未来形の思考”
いいですね。
これからも、末永くよろしくお願いいたします。
ありがとう!
そして、はじめまして。
最近は、年のせいですかね。
繭リンさんのコメントを読んだだけでも、ウルウルしてしまいましたよ。
“未来形の思考”
いいですね。
これからも、末永くよろしくお願いいたします。
Posted by 小暮 at 2011年12月23日 00:27
はじめまして。「月刊上州っ子」で検索したらたどりつきました。
今年40歳になりました。前橋で生まれてからの13年を前橋・元総社で暮らしました。
たまに前橋に帰るとその頃の面影は(当時の行動範囲においては)もう県庁周りにしか見る事があまり出来ないのですが、倍以上の時間を別の場所で暮らしていても、根っこはまだ前橋にあります。
廃刊になった事をこのエントリで知って残念に思いましたが、毎月なにかしらないけど楽しみにしていた「月刊上州っ子」の話がネットの波の中にあったのがうれしかったです。
今はどこにしまいこんでしまったか、それとも長い時間や引っ越しの中でうっかり捨ててしまったか、荷物の多い家を見渡して途方に暮れますが、チャンスがあったらどこかで閲覧したいと思います。
とても温かいタウン誌でした。
と、月刊上州っ子話だけですみませんでしたが、ちょくちょくこのブログにも訪問させてください。
ありがとうございました。
今年40歳になりました。前橋で生まれてからの13年を前橋・元総社で暮らしました。
たまに前橋に帰るとその頃の面影は(当時の行動範囲においては)もう県庁周りにしか見る事があまり出来ないのですが、倍以上の時間を別の場所で暮らしていても、根っこはまだ前橋にあります。
廃刊になった事をこのエントリで知って残念に思いましたが、毎月なにかしらないけど楽しみにしていた「月刊上州っ子」の話がネットの波の中にあったのがうれしかったです。
今はどこにしまいこんでしまったか、それとも長い時間や引っ越しの中でうっかり捨ててしまったか、荷物の多い家を見渡して途方に暮れますが、チャンスがあったらどこかで閲覧したいと思います。
とても温かいタウン誌でした。
と、月刊上州っ子話だけですみませんでしたが、ちょくちょくこのブログにも訪問させてください。
ありがとうございました。
Posted by かとっぴ部長 at 2012年11月07日 01:55
かっとび部長さんへ
こちらこそ、ありがとうございます。
「月刊 上州っ子」 を知っている、しかも現在は県外で暮らしている方からのコメントと知って、大変うれしく思いました。
思えば17年前、時代の流れに乗れず、やむなく廃刊させてしまった雑誌です。
その日から、その日暮らしのフリーライター人生が始まったのであります。
そう考えれると、上州っ子がなければ、今の僕の人生はなかったということになります。
そんな上州っ子をネットで検索して、このブログにたどり着いてくださったことに、感謝いたします。
群馬の温泉が中心のブログですが、ぜひ、また遊びに寄ってください。
これからも、よろしくお願いいたします。
こちらこそ、ありがとうございます。
「月刊 上州っ子」 を知っている、しかも現在は県外で暮らしている方からのコメントと知って、大変うれしく思いました。
思えば17年前、時代の流れに乗れず、やむなく廃刊させてしまった雑誌です。
その日から、その日暮らしのフリーライター人生が始まったのであります。
そう考えれると、上州っ子がなければ、今の僕の人生はなかったということになります。
そんな上州っ子をネットで検索して、このブログにたどり着いてくださったことに、感謝いたします。
群馬の温泉が中心のブログですが、ぜひ、また遊びに寄ってください。
これからも、よろしくお願いいたします。
Posted by 小暮 at 2012年11月07日 13:53