2013年04月18日
拝啓 恵村順一郎様
大変ご無沙汰しております。
ご活躍の様子は、テレビで拝見しております。
初めて恵村さんにお会いしたのは、確か、3年ほど前だったと記憶しています。
朝日新聞の前橋総局に赴任して、まもなくの頃でした。
場所は、前橋市内の某居酒屋。
ママから、「新しい総局長さんよ」 と紹介され、名刺交換をしました。
その翌年からです。
僕の連載記事 『湯守の女房』 がスタートしたのは・・・
担当記者から、「うちの局長は温泉が好きで、奥さんと一緒に群馬の温泉地をめぐっている」 と聞いたものですから、僕は本を出版するたびに、せっせと拙著を総局へ届けましたね。
そんな、ある日のこと。
「うちの局長が、小暮さんのことをコラムに書いていたよ」 と担当記者から新聞を手渡されました。
朝日新聞の姉妹紙 「朝日ぐんま」 2011年11月25日号
「前橋総局から」 というコラム欄で、恵村さんは、こんな風に僕のことを書いてくださいました。
<朝日新聞群馬版で 「湯守の女房」 を連載中の小暮淳さんの著書から孫引きさせてもらった>
と・・・
著書とは、『あなたにも教えたい 四万温泉』(上毛新聞社) のことです。
本の発行が2011年の9月ですから、すぐに四万温泉を訪ねてくれたんですね。
恵村さんは、その時の印象を、次のように記しています。
<中之条駅からバスで40分。車窓から、まず目を奪われたのが四万川の澄んだ流れである。終点で降り、山と川に見とれつつ歩き出すと、ふと気付く。ここには草津や伊香保のような歓楽街がない。ひたすら自然の懐に抱かれた温泉なのだ。>
ちなみに、孫引きしたという文章は、『あなたにも教えたい 四万温泉』 の88ページ。
「こらむ④ 文人たちが清遊した四万」 より、僕が作家・丹羽文雄の文章を引用したくだりです。
<これは美しいーわたしは思わず体を車中にもたげた。四万川の清流は女性的だ。それだけに家庭的で親しみやすい。>
恵村さんは、文豪と同じことを四万温泉で感じたんですね。
そして、文豪の言葉を引用した僕の本を思い出してくださった。
あの時は、物書き冥利に尽きることだと、大変感動いたしました。
ありがとうございました。
昨年、前橋総局より、また本社の論説委員に戻られたとお聞きしました。
ご挨拶をせぬままに異動を知ったことを、大変心苦しく残念に思っています。
しかし、今月からテレビ朝日の 『報道ステーション』 にコメンテーターとして出演している恵村さんのお顔とお姿を毎日拝見するようになりました。
最初は驚きましたが、「やはり優秀な人なのだ」 と感心しております。
ますますのご活躍に、お喜び申し上げます。
いつか、テレビの中から群馬の温泉の話をしてくださることを、楽しみにしています。
敬具
Posted by 小暮 淳 at 19:28│Comments(2)
│つれづれ
この記事へのコメント
温泉にも入らず(私の場合よくあること)、四万川の清流に、ただただ…癒されて帰ったこ記憶がよみがえりました。
Posted by ぴー at 2013年04月19日 11:00
ぴーさんへ
“温泉ライター小暮淳氏の、温泉作家としての原点とも言える四万温泉”
新聞の広告では、そんなコピーが飾られています。
あの規模で、あの、ひなびた感は、県内広しと言えども他には類をみません。
僕の大好きな群馬の温泉地の1つです。
ぜひ、のんびり数日間、逗留してみてください。
より、四万温泉の魅力を知ることができますよ。
“温泉ライター小暮淳氏の、温泉作家としての原点とも言える四万温泉”
新聞の広告では、そんなコピーが飾られています。
あの規模で、あの、ひなびた感は、県内広しと言えども他には類をみません。
僕の大好きな群馬の温泉地の1つです。
ぜひ、のんびり数日間、逗留してみてください。
より、四万温泉の魅力を知ることができますよ。
Posted by 小暮 at 2013年04月20日 02:50