2018年05月29日
どこかで 誰かが⑨ ディレクター
先週、こんなメールが届きました。
<私、○○○○(東京のテレビ局名) に所属しております、ディレクターの××××(男性名) と申します。普段、ニュース番組や紀行番組などを制作しております。(中略) 書店で過去の出版物などを調べている中で、小暮様の出されている温泉に関する多くの書籍、とりわけ 「源泉一軒宿」 のシリーズについて非常に興味深く拝見しました。私自身、旅行などで草津温泉や伊香保温泉には訪れたことがあるのですが、一軒宿で温泉を守られている温泉が、こんなに沢山あることや、また湯守の方たちの魅力的なエピソードに大変驚きました。(中略) 現在、企画段階で、まだはっきりとしてことは言えないのですが、メジャーな温泉地以外の一軒宿などに触れることが出来ないかと思っております。一度、小暮様にお話をお伺いすることが出来ないかと、連絡させていただきました。>
とっても丁寧な文面で、人柄まで察せる真摯な内容だったので、すぐに連絡を取りました。
すると、なんと、彼は、僕のスケジュールに合わせて、さっそく昨日、わざわざ前橋まで会いに来てくれたのです。
わずか2時間の面談です。
それでも彼は、持参した僕の著書を開きながら、一つ一つ、質問をしてきました。
「“一軒宿” という言葉も、“湯守(ゆもり)” という言葉も、この本で初めて知りました」
「群馬の人は、こんなにも一軒宿の温泉があることを知っているのですか?」
次から次へと、彼から質問が飛び出してきます。
“草津の仕上湯” のいわれや “ぬる湯” の効能、“薬湯”について、温泉の発見伝説にいたるまで、かなりマニアックな内容にまで話はおよびました。
あっという間の2時間でした。
「今日だけで、温泉講座の中級くらいまで行きましたよね?」
「ですね。いい番組を作ってください。取材には全面協力しますから」
「ありがとうございます。また時間を作ってください。すぐ、会いに来ますから」
どこで、誰が見ているか、分からないものですね。
だから人生は、面白いのです。
さて、どんな番組が放送されるのでしょうか?
読者のみなさま、楽しみにして待ちましょうね。
Posted by 小暮 淳 at 11:18│Comments(0)
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