2019年08月24日
鳩ノ湯温泉 「三鳩樓」③
仕事と私事に追われっぱなしの今年の夏。
気が付けば、休みらしい休みは、まだ一度も取っていませんでした。
たぶん、これが僕の今年の “夏休み” です。
2015年に設立したNPO法人 「湯治乃邑(くに)」。
丸4年が経ち、5年目を迎えました。
僕は、この団体の代表理事をしています。
毎月1回、高崎市の事務所で役員会議を開いているのですが、前回の会議で 「たまには合宿を兼ねた会議をしましょう!」 という提案があり、8月の月例会議は温泉地で行うことになりました。
とはいっても観光ではありませんから、究極の湯治場での合宿会議となりました。
役員一行が集まったのは、群馬県吾妻郡東吾妻町の秘湯、鳩ノ湯温泉です。
でも、泊まったのは一軒宿の 「三鳩樓(さんきゅうろう)」 ではありません。
メンバーが借りている三鳩樓の元湯治棟です。
NPOの活動を通して、オーナーから使われなくなった廃屋を貸していただき、リノベーションしました。
だから、もちろん食事は自炊です。
会議室として借りている別の民家で、夕方より通常の会議をしました。
テーマは、毎年開催しているパネルディスカッションの開催日と会場の決定です。
※(今年は11月17日に行います。詳しくは後日発表いたします。)
一刻も早く、温泉と酒にあやかりたいという思いから、会議は30分で終わってしまいました。
気温23℃、涼しい!
標高は、さほど高い所ではないのですが、元湯治棟の目の前には清流・温川(ぬるがわ) が流れています。
まずは玄関先にイスを並べて、キーンと冷えた缶ビールで乾杯!
せせらぎの音を聴きながらの納涼を堪能しました。
食事班には残ってもらい、残りのメンバーはタオルを下げて、隣の旅館に湯をもらいに出かけました。
鳩ノ湯の歴史は古く、開湯は約280年前といわれています。
傷ついたハトが湧き出る湯に身を浸し、癒やしていたことから名が付いたと伝わります。
そして、知る人ぞ知る “奇湯” であります。
季節や気温、時間帯により湯の色が変わることから、僕は著書の中で 「万華鏡の湯」 と名付けました。
白くなったり、黄色くなったり、青くなったり……
この日の湯の色は、抹茶ミルク色でした。
肌触りがやわらかく、実に温まります。
何度訪れても飽きないところが、秘湯のいいところですね。
浴後、囲炉裏を車座に囲んで、宴が始まりました。
メンバー手作りのモツ煮や野菜の串焼きなどを突きながら、ビールに焼酎、日本酒が飛び交います。
時おり、明かりを求めて飛び込んで来る大きな蛾や甲虫たちもゲストに迎えて、夜が更けるのも忘れて語り合いました。
良き湯があるところ、良き仲間がつどい、良き酒に酔いしれるのであります。
Posted by 小暮 淳 at 19:49│Comments(0)
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