2024年04月02日
本業からの贈り物
<先生に当日お約束させていただいたとおり、拙著の中から先生に一番ご覧いただきたい、『ランプ小屋の魔力』 という本をお送りさせていただきます。>
昨日、郵便物 (スマートレター) が届きました。
中には、書籍と一通の手紙。
送り主は、過日の会合で知り合った作家でした。
マニアックな本ばかり書いているため、それだけでは食えず、副業に医者をしているという一風変わった男です。
(2024年3月31日 「うらやましき副業」 参照)
“ランプ小屋” とは?
彼の著書より引用すれば、
≪「ランプ小屋」 とは、鉄道で使用する油類を保管するための倉庫で、正式な名称は 「危険品庫」 といい、「油庫」 や 「灯室」 と呼ばれることもある。明治時代の鉄道黎明期には、まだ客車に電灯が装備されておらず、車内の照明はランプに頼っていた。そのランプの燃料である灯油の管理を行っていた建物であることから、「ランプ小屋」 の名称で呼ばれることが多くなった。≫
とのことです。
ん~、かなりマニアックな本です。
鉄道マニアでも、「乗り鉄」 や 「撮り鉄」 ならば知っているけど、「小屋鉄」 がいることは知りませんでした。
手紙の文面は、こう続きます。
<もともとは高崎線の主要駅すべてに存在したはずのランプ小屋ですが、現在では新町駅にしか残存せず、県内でもわたらせ渓谷鐵道沿線にわずかに残るのみで、全国でも50ほどしか残っていません。明治~大正のロマンを感じる可愛らしい煉瓦造りの建築の魅力を、御高覧いただければ幸甚です。>
ほほう、ランプ小屋とは、そんなに貴重な存在なのですね。
と、新町駅のページを開きました。
赤茶色のレンガ倉庫の写真が、何点か載っています。
確かに、どこかの駅で、こんな建物を見たことがあるような……
でも、ふつうは気に掛けませんよね。
でも、彼は違います。
≪高崎線の前身は日本鉄道で、新町駅のランプ小屋も同鉄道の建設区間に多い食パン型となっている。≫
食パン型?
本当だ!
確かに倉庫の屋根が半円を描いていて、山型食パンのような形をしています。
そう思って、他のページの他の駅のランプ小屋を見てみると……
ほほう、なるほど!
屋根や建物の形が違い、細かいところではレンガの積み方まで違うんですね。
こりゃ~、ハマる人はいるかもしれませんね。
しかも、一つ一つ訪ねるとすれば、「乗り鉄」 も 「撮り鉄」 も兼ね添えているわけです。
ド素人ながら、なんとなく魅力が伝わってきました。
今晩からグラスを片手に、 “一駅一ランプ小屋” の旅に出かけようと思います。
笹田さん、素敵な本をありがとうございました。
『ランプ小屋の魔力 鉄道プチ煉瓦建築がおもしろい!』
笹田 昌宏・著 イカロス出版 2,200円
Posted by 小暮 淳 at 11:32│Comments(2)
│読書一昧
この記事へのコメント
小暮様、貴重な本を紹介いただきましてありがとうございます。
どこの世界にもマニアックな方はいらっしゃるのですね。
しかも、アマゾンの書籍紹介には「サンプルを見る」があり、拝見した所、何と数十ページが紹介されています。
これも、副業(本業?)のお陰で無理に買ってもらわなくても、世の中に広める方に意義があるとのお考えの様です。
綺麗な写真と素晴らしい蘊蓄で癒やされました。
どこの世界にもマニアックな方はいらっしゃるのですね。
しかも、アマゾンの書籍紹介には「サンプルを見る」があり、拝見した所、何と数十ページが紹介されています。
これも、副業(本業?)のお陰で無理に買ってもらわなくても、世の中に広める方に意義があるとのお考えの様です。
綺麗な写真と素晴らしい蘊蓄で癒やされました。
Posted by gakusan at 2024年04月02日 12:01
gakusanさんへ
マニアックと捉えれば、それまでですが、知らなかったことを知る楽しさがありますね。
僕は、レンガの美しさに魅されています。
マニアックと捉えれば、それまでですが、知らなかったことを知る楽しさがありますね。
僕は、レンガの美しさに魅されています。
Posted by 小暮 淳 at 2024年04月02日 17:11