2023年09月30日
紙芝居王国への道
3週間にわたり玉村町の2会場 (文化センター&玉村町役場) で開催した 『紙芝居画展』 が、昨日、無事に終了しました。
会場では、地元に伝わる民話を題材にした紙芝居 『五料のカッパと妙義のカッパ』 (文・小暮淳/画・栗原俊文) の14枚の絵と解説文が展示されました。
会場担当者によれば、期間中は子どもや親子連れが多く来場し、中には美術部の高校生グループもいたとのことです。
初の試みでしたが、大盛況に終わったことを心よりお礼申し上げます。
来場してくださった方々、職員の方々、ありがとうございました。
さて、僕らは3年前から群馬県内の民話を紙芝居にして上演する活動を続けています。
僕らとは、僕と紙芝居師の石原之壽(いしはらのことぶき)君と画家の須賀りすさん、イラストレーターの栗原俊文君、ほか活動に賛同してくださっているたくさんの人たちです。
伊勢崎市の伊勢崎神社で開催している 「神社かみしばい」 に続いて、今年から玉村町内で開催する 「玉村かみしばい」 もスタートしました。
なぜ、僕らは、群馬の民話にこだわって、紙芝居の口演活動を続けているのか?
それは、かつて群馬が日本を代表する “紙芝居王国” だったからです。
戦前の資料によれば、街頭紙芝居師の数が、東京、大阪に次いで、群馬が3番目に多かったという事実があります。
(当ブログの2023年3月20日 「“紙芝居王国ぐんま” の復活」 参照)
なぜ、かつては、そんなにも群馬に紙芝居師が多かったのか?
その謎解きとともに、もう一度、群馬県を紙芝居王国にしたいという野望を抱くようになりました。
いずれは、県内35市町村すべての民話を紙芝居にして、35市町村で街頭紙芝居の口演を行いたいと思っています。
ぜひ、みなさん、応援してください!
ということで明日、玉村八幡宮にて、第4回 「玉村かみしばい」 を開催いたします。
ご家族、友人を誘い合わせのうえ、なつかしい昭和レトロな風景を楽しみに来てください。
スタッフ一同、みなさんのお越しをお待ちしております。
第4回 『玉村かみしばい』
●日時 2023年10月1日(日)
11時、12時、14時、15時 (30分口演)
●会場 玉村八幡宮 境内 (群馬県佐波郡玉村町下新田1)
※雨天など悪天候時は中止
●入場 投げ銭制 ※ペイペイ可
●協力 玉村町教育委員会
●問合 壽ちんどん宣伝社 TEL.090-8109-0480
2023年09月29日
大使がいっぱい!
♪ あの娘の魅力に 水上(皆カミング)
俺にゃ高嶺の 花敷よ
無理を承知で 老(追い)神すれば
私ゃ人妻 猿(去る)ヶ京
GOGO 温泉パラダイス YUYU 湯の国ぐんま県
GOGO 温泉パラダイス YUYU 湯の国ぐんま県 ♪
<じゅん&クァ・パラダイス 『GO!GO!温泉パラダイス』 より>
先日の東京・台場のテレビスタジオでのこと。
収録を終え、スタジオを出て、楽屋に向かっている時でした。
通路の途中で、出演者数人が立ち話をしていました。
「ぐんま大使」 の中山秀征さんと井森美幸さんもいます。
「あいさつしようかな? いやいや、会話の邪魔になるな。素人の僕が、話の輪に割って入るのも変だよな。ここは、そーっと立ち去ろう」
と、通り過ぎようとしたときです。
な、な、なんと!
中山さんから気づいてくださり、
「あっ、今日はありがとうございました」
と声をかけてくれたのです。
実は僕、中山さんと井森さんとは、今回が初対面ではないのです。
数年前、群馬県のグリーンドーム前橋で開催された 「群馬デスティネーションキャンペーン」 のイベントで、僕は群馬の温泉応援ソングを歌ったのです。
それが、『GO!GO!温泉パラダイス』(作詞・作曲/小暮淳) です。
そして、その時の司会が中山秀征さんと井森美幸さんでした。
「ええ、覚えています。あの時、美幸ちゃんと司会をしたんだよな」
と中山さん。
「大勢の着物姿の女性が、一緒に踊ったんですよね」
と井森さん。
そーなんです!
あの日、会場には群馬県内の温泉旅館の女将さんたち50人が応援に駆けつけてくれ、僕の歌に合わせて踊ってくれたのです。
それを覚えていてくれたんですね。
ありがとうございます。
「これからも群馬のために頑張りましょう!」
と、あいさつをして別れました。
大使といえば、僕も 「中之条町観光大使」」 に任命されています。
そして出演者の中には、もう一人同じ観光大使がいました。
中之条町 (旧・六合村) 出身のお笑いコンビ 「タイムマシーン3号」 の関太さんです。
彼とは、本番前に話しました。
「こんなところで会うとは!」
と驚いていました。
「次は、中之条町のイベントで会いましょう」
と観光大使同士、互いに郷土愛を深め合ったのであります。
群馬県人は、熱いぞ!
10月25日放送の 『ホンマでっか!?TV』 を、お見逃しなく!
2023年09月28日
なぜムジナは人を化かすのか?
むじな 【狢・貉】
①アナグマの異称。②混同して、タヌキをムジナと呼ぶこともある。
(広辞苑より)
昨日の続きです。
ここ数年、民話をテーマにした講演を依頼されることが多くなりました。
民話の世界には、カッパや天狗、座敷わらし、竜神、雪女、巨人など、現代人には荒唐無稽な主人公たちが登場します。
講演では、映像や写真を使いませんので、受講者には話だけで想像していただくしかありません。
でも、みなさん、カッパにしても天狗にしても、子どもの頃に見た絵本やテレビ、雑誌などで描かれているイラストをイメージされているので、話の解釈に支障はありません。
ところが、意外と 「ムジナ」 を知らない人が多いんですね。
直接、「ムジナってなんですか?」 と訊いてくる人もいます。
決して、若い人とは限りません。
僕よりも年配の婦人から訊かれたこともありました。
ムジナとは、一般的にはアナグマのことをいいます。
時代や地方によっては、タヌキのことをムジナと呼ぶことがありますが、この場合は、ただのタヌキではありません。
何百年と生き続け、人間を化かす術を身に着けた古狸のことです。
では、なぜムジナは人を化かすようになったのでしょうか?
昨日紹介した高崎市倉賀野町に伝わる2つのムジナ話で検証してみましょう。
養報寺が舞台の 『かみそりムジナ』 では、ムジナは豆腐屋の夫婦や和尚さんに化けて若者を騙します。
一方、JR高崎線の倉賀野駅をはさんだ永泉寺に伝わる 『おばけ汽車』 という民話では、列車に化けて人間を脅かします。
話の内容もスケールも違い、まったく別のムジナのようですが、実は同一のムジナ、もしくは一族ではないかと思われます。
その謎を解くカギは、2つの民話が作られた時期にあります。
明治17(1884)年、上野~高崎間に鉄道が開通しました。
同時に、倉賀野町にある2つの寺は鉄道の敷地にかかり、ヤブも林も伐採されてしまいました。
すみかを追われたムジナたちは、仕返しとして人間たちを次々と化かしたのかもしれませんね。
すべて独断と偏見による勝手な解釈ではありますが、舞台があれば、民話が誕生した謎も解けると思うのです。
いや~、民話って面白いですね!
2023年09月27日
民話の舞台が消える!
突然、ショッキングなニュースが飛び込んできました。
高崎市倉賀野町の 「むさしや豆腐店」 が、今月いっぱいで閉店するそうです!
えっ、その、どこがニュースなのかって?
知らないの?
民話の舞台ですよ!
しかも、“生きた化石” ですよ!
言い換えれば、「登録有形民話文化財」 に認定してもいいような存在であります。
そこまで話せば、勘のいい読者なら分かりますよね。
そう、拙著 『ぐんま謎学の旅 民話と伝説の舞台』(ちいきしんぶん) の58ページに掲載された 「倉賀野のムジナ」 に登場する民話の舞台です。
JR高崎線 「倉賀野駅」 をはさんで、2つの寺院があります。
養報寺と永泉寺です。
どちらの寺にもムジナの話が伝わりますが、「むさしや豆腐店」 が登場するのは、養報寺に伝わる 『かみそりムジナ』 という民話です。
明治時代になって間もない頃のこと。
倉賀野よりも高崎寄りにある矢中 (現・矢中町) の若者たちが肝だめしをすることになりました。
「倉賀野の養報寺の雑木林を抜けて、豆腐屋で油揚げを買って帰ってくるってぇのはどうだ?」
「そりゃ、おもしれぇ。やってみんべぇ」
ということになり、一番手の仙吉という若者が出かけて行きました。
このあと、仙吉は豆腐屋で大変なものを見てしまい、あわてて養報寺まで引き返したとき、さらに災難に遭います。
その結末は、いかに!
(続きは、拙著をお読みください)
その、代々倉賀野の宿場通りで商いを続けてきた “伝説” の豆腐屋が、姿を消してしまうというのです。
こんなショッキングなニュースがありますか!?
ぜひ、高崎市の教育委員会には、「民話 『かみそりムジナ』 ゆかりの地」 の記念碑を立てていただきたいものです。
2023年09月26日
法師温泉 「長寿館」➉
<ここは全国でも1%未満しかないといわれる浴槽直下から源泉が湧く足元湧出泉だ。その湧き出る源泉の温度が42度。まさに “奇跡の湯” である。プクプクプク…、ポワワ~ンと、たった今生まれたばかりの湯の玉が肌をなでていく。これが代々当主が守り続けてきた、約50年前に降った雨の生まれ変わりなのである。>
(『みなかみ18湯』 【下】 より)
高齢者を対象とした講演会などで僕は、こんな話をします。
「みなさんが死ぬまでに入れる温泉の数は限られています(笑)。だったら1つでも、いい温泉に入ってください」
そして、こう続けます。
「その中でも、絶対に一度は入っていただきたい湯があります。それは法師温泉の 『法師の湯』 です」
その理由は、冒頭の著書で記したとおりです。
昨日はテレビロケで、早朝より法師温泉の一軒宿 「長寿館」 に行ってきました。
さすが、“死ぬまでに一度は行きたい温泉宿” であります。
:月曜日の朝だというのに、3カ所の駐車場はすべて満車です。
車のナンバーを見ても、県外ばかり。
宿泊客の邪魔にならないように、撮影がスタートしました。
10時のチェックアウトを機に、クルーは大浴場へ!
明治28(1895)年建築の国登録有形文化財の湯殿と、僕の入浴シーンを撮影。
その後、ロビーで一息ついていると、玄関外が騒がしい。
あれよあれよのうちに、バスでやって来た何十人という団体客が押し寄せて来ました。
日帰り入浴客です。
館主いわく、
「うちは (宿泊料金が) 高いからね。団体客は、よそに泊まって、風呂だけ入りに来るんですよ」
ということは観光客にとっても、やっぱり、“一度は入りたい湯” なのですね。
ということで、宿泊客が到着する時刻までに、なんとか撮影を終了しました。
さて、どんな番組に仕上がっているのでしょうか?
群馬テレビ 『ぐんま!トリビア図鑑』 奇跡の湯 「法師温泉」 は、10月10日の放送です。
お楽しみに!
2023年09月24日
出前講座 in 四万温泉
来月より群馬県立歴史博物館にて開催される第109回企画展 『温泉大国ぐんま』 の関連事業として、下記の日程で出前講座を開催します。
(企画展については、2023年9月8日 「第109回企画展 『温泉大国ぐんま』」 参照)
僕が講師を務め、パスに添乗して、四万温泉のあれこれをお話しします。
会員以外の方の参加も大歓迎です。
秋の温泉街を一緒に散策しましょう!
第109回 群馬県立歴史博物館企画展 『温泉大国ぐんま』 協力企画
温泉ライターに学ぶ 「四万あれこれ」
●日時/11月21日(火)
●コース/群馬の森(東奥駐車場)集合(9:00)~出発(9:10)~前橋駅南口・東横イン前付近(9:30)~四万温泉到着(10:30)~奥四万湖~日向見薬師堂~やまぐち館(昼食、入浴)~温泉街散策~出発(15:00)~群馬の森(16:30)帰着。
●講師/小暮 淳 (温泉ライター、友の会運営委員)=車中及び現地で講義
●参加費/会員1万円(バス代、やまぐち館での昼食代込み、参加者には講師著書 『あなたにも教えたい四万温泉』 をプレゼント)
※会員以外は1万2千円(会員になることをおすすめします)
※参加費は車中で徴収します。
●定員/25人(中型バス使用、応募多数の場合は申し込み順)
●締切/11月1日(水)消印有効
●申込/通常はがきに下記をご記入の上、お申込みください。
※裏面に①見学会名【四万温泉あれこれ】②会員番号(会員外は一般と記入)③氏名④住所⑤生年月日(保険のため必要)⑥電話番号または携帯番号⑦緊急連絡先⑧乗降希望場所(①群馬の森、②前橋駅南口)
●宛先/群馬県立歴史博物館友の会事務局、〒370-1293 高崎市綿貫町992-1
●問合/群馬県立歴史博物館 「友の会」 事務局 TEL.090-2568-5522 (水曜日 14:00~16:00)
2023年09月23日
第4回 『玉村かみしばい』
“人生はピタゴラスイッチである”
最近、つくづく、そう感じます。
何かをコツコツと続けていると、その何かに他の何かが反応して動き出す。
すると、その何かに、また別の何かが反応して、新たな動きを始めます。
まさに現在、玉村町で活動している街頭紙芝居は、ピタゴラスイッチ的に派生しました。
20年ほど前に温泉地に入り込み、取材を始めました。
すると、温泉地には必ず発祥伝説や地元にまつわる民話が存在することを知りました。
興味を持って調べ出すと、新聞連載の話が来ました。
すると、連載が終了後に本として出版されることになりました。
すると、民話をテーマにした講演の依頼が入るようになりました。
すると、ある会場に同級生でプロの紙芝居師が受講者として来ました。
すると、「地元の民話を題材にした紙芝居を作りたい」 との申し出がありました。
そして、完成すると伊勢崎市の神社境内で街頭紙芝居の上演が始まりました。
すると、ある日会場に、伊勢崎市長と玉村町長が視察に来ました。
すると、玉村町長から 「玉村町でもやってよ」 と依頼されました。
そして、始まったのが 『玉村かみしばい』 です。
まさに、ピタゴラスイッチであります。
現在、玉村町役場では、地元の伝説を題材にして作った創作紙芝居の展示会を開催中です。
(詳しくは、2023年9月19日 「今日から開催! カッパ in 玉村役場」 参照)
展示会終了後の日曜日、玉村八幡宮にて今年4回目となる 『玉村かみしばい』 を開催します。
ぜひ、家族や友人を誘って、昭和なつかしい街頭芝居の世界へお越しください。
スタッフ一同、お待ちしております。
第4回 『玉村かみしばい』
●日時 2023年10月1日(日)
11時、12時、14時、15時 (30分口演)
●会場 玉村八幡宮 境内 (群馬県佐波郡玉村町下新田1)
※雨天など悪天候時は中止
●入場 投げ銭制 ※ペイペイ可
●協力 玉村町教育委員会
●問合 壽ちんどん宣伝社 TEL.090-8109-0480
2023年09月22日
アカイエカの逆襲
プゥ~ン、プゥ~ン……
バシッ!
プゥ~ン、プゥ~ン……
バシッ!
ここにきて猛暑にも陰りがみえ始め、朝夕はエアコンなしでも過ごせるようになりました。
よって、就寝時は窓を開けて寝るようになりました。
ところがァ――――!
にっくきヤツラとの闘いの夜が始まったのです。
うとうと、うとうと、と寝入りばなになると、どこからともなく聞こえてくる羽音。
プゥ~ン、プゥ~ン……
耳のあたりで、騒いでいます。
バシッ!
暗闇の中、自分の手で自分の耳を引っ叩きますが、仕留めたためしがありません。
ヤツラの名は、「アカイエカ」。
家の中に出没するイエカの一種です。
昼間、屋外の木陰にいるヤブ蚊 (ヒトスジシマカ) とは違い、夜に現れ、人々が寝静まった頃になると活動する卑怯な吸血蚊です。
ヤブ蚊なら “近寄らない” という防御もできますが、アカイエカは、ヤツラから家の中にやって来るのですから防ぎようがありません。
プゥ~ン、プゥ~ン……
「しまった! 窓を開けたからだ」
網戸があるので過信して寝たことが、アダになったようです。
古い網戸には、所々に隙間が空いていることを忘れていました。
ヤツラは、そのわずかな隙間をくぐり抜けて、忍び込んでくるのです。
やられっぱなしでは、人間としてのプライドが許しません。
こうなったら、迎え撃つしかないのです。
長年の攻防で、ヤツラの弱点なら心得ています。
ヤツラは、光に弱い!
プゥ~ン、プゥ~ン……
「今だ!」
僕は、スタンドの明かりを点けました。
ムクっと起き上がり、あたりを見渡します。
それも白い場所に目を凝らします。
ヤツラは光を当てられると、瞬時に一番近い白い物に止まります。
「いた!」
バシッ!
すかさず僕は、手のひらで叩きつぶしました。
「ギェっ!」
壁も手のひらも、真っ赤に染まりました。
にっくきアカイエカめ!
僕の大切な血液を、こんなにも吸い上げやがって!
ざまーみろ!
一撃必殺で、仕留めてやったわ~!(ハハハ)
そして、僕は眠りにつきました。
うとうと、うとうと……
すると、またしても、どこからともなく聞こえてきました。
プゥ~ン、プゥ~ン……
「なに? 一匹じゃなかったのか!?」
あわてて僕は窓を閉めて、エアコンのスイッチを入れました。
「もう、逃がさないぞ! さあ、かかって来い!」
部屋の電気も点けて、戦闘開始です。
「一匹残らず、叩きつぶしてやる!」
結局、夜が明けるまで闘い続けることになりましたとさ。
みなさん、蚊は夏より秋がほうが活発になります。
これからが本番です。
さあ、一緒に闘いましょう!
2023年09月20日
高崎市民限定! 『民話と伝説の裏舞台』
えぇ~~そうだったの 群馬県!?
海なし県群馬の竜宮伝説……なぜ?
舌切り雀発祥の地……なぜ?
ウナギやキュウリ、ゴマを食べない人がいる……ほんと?
(「八幡公民館だより」 より)
群馬県は不思議に満ちています。
なぜ、こんなにも群馬県は魅力に満ちているのでしょうか?
民話や伝説のみならず、迷信や言い伝えなどに隠された真実を解き明かします。
99%は先人たちが作り上げたウソ!
でも必ず話のどこかに1%のマコトが隠されています。
その1%の謎を一緒に探しませんか?
今回は定員20名、しかも高崎市民限定の小さな講演会です。
気軽にお申し込みください。
会場で、お会いしましょう!
ぐんま謎学の旅 『民話と伝説の裏舞台』
●日時 2023年10月3日(火) 10:00~12:00
●会場 高崎市八幡公民館 集会室 (高崎市八幡町422-11)
●対象 高崎市内在住者
●定員 20人
●費用 無料
●講師 小暮 淳 (フリーライター)
●申込 八幡公民館窓口または電話にて。 TEL.027-343-2900
9:00~17:00 (土日祝日を除く)
2023年09月19日
今日から開催! カッパ in 玉村町役場
“玉村町の町長はカッパの化身である”
まことしやかに広がっている都市伝説。
いえいえ、根も葉もない作り話ではないようですよ!
その昔、石川眞男町長が水泳部の学生だった頃のこと。
利根川で溺れている女性を助けたことがありました。
月日は流れ、町長に就任した時のこと。
一人の婦人が、町長を訪ねてきて言いました。
「あの時、助けてもらった者です」
そんな縁もあり町長は、玉村町・五料の利根川に伝わるカッパ伝説を題材にした我々の紙芝居活動に興味と理解を示してくださり、また玉村町教育委員会も協力してくださり、紙芝居 『五料のカッパと妙義のカッパ』 の展示会を開催する運びとなりました。
先週までの玉村町文化センターでの展示会に引き続き、今日からは玉村町役場1階ロビーでの開催が始まりました。
入場・閲覧は無料です。
ぜひ、この機会に紙芝居が出来上がるまでの過程と、全14枚の紙芝居画の展示をご覧ください。
なお、10月1日には玉村八幡宮境内にて、第4回 「玉村かみしばい」 を開催します。
詳細は、追ってお知らせいたします。
『五料のカッパと妙義のカッパ』
文・小暮淳 画・栗原俊文
紙芝居画展
●期間/2023年9月19日(火)~29日(金) 8:30~17:15
(土日祝休み、最終日は15:00まで)
●会場/玉村町役場 1階 ロビー
(群馬県佐波郡玉村町大字下新田201)
2023年09月18日
夏の残り蚊
暑い!暑~い!
9月に入り、彼岸も近いというのに、なんだ、この暑さは?
今日の前橋市の予想最高気温は、なんと35℃!
異常です。
とはいえ、いくぶん朝夕は、しのぎやすくなりました。
涼しくはないけど、一時の猛暑とは違います。
だからでしょうか?
暑さで身を潜めていたヤツラが、ここにきて、やっと動き始めたようです。
先週、今年初めて蚊に刺されました。
場所は、屋外の日陰。
ふっと、気が付くと僕の左腕に蚊がとまっていました。
ヤブ蚊です。
そう、体に黒白の縞模様がある夏の主役!
キング・オブ・モスキート 「ヒトスジシマカ」 ではないですか!
「おお、お前、生きていたのか?
ずいぶん、久しぶりだな。
今まで、どこに居たんだ?
なに、暑くて飛べなかったって!
ずーっと、木陰に居たのか?」
などと話しかけていたら、たっぷり僕の血を吸って、満足そうな顔をして飛び去って行きました。
みなさんは今夏、蚊に刺されましたか?
この暑さは、蚊たちとっても致命的な夏だったようです。
彼ら、いや、血を吸うのはメスですから彼女らは、気温が30℃を超えると活動が鈍くなり、日陰に待機してしまうため、人と出会う機会が減少してしまいます。
また人も暑すぎて外出を控えていたため、彼女らと出会う機会もなかったというわけです。
「やっと会えたね。思う存分、血を吸いなさい」
同じ夏を乗り切った地球に暮らす生物同士です。
生きとし生けるもの、これからも仲良く共存していきたいものです。
見る見るうちに、僕の左腕は腫れあがってきました。
か、か、かゆ~い!
2匹目は、一撃必殺で叩きつぶしました。
2023年09月17日
ボーダー
「小暮君ってさ、ときどき、“あちら側” っていう言葉を使うよね? あれって、何?」
「……」
「あちら側もこちら側も、ないんじゃないの? みんな同じ人間なんだから」
20代の頃、女友達に問い詰められた記憶がよみがえりました。
いつもの居酒屋でのこと。
いつもの席で、ひとり手酌で呑(や)っているときでした。
「ジュンちゃん、隣いい?」
ママに促されて、一人の客が隣の席に座りました。
初めてお会いする方です。
「こちら○○さん、よろしくね」
「小暮です」
袖すり合うも他生の縁、であります。
まずは、出会いに乾杯しました。
「小暮さんは、この店、長いんですか?」
「15年くらいかな」
「常連さんだ。私は、つい最近通い出したんですよ」
その人は、僕より年上に見えました。
「私、こういう者です」
居酒屋では珍しく、その人は律儀に名刺を出しました。
すでに定年退職している身分のようで、名刺に書かれている肩書きは、自治会の役員名でした。
仕方なく、僕も名刺を渡しました。
僕の名刺の肩書は、“writer” です。
「……」
読めなかったようで、顔をしかめています。
「ライターです」
「ライター?」
「しがない売文業ですよ」
すると、会話を聞いていたママが、助っ人に入ってくれました。
「ジュンちゃんはね、こういう本を書いている人なの」
と、カウンター内の棚に置かれている数冊の僕の著書を指さしました。
ここまでは、今までもたびたびあったシチュエーションです。
「へー」 とか 「あら、すごい方なんですね」 とか、話の流れでお世辞を言ってくれたりして、その場は難なく過ぎ去るのが常でした。
ところが、その人は違いました。
「えっ、その仕事で、食べていけるんですか?」
と、言ってきたんです。
しかも、たった今、会ったばかりの初対面の僕に対して。
ビックリするやら、あきれ返るやら、一瞬、僕は言葉を失い、なかなか二の句を継げずにいました。
やっと出た言葉が、
「食べられない時期もありましたよ」
すると、今度は、
「じゃあ、どうしてたんですか?」
と無礼にも、さらに突っ込んでくるものだから、言ってやりました。
「食べませんでした」
きっと、その人にとっては答えになっていなかったんでしょうね。
「えっ? えっ?」
と、見るからにパニック状態です。
思考回路の中に無い言葉が出てきたため、完全に脳がショートしてしまったようです。
あちら側の人間……
忘れかけていたフレーズをが、記憶の奥から湧き上がってきました。
「あちら側」 とは、僕が若い頃に夢中になって読んでいた漫画の主人公のセリフです。
『迷走王 ボーダー』
(狩撫麻礼/原作、たなか亜希夫/作画)
見えない常識に支配された一般的な世界のことを 「あちら側」 と呼んでいました。
「あちら側もこちら側も、ないんじゃないの? みんな同じ人間なんだから」
追って、遠い昔に聞いた女友達の言葉もよみがえってきました。
だよね。
分かってるって。
でもね、やっぱり、この歳になっても “あちら側” の人って、苦手だな(笑)。
2023年09月16日
美味しいものには値段がない
「うまい!」
思わず声に出してしまうほど、文句なしに美味しいものを食べました。
根っからの貧乏性だからでしょうか?
僕の味覚は常日頃、値段に左右されています。
たとえば牛丼やカレーなど、安価な食事をするとき、「この金額で、この味なら、まっ、いいか!」 などと判断してしまいます。
たとえ多少、味が悪かったとしても、「この値段だものな」 と妥協してしまいます。
たぶん、貧乏性の自己防衛本能が働いているんだと思います。
逆に、たまに1,000円以上のランチを奮発して食べたときは、査定のハードルが上がってしまいます。
「えっ、この値段で、この味かよ!」
とか、
「だったら、いつものラーメンセットにしておけば良かった!」
などと、後悔しきりです。
まったくもって、この貧乏性には、我ながら困ったものです。
そんな僕が先日、文句なしに、いまだかつてない “美味しさ” に遭遇しました。
先日の某テレビ局の楽屋弁当です。
包装されたパッケージの見た目は、実に普通の弁当でした。
ところが、ふたを開けた途端、そこには、未知との遭遇が僕を待っていました。
「な、な、なんだ、これは~!」
全体的には、見知った “鮭弁当” なのですが、何かが違います。
そう、鮭の切り身の数です。
大きな鮭の切り身が、イチ、ニイ、3枚!
しかも、ふだん食べているスーパーやコンビニ弁当の鮭とは、大きさも色味まで違います。
見るからに、あの赤くて、カピカピに乾いて、縮こまった塩鮭とは別物です。
表面をさっと火であぶってある半生タイプの鮭です。
そう、寿司屋で見かける “炙りサーモン” のビッグサイズが3切れも鎮座しているのでございます。
サーモンを箸で持ち上げると、その下は一面の “海苔の海”。
その海原を、優雅に泳ぐ巨大な3匹の切り身たち……。
脇を飾るのは、箸を押し付けるだけで、サクッと崩れてしまう肉団子や総菜たち。
名バイプレーヤーぶりを発揮しています。
「うまい、うま過ぎる!」
ものの3分で、一気に平らげてしまいました。
で、食べ終わって、ひと息ついたら、いつもの貧乏性が顔を出します。
このうまさで、この豪華さ。
この弁当は、いくらするんだろう?
1,000円じゃ作れないよな。
1,500円でも無理だね。
2,000円?
ん~、いい線かもね。
でも、有名な芸能人たちも食べる弁当だぜ?
もう、一声、2,500円でどうだ!?
などと、ひとり楽屋で、値踏みをしていたのであります。
あー、イヤだ、イヤだ……
これだから貧乏性は、いけません。
値段なんて、いくらだって、いいじゃないですか!
文句なしに、うまかったのですから……
2023年09月15日
温泉の話を聴こう!
群馬県立歴史博物館 「友の会」 運営委員からのお知らせです。
来月から開催される第109回企画展 『温泉大国ぐんま』 期間中の関連行事を紹介します。
(企画展については、2023年9月8日 「第109回企画展 『温泉大国ぐんま』」 参照)
ぜひ、ご参加ください。
また11月下旬には、僕が講師を務める現地講座も開催されます。
県内の温泉地をバスで訪ねます。
詳細が決まり次第、告知いたします。
◆講演会
時間/各回 13:30~15:00
会場/視聴覚室
定員/140名 (1カ月前より電話予約)
※観覧券がなくても参加できます。
日時/10月8日 (日)
講師/関戸明子氏 (群馬大学共同教育学部教授・歴史地理学)
演題/「明治・大正期の群馬の温泉地を旅する」
日時/10月14日 (土)
講師/右島和夫氏 (群馬県立歴史博物館・特別館長)
演題/「温泉の考古学的アプローチ」
日時/10月22日 (日)
講師/齊藤 純氏 (天理大学文学部教授・日本民俗学)
演題/「温泉発見伝説を考える~杖立清水(つえたてしみず)と動物の導き~
日時/11月18日 (土)
講師/日下裕弘氏 (茨城大学名誉教授・文化社会学)
演題/「レッツ・エンジョイ!日本の名湯・世界のOnsen」
<申込・問合>
群馬県立歴史博物館 TEL.027-346-5522
(群馬県高崎市綿貫町992-1 群馬の森公園内)
2023年09月13日
エンターテインメントな一人芸
【講演】
聴衆に対してある題目について話をし説ききかせること。また、その話。
(「広辞苑」 より)
もう、かれこれ15年以上も講演活動を続けています。
最初は、群馬県温泉協会から依頼された 「温泉アドパイザー研修会」 の講師でした。
当時、僕は、まだ温泉に関連した本を一冊も出版していませんでした。
なのに、なぜ、依頼が来たのでしょうか?
いまだに謎なのですが、新聞や雑誌に連載していたコラムやエッセイを、関係者が読んでくれていたのかもしれません。
その数カ月後、長野県温泉協会から講演依頼がきました。
たぶん、群馬県からの紹介だと思います。
でも、まだ、この時点でも僕は温泉本を書いていません。
その翌年、初の温泉本 『ぐんまの源泉一軒宿』(上毛新聞社) が出版されました。
この年を境に、一気に講演依頼が増えました。
多い年では、年間30回以上の講演やセミナーの講師依頼が入るようになりました。
2017年5月、9冊目の温泉本 『金銀名湯 伊香保温泉』(上毛新聞社) が出版されると、今度は県外からの講演依頼が入るようになりました。
やはり、メジャーな温泉地の本を書いたことが注目を浴びたようです。
翌2018年8月、僕は温泉以外をテーマにした本を出版しました。
『ぐんま謎学の旅 民話と伝説の舞台』(ちいきしんぶん) です。
“温泉ライターの小暮” が、まったく違うジャンルの本を書いたことが珍しかったのか、地元紙に限らず全国紙までもが記事や書評で取り上げてくれました。
おかげで話題になり、本は増刷されました。
すると今度は、民話をテーマにした講演依頼が入るようになりました。
翌2019年4月、群馬県酒造組合より 「ぐんまの地酒大使」 に任命されました。
えっ、なんで僕が?
僕の酒好きって、そんなに有名なの?
と戸惑いましたが、「タダで酒が呑めるなら」 と下心満載で、お受けしました。
案の定、イベントがあるごとに、浴びるほど酒が呑めるようになりました。
すると今度は、地酒をテーマにした講演依頼が入るようになりました。
人生とは不思議なもので、好きなことをしていると、その好きなことが別の好きなことを連れて来てくれ、気が付くと、それが新しい仕事になっていたりするのです。
これはもう、ミラクルワールドです。
昨日、高崎市で講演を行ってきました。
今回は、今までの合わせ技であります。
演題は 『“みなかみ紀行から見る” 牧水が愛した群馬の地酒と温泉”』。
温泉好きが高じて、旅と温泉が好きな歌人の若山牧水のことが好きになりました。
酒好きが高じて、酒好きの牧水を、ますます好きになりました。
だったら牧水が訪ねた群馬の温泉と、その晩に呑んだであろう地酒の話をしよう!
さらに、温泉地には民話や伝説が付きものだ!
だったら、すべてまとめて、ごった煮にすれば、それはそれで1つのエンターテインメントになるのではないか?
ということで、脚本・演出・主演=小暮淳という本邦初の一人芸を、たっぷり2時間も演じてきました。
演じ終えて思ったのは、「楽しかった」 ということ。
文句なしに、とにかく楽しい!
これって、天職じゃないの!?
と思うほどに、楽しかったのです。
65歳にして天職に出合うなんて、ちょっと遅いんじゃないの?
と思われる人もいるかもしれませんが、遅くても出合わないより出合ったほうが、いいじゃないですか!
これからも新しい合わせ技を開発して、エンターテインメントに挑戦していきます。
2023年09月11日
明日から開催! 紙芝居画展 in 玉村
今年3月から玉村八幡宮 (群馬県佐波郡玉村町) で始まった 『玉村かみしばい』。
不定期ですが来月 (10月1日) で、4回目の開催となります。
僕らは、ご当地民話を題材に、オリジナルの紙芝居を制作して上演しています。
僕らとは、演者で興行主の壽ちんどん宣伝社座長・石原之壽(いしはらのことぶき)氏と、イラストレーターの須賀りすさん、栗原俊文さんと僕の4人。
僕は、脚本の制作を担当しています。
このたび、玉村町教育委員会の協力を得て、10月上演を前に紙芝居の展示会を開催していただけることになりました。
明日から下記の2会場で開催します。
紙芝居の舞台は玉村町を流れる利根川のほとり。
五料という所に、いたずら好きのカッパが棲んでいました。
人間とカッパの知恵比べが始まります。
さて結末は、いかに!?
入場・観覧は無料です。
ぜひ、お立ち寄りください。
『五料のカッパと妙義のカッパ』
文・小暮淳 画・栗原俊文
紙芝居画展
●期間/2023年9月12(火)~17日(日) 8:30~17:15
●会場/玉村町文化センター 1階 ギャラリー
●期間/2023年9月19日(火)~29日(金) 8:30~17:15
(土日祝休み、最終日は15:00まで)
●会場/玉村町役場 1階 ロビー
2023年09月10日
プロのトークはスゴイ!
芸人さんたちの話術に圧倒されて、帰ってきました。
読者のみなさんは、覚えていますか?
ある日突然、東京のテレビ局から出演依頼が来たという話を?
(2023年9月2日 「どこかで誰かが見ている」 参照)
昨日が、その収録日でした。
東京・台場の某テレビ局のスタジオ。
受付を済ますと、個室の控え室に通されました。
部屋に入って最初に目に入ったのは、弁当とお茶。
「おお、これが噂の楽弁 (楽屋弁当) か!」
と、いきなり感動してしまいました。
まずはプロデューサーとディレクターとの名刺交換。
その後、番組の進行についての打ち合わせ。
30分ほど休憩をはさみ、メイク室へ。
いやいや、驚きました!
今までにローカル局でのスタジオ出演はありましたが、メイクをされたことはありません。
また、何度かは東京のテレビ番組にも出させていただきましたが、すべて旅番組のロケだったので、やはりメイクなんてありませんでした。
人生初のメイク体験。
若くてきれいなお姉さんに、顔と頭をなで回されました。
30分ほど控え室にて休憩。
係りの人が、僕を呼びに来ました。
「先生、そろそろ本番です」
「先生?」
「はい、番組ではゲストの方は先生と呼びます」
スタジオ前は、まるでお祭り会場のよう。
ケータリングが用意されていて、大勢のスタッフが集まっていました。
その全員がスタジオへ入る僕に、
「よろしくお願いしま~す!」
と大きな声をかけて来ます。
おお~、凄い!
これが大都会東京のテレビ局というものなのか!
と、感動しきり。
いよいよ、スタジオ入りです。
それにしても、で、で、デカ~い!
広さだけではなく、天井も高い。
セットも派手だし、カメラの台数も多い。
「はーい、小暮先生、入りま~す!」
スタッフの声に、スタジオ内から拍手が沸き起こりました。
見渡せば観覧席があり、すでに公募で集められた大勢の観客らが拍手をしていました。
なんだかスターになった気分で、ステージへ。
で、おったまげ~!
僕の席は、ほぼほぼステージの中央です。
お笑いコンビBの2人の前、そしてKの2人の隣です。
その後も会場は、出演者の名前が呼び上げられるたびに、大きな拍手が起こります。
そして……
最後は、この人の登場!
MCは、大物タレントのAさんです。
「Aさん、入りま~す!」
スタッフの声に、会場は今日一番の拍手が沸き起こりました。
いよいよ本番スタート!
とにかく、滑り出しからトークが凄いんです。
Aさんの話術に乗せられ、ひな壇のタレントやお笑い芸人たちのマシンガンのようなトークが炸裂。
会場は、そのたびにドッカン、ドッカン、笑いが巻き起こります。
あっというの収録でした。
笑った、笑った!
あれ、僕は何かしゃべりましたっけ?
終わってみたら、ほぼほぼ記憶にありません。
ただ、夢中で呼び鈴をチンチン叩いていた記憶だけはあります。
(勘のいい人は、何の番組だか分かりますよね)
オンエアは来月下旬です。
近くなりましたら詳細を報告いたします。
お楽しみに!
2023年09月08日
第109回 企画展 『温泉大国ぐんま』
お久しぶりです!
群馬県立歴史博物館 「友の会」 運営委員の小暮です。
以前、予告しました企画展の詳細が決定しましたので、報告いたします。
群馬と言えば温泉。
いえいえ、“温泉といえば群馬” です。
僕は常々、そう言って活動を行っています。
そんな自他ともに認める日本一の温泉大国、群馬県の歴史と文化を展示。
群馬の温泉の持つ魅力を、さまざまな学問分野から紹介します。
<展示構成>
第1章 温泉との出会い~いのちの共存~
第2章 江戸時代 温泉あれこれ
第3章 文明開化と変わりゆく温泉
第4章 伝えたい記憶
開催期間中には、専門教授らによる講演会や学芸員による展示説明会などの関連行事も開催されます。
ぜひ、ご参加ください。
また、運営委員・小暮による現地講座 (群馬県内の温泉地) も期間中に開催されます。
開催日時等の詳細は決定次第、追って報告いたします。
第109回 企画展 『温泉大国ぐんま』
●期間/2023年10月7日(土)~11月26日(日)
●開館/午前9時30分~午後5時 (入館は4時30分まで)
●休館/毎週月曜日 (10月9日は開館、翌10日休館)
●料金/一般800円、大高生400円、中学生以下無料
●問合/群馬県立歴史博物館 TEL.027-346-5522
(群馬県高崎市綿貫町992-1)
2023年09月07日
トットちゃんが帰ってくる!
誰にでも1冊や2冊、心に残る本があると思います。
人生を変えた衝撃の本、友人や恋人と共感した思い出の本、生きる勇気をもらった本……
僕にも読んで感動した本なら何冊もあります。
でも、この本だけは別格!
忘れられない思い出の1冊となりました。
あれは42年前のこと。
僕は夢を追いかけて、東京で暮らしていました。
もちろん、夢では食べていけないので、平日の昼間はアルバイトをしていました。
書店員です。
といっても私鉄沿線にポツンと店舗を構える小さな小さな家族経営の街の本屋さんでした。
ある日の終業時、社長に呼ばれました。
「明日、小暮君は店に来なくていいから」
「えっ!?」
一瞬僕は、バイトを首なったのかと思いました。
でも社長は 「明日から」 とは言わず、「明日は」 と言ったのです。
「その代わり、朝一で講談社に行ってくれ」
そう言って、現金の入った封筒を渡されました。
いわゆる “直買い” という本の入手手段の命令が下ったのでした。
本の名前は、黒柳徹子・著 『窓ぎわのトットちゃん』。
その年、発売されるや空前のベストセラーになり、社会現象にもなりました。
僕が勤める小さな街の本屋にも、毎日のように注文が入りました。
でも一向に、本は店に届きません。
これが当時の出版業界の常だったのです。
大手の大型書店には配本されても、名もない力もない小さな書店には、なかなか配本されなかったのです。
それでも読者は待ってくれません。
「いったい、いつになったら本が届くの!」
「よその店で買っちゃうよ!」
お得意さんからも毎日のように催促電話が入りました。
業を煮やした社長がたどり着いた苦肉の策が、現金による直買いだったのでした。
翌日、またその翌日、またまた翌日……
電車と地下鉄を乗り継いで、僕は講談社本社へと日参しました。
というものの、朝一番で並んだところで、直買いできるのは2、3冊なのです。
到底、注文数には及びません。
「ごくろうさん。悪いけど明日も並んでくれるかい」
その時の困り果てている社長の顔は、42年経った今でも、ありありと浮かびます。
来月、42年ぶりに、トットちゃんが帰ってくるといいます。
『続・窓ぎわのトットちゃん』
物語は前作のその後、学校が空襲で焼け、満員列車で東北に向かったトットちゃんの疎開先での生活が描かれるといいます。
またブームが再燃するのでしょうか?
でも僕は、もう、今は書店員ではありません。
それでも、きっと本屋さんで見かけたら42年前のあの騒動を思い出して、そっと手に取ってしまうんでしょうね。
年内にはアニメ映画も公開されるとのこと。
ますますの黒柳さんのご活躍を祈念いたします。
2023年09月05日
スーパー残暑お見舞い申し上げます
「毎日毎日、そばですからね。そろそろラーメンが食いたいっすよ」
ヘルメットをかぶった真っ黒に日焼けした顔が、笑いもせずに真顔で言いました。
彼は、毎月我が家に集金に現れる新聞販売店のお兄さんです。
「暑い中、ご苦労さん」
と声を掛けたら、帰ってきた言葉がこれでした。
「別にラーメンを食べればいいじゃない?」
と思うのですが、それは屋内の涼しいところで仕事をしている人のセリフのようです。
35度を超える炎天下、洗剤を積んだスクーターに乗って市内を走り回っている彼には、日々、そばくらいしか喉を通らないということです。
「残暑が収まらなくて大変だね。がんばって!」
そう見送ると、
「ああ、ラーメン食いてぇ~」
と言いながら、スクーターに乗って走って行きました。
気が付けば、暦の上では秋です。
が、一向に猛暑が収まる気配がありません。
依然続く、この残暑のことをテレビでは “スーパー残暑” と呼んでいました。
ふと、思いました。
今年の猛暑で得した人って、いたんでしょうか?
エアコンや扇風機などの電化製品は売れたと思います。
ビールや清涼飲料水などのドリンク類も売れたことでしょう。
かき氷や日傘も売れたでしょうね。
でも、それって企業レベルですよ。
個人的に、いい思いをした人っていたのでしょうか?
たぶん、そんなに多くはないと思います。
なぜなら人類が初めて遭遇した “一番暑い夏” なのですから!
人類初といえば、コロナもそうでした。
自粛自粛にあえぎ続けた3年間……
そう思うと、僕個人としては、暑くても仕事が戻ってきた今年の夏のほうが、去年までの夏よりもはるかに暮らしやすかったようです。
みなさんの今年の夏は、どうでしたか?
スーパー残暑お見舞い申し上げます。