温泉ライター、小暮淳の公式ブログです。雑誌や新聞では書けなかったこぼれ話や講演会、セミナーなどのイベント情報および日常をつれづれなるままに公表しています。
プロフィール
小暮 淳
小暮 淳
こぐれ じゅん



1958年、群馬県前橋市生まれ。

群馬県内のタウン誌、生活情報誌、フリーペーパー等の編集長を経て、現在はフリーライター。

温泉の魅力に取りつかれ、取材を続けながら群馬県内の温泉地をめぐる。特に一軒宿や小さな温泉地を中心に訪ね、新聞や雑誌にエッセーやコラムを執筆中。群馬の温泉のPRを兼ねて、セミナーや講演活動も行っている。

群馬県温泉アドバイザー「フォローアップ研修会」講師(平成19年度)。

長野県温泉協会「研修会」講師(平成20年度)

NHK文化センター前橋教室「野外温泉講座」講師(平成21年度~現在)
NHK-FM前橋放送局「群馬は温泉パラダイス」パーソナリティー(平成23年度)

前橋カルチャーセンター「小暮淳と行く 湯けむり散歩」講師(平成22、24年度)

群馬テレビ「ニュースジャスト6」コメンテーター(平成24年度~27年)
群馬テレビ「ぐんまトリビア図鑑」スーパーバイザー(平成27年度~現在)

NPO法人「湯治乃邑(くに)」代表理事
群馬のブログポータルサイト「グンブロ」顧問
みなかみ温泉大使
中之条町観光大使
老神温泉大使
伊香保温泉大使
四万温泉大使
ぐんまの地酒大使
群馬県立歴史博物館「友の会」運営委員



著書に『ぐんまの源泉一軒宿』 『群馬の小さな温泉』 『あなたにも教えたい 四万温泉』 『みなかみ18湯〔上〕』 『みなかみ18湯〔下〕』 『新ぐんまの源泉一軒宿』 『尾瀬の里湯~老神片品11温泉』 『西上州の薬湯』『金銀名湯 伊香保温泉』 『ぐんまの里山 てくてく歩き』 『上毛カルテ』(以上、上毛新聞社)、『ぐんま謎学の旅~民話と伝説の舞台』(ちいきしんぶん)、『ヨー!サイゴン』(でくの房)、絵本『誕生日の夜』(よろずかわら版)などがある。

2022年09月26日

温泉はラーメンである


 さるイベント会場でのこと。
 客席で座っていると、いきなり司会者が、こんなことを言い出しました。

 「今日、この会場に、温泉ライターの小暮淳さんがお見えになっています」

 驚いたのなんのって!
 受付で、正体がバレてしまったようです。
 司会者に半強制的に促され、その場で起立! 礼! 着席!

 まったくもって恥ずかしい体験でした。


 そんなことがあったからでしょうか?
 イベント終了後、会場を出ようとした時、ひとりの初老の婦人が近寄って来ました。
 そして、僕に、こう言ったのです。

 「一番いい温泉は、どこですか?」

 自己紹介もなく、あいさつもなく、唐突にであります。
 「失礼な!」
 と思った気持ちをグッと、こらえました。


 実は、講演会やセミナーなどの質疑応答の場で、一番多い質問なんです。
 でありながら、最大の難問でもあります。
 いつも僕は、質問者が納得するような回答ができずに、話をごまかしてしまいます。

 でも、考えてみてください。
 “一番いい” って、主観ですよね?
 定義も基準もありません。
 「いい」 と思えば、いい温泉だし、「いや」 と思えば、それは悪い温泉、または嫌いな温泉ということになります。

 だから僕は、この質問をされると、必ず、話を 「ラーメン」 に例えます。
 「どこのラーメンが一番、おいしいですか?」
 と……
 そう訊かれたら、どう答えますか?

 ただ単に、“おいしい” だけでは、情報が足りないですよね。
 しょうゆ味なのか? みそ味なのか? 塩味なのか? とんこつ味なのか……
 麺も種類があります。
 細麺なのか? 中太麺なのか? 太麺なのか? ちぢれ麵なのか……
 また、こってり系なのか? あっさり系なのか?

 さらに細かいことをいえば、この “ラーメン” という、くくりの中には、インスタントの袋ラーメンやカップラーメンは、含まれているのだろうか?
 そう考えると、玉石混交すぎて、回答に窮するのであります。


 ということで僕は、ラーメンのたとえ話をしたあとに、
 「もうすこし、温泉の種類かエリアを絞り込んでいただけますか?」
 と、お答えしました。

 すると初老の婦人は、
 「あの……、もう結構です」
 と、そそくさに僕の前から姿を消してしまいました。


 ちょっと大人げが、なかったですかね?
 でも、無礼だったのは、その婦人の方ですよ。
 結局、最後まで名前も身分も告げませんでしたもの(笑)。
   


Posted by 小暮 淳 at 12:24Comments(0)温泉雑話

2022年08月06日

強そうな温泉


 さて、問題です。
 群馬県内で一番強い温泉は、どこでしょうか?


 今週火曜日、群馬テレビで放送された 『ぐんま!トリビア図鑑』 は、ご覧いただけたでしょうか?
 「温泉王国ぐんま~泉質が変わった温泉~」 と題して、僕が旧倉渕村 (高崎市) の2つの温泉地からリポートしました。

 放送後、知人から、こんなメールが届きました。
 <ガンテツセン、名前からして強そうだ。海軍カレーと合わせて最強!>

 思わず、笑ってしまいました。
 言われてみれば、本当だ。
 とっても強そうです。


 番組では、倉渕川浦温泉を紹介。
 10年に1度の成分分析検査をしたところ泉質名が、以前の 「塩化物泉」 から 「含鉄泉」 に変化していたというミステリー。
 しかも、県内では唯一入浴できる含鉄泉ということで、話題になっています。

 また一軒宿の 「はまゆう山荘」 の名物料理は、海軍カレー!
 なぜ、横須賀発祥のカレーライスが名物なのかは、テレビをご覧ください。

 「含鉄泉」 と 「海軍カレー」
 その言葉の響きは、確かに強そうです。
 ということで、冒頭の問題の答えは、倉渕川浦温泉でした。


 同じ発想で、全国の温泉地名を思い浮かべてみると、強そうな名前がありました。
 強羅(ごうら)温泉、強首(こわくび)温泉、地鉈(じなた)温泉、龍神温泉、熊ノ湯温泉なんて、強そうじゃありませんか?

 逆に弱そうな温泉は……
 はい、半出来温泉 (群馬) くらいしか思い浮かびませんでした。

 ほかにあったら、教えてください。
 


            ぐんま!トリビア図鑑
       「温泉王国ぐんま ~泉質が変わった温泉~」

 ●放送局  群馬テレビ (地デジ3ch)
 ●再放送  8月8日(月) 12:30~12:45
  


Posted by 小暮 淳 at 11:39Comments(7)温泉雑話

2022年07月15日

脱帽神話


 伊香保温泉へ行く野暮用があり、「どうせ来たのだから」 と、帰りに露天風呂に立ち寄り、一浴して来ました。
 たびたび取材や撮影で訪れている浴場ではありますが、プライベートで入るのは初めてのことでした。
  

 平日の昼間ということもあり、割と空いていました。
 男風呂の浴客は僕のほか3人。
 内訳は、30代とおぼしき男性と40代だろうと思われる男性。
 2人は日本人です。

 もう一人、西洋人の男性がいました。
 歳の頃は……
 西洋人の年齢は読みにくいのですが、若者ではありません。
 たぶん、40代ではないでしょうか。


 当然ですが、外人コンプレックスの僕は、西洋人の股間に目がいきます。

 大きい!
 我々日本人の倍はあります。

 でも……

 やっぱり!
 彼は、しっかりと “帽子” をかぶっていたのです。
 この暑い夏の最中、しかも湯舟の中でも、帽子を脱ぎません。

 一方、3人の日本人はサイズこそ劣るものの、ちゃんとマナー (?) を守り、湯舟の中では帽子を脱いでいます。

 この違いって、何なんでしょうか?
 東洋と西洋の文化の違いなんでしょうか?


 僕は職業柄、たぶん今までに何千回と温泉地を訪ねています。
 ということは、何万本という男性の股間を見て来たことになります。
 その僕が、長年、疑問に感じていることが、この “帽子” の着脱率であります。

 日本人は、圧倒的に 「脱帽率」 が高いのです。
 9割がた、帽子を脱いだ状態で入浴しています。

 ところが外国人 (西洋人しか区別がつきませんが) は、その真逆です。
 圧倒的に 「着帽率」 が高いのです。
 帽子を脱いで入浴している外国人にお会いしたことは、過去に数回しかありません。

 思えば、かのジョン・レノンも着帽派でした。
 古くは、ダビデ像も着帽です。

 なのに日本人ときたら浮世絵にしても、脱帽で描かれています。


 これは、どういうことなのでしょうか?
 いったい、いつから日本に “脱帽神話” が根づいたのでしょうか?

 思い返しても、学校や家庭で、「大人になったら帽子は脱ぎましょうね」 なんていう教育を受けた覚えはありません。
 ただ、なんとなく暗黙のうちに日本人は思春期になると、「恥ずかしい」 という感情が芽生えてくるようであります。。


 「恥ずかしい」 と思う日本人。
 「恥ずかしい」 と思わない西洋人。

 では逆に、西洋人にとっては “脱帽” のほうが、恥ずかしいのでしょうか?
 ぜひ、訊いてみたいものです。


 黄金色の湯に身を沈めながら、とりとめもなく、そんなことを考えていました。
 もちろん、湯は絶品でした。
   


Posted by 小暮 淳 at 11:07Comments(2)温泉雑話

2022年03月05日

花袋の愛した群馬の温泉


 もう10年以上前ですが、館林市文化会館で開催された、館林市教育委員会主催による講演会の講師を務めたことがありました。
 演題は 『花袋の愛した群馬の温泉』

 その時の光景が、よみがえってきました。


 今月に入って、いきなり、このブログの検索キーワードのトップに浮上した言葉があります。
 「西長岡温泉」 です。
 たぶん、聞きなれない温泉名だと思います。
 それもそのはず、昭和30年代に消えた幻の温泉なのです。

 なぜ、今になって、突然、検索されたのでしょうか?


 僕には心当たりがあります。
 上毛新聞に連載されていたシリーズです。
 『生誕150年 花袋の故郷をたどる』
 この最終回 (3月1日掲載) で、「紀行文に今はなき秘湯」 と題して、西長岡温泉に触れています。

 《誇る文豪 田山花袋》

 「上毛かるた」 でも知られる文豪・田山花袋は、『蒲団』 や 『田舎教師』 などの作品で知られる自然主義文学者です。
 花袋の出身である館林市には記念文学館もあります。

 ただ、あまり知られていないのが、元祖 “温泉ライター” としての、もう一つの顔。
 全国の温泉地を訪ね歩いた 『温泉めぐり』(岩波文庫) をはじめ、幾多の紀行文を世に残しています。


 新聞記事では、『温泉めぐり』 に登場する 「西長岡の湯」 に触れています。

 <藪塚本町誌によると、西長岡温泉は現在の太田市西長岡町にあり、明治期から唯一の温泉宿 「長生館」 が営業した。(中略) 1913年の東武鉄道薮塚駅開設を契機に栄えた。花袋もこの頃に訪れている。しかし57年に同館は火災で焼失し、記述は途絶える。>


 僕も講演では、花袋が愛した幻の温泉について話をしました。
 花袋は、著書の中で、こう記しています。

 <その西長岡の温泉に初めて私の出かけて行ったのは、そのあくる年の二月のまだ寒い頃であった。(中略) 藪塚よりも深く丘陵の中にかくれたようになっていて、一歩一歩入って行く心持が好かった。>

 花袋は、この温泉を大変気に入ったようで、のちに西長岡温泉を舞台にした小説 『野の道』 を書いています。


 残念ながら当時僕は、幻の温泉跡にたどり着くことができませんでした。
 しかし、新聞記事には、こう記されています。

 <今も残るため池や稲荷を目印に、古い住宅が並ぶ細い道を進んだ。空き地にぶつかり、奥には雑木林と積み上がる石垣が見えた。焼失後を知る近くの男性(65)によると、宿泊棟として利用していた建物の跡だという。>

 ぜひ、今度、訪ねてみたいものです。


 ということで、新聞記事を読んだ人が、「西長岡温泉」 でネット検索をした結果、このブログの過去記事にたどり着いたようであります。
 少しでもお役に立ちましたでしょうか?
   


Posted by 小暮 淳 at 10:44Comments(6)温泉雑話

2021年11月29日

2番じゃダメなんです!


 「くやしいです!」
 思わず、ザブングルのギャグが口を突いて出てしまいました。

 先日発表された “温泉イメージランキング” です。


 リクルート (東京都) が発行する 「じゃらん」 が、インターネットで全国の20~50代計1,005人からアンケートを行い、「温泉と聞いてイメージする都道府県ランキング」 を発表しました。
 その結果、1位は大分県、2位は群馬県、3位は北海道でした。

 ぬぁぬぁぬぁんですとーーーーーーー!!!!!

 怒り心頭に発し、お笑い芸人・ザブングル加藤の顔になってしまいました。

 ダメなんです!
 2番じゃ、絶対にダメなんです!


 先日、読売新聞の取材に対して僕は、こうコメントしています。
 < 「 『群馬と言えば?』 と問われると、温泉と返す人は多い。逆に、『温泉と言えば?』 と問われて群馬と即答する人はあまりいない。>
 (2021年11月8日 読売新聞群馬版 「クローズアップ」 より)

 コメント通りの結果となってしまいました。
 「群馬と言えば温泉」 と答えるのは当たり前。
 その逆こそ、真なり!
 「温泉と言えば群馬」 と答えてこそ、温泉界の “絶対王者” になれるのです。

 たぶん、僕の力不足なんでしょうね。
 大いに反省しています。


 「じゃらん」 によれば、群馬について 「草津温泉が有名だから」 「湯畑を思い出す」 との草津温泉に関するコメントが多かったといいます。
 ほーらね、草津に “おんぶにだっこ” されているからダメなんです!

 チームですよ、チーム!
 「湯の国ぐんま」 が一丸となって闘わなければ、1位の座は永遠にありませんぞ!

 さあ、立ち上がれ!
 百九十万の民よ!

 そして、温泉大国として、絶対王者になるのだ!

 断じて、2番じゃダメなんです!
   


Posted by 小暮 淳 at 09:33Comments(0)温泉雑話

2021年11月20日

太宰と群馬の温泉


 『わらう!太宰治』

 そのタイトルに、惹かれた。

 太宰治=苦悩する作家、というイメージの真逆のコピー。
 思わず、受付で 「どなたのコピーですか?」 と訊いてしまいました。
 当然ですが、「学芸員です」 との回答。

 つくづく、ネーミングは大切だと思いました。


 現在、群馬県立土屋文明記念文学館 (高崎市) で開催中の第113回企画展 『わらう!太宰治』 に行って来ました。

 僕にとっての太宰との出合いは、ご多分にもれず、まずは教科書の 『走れメロス』 でした。
 そして、思春期に読んだ 『人間失格』。
 それと 『津軽』 『斜陽』 『女生徒』 くらいでしょうか……

 しかし展示会では、そういった代表作ではなく、数ある太宰の作品の中でも 「わらい」 に注目。
 ユーモアや機知に富む秀作群に光を当てて、太宰文学の懐の深さを紹介しています。


 大人になって僕は、思わぬところで太宰文学と再会しました。
 それは、温泉です。

 太宰は、2度、群馬の谷川温泉 (みなかみ町) に訪れています。
 1度目は、昭和11(1936)年8月、薬物中毒と肺病の治癒のために単身で滞在しています。
 2度目は、同12年3月、妻の小山初代と2人で訪れています。
 初代と谷川山麓で心中を図ろうとしますが、未遂に終わり、その後2人は離婚します。

 この2回の滞在で宿泊した宿は、川久保旅館でした。
 (現在の 「旅館たにがわ」 の駐車場が跡地)
 谷川温泉では、『創生記』 を執筆しています。
 また後に 『姥捨(うばすて)』 の舞台としても描かれました。


 太宰は、昭和15(1940)年4月、四万温泉 (中之条町) にも訪れています。
 この時は、太宰が師と仰ぐ井伏鱒二や友人たち数名と滞在しています。
 のちに発表された 『風の便り』 は、四万温泉がモデルとされています。

 この時、一行が滞在したのは 「四萬館」 でした。


 2つの温泉地での太宰にまつわるエピソードは、拙著 『みなかみ18湯 【下】』 と 『あなたにも教えたい四万温泉』 に記載されていますので、興味のある方は、ぜひ、一読されたし!

 企画展では、「群馬と太宰」 と題し、2つの温泉地での貴重な写真や資料が展示されています。



    企画展 『わらう!太宰治』

 ●会期  開催中~2021年12月19日(日)
 ●開館  9:30~17:00
 ●休館  火曜日
 ●料金  一般 500円 大学・高校生 250円
 ●問合  群馬県立土屋文明記念文学館 TEL.027-373-7721
  


Posted by 小暮 淳 at 11:18Comments(0)温泉雑話

2021年11月12日

リンダ、こまっちゃう!


 ♪ うわさを信じちゃいけないよ 私の心はうぶなのさ
    いつでも楽しい夢を見て 生きているのが好きなのさ
    (中略)
    あゝ 蝶になる あゝ 花になる
    恋した夜は あなたしだいなの
    あゝ 今夜だけ あゝ 今夜だけ
    もう どうにも とまらない ♪
    <『どうにもとまらない』 より>


 伊香保温泉(渋川市) に 「リンダ坂」 という坂があるのをご存じですか?
 もちろん地元での通称です。
 正式名は 「八千代坂」。

 傾斜角度23度。
 坂の多い温泉街の中でも最大級です。
 では、なぜ、「リンダ坂」 と呼ばれるようになったのか?

 もう、お分かりですね。
 そう、歌手・山本リンダさんのヒット曲 『どうにもとまらない』 からであります。

 誰が付けたのか?
 坂の途中の旅館のご主人によれば、
 「雪でも降った日には、お客さまはスッテンコロリン。車だって、ブレーキが甘いとズズズーっと下ってしまう。誰が言ったのか、いつしかみんな 『リンダ坂』 と呼ぶようになっていました」


 季節は、絶好の行楽日和です。
 緊急事態宣言が解除されてからというもの、群馬県内の行楽地には、たくさんの観光客が訪れています。

 「友だちと伊香保温泉に行ってきたんですよ」
 若い女性に話しかけられました。
 「散々な目に遭ってしまいました。渋滞が凄くて、全然、車が進まないんですよ。みーんな県外ナンバーです」
 確かに、テレビの報道番組を観ていると、観光地はどこも、かなりの人出となっているようであります。

 それでも、やはり第6波が来るのではないか? という恐怖心はぬぐえません。
 “3密” になる電車での長距離移動は避け、マイカーでの “安近短” 旅行を楽しんでいるようです。
 ということで群馬県は、首都圏からコロナ禍に訪れるのには絶好の行楽地といえそうです。


 もちろん、県内の温泉地に観光客が戻ってきたことは、うれしいことです。
 と、同時に、「本当なのだうか?」 という不安もあります。
 日々伝わる感染者数の急激な減少です。
 まさか、政府が操作しているんじゃないでしょうね?

 うれしいようで、こわいようで、ドキドキしてしまいます。

 これまた伊香保だけに、リンダつながりで 、こまっちゃうナ~!


 ♪ こまっちゃうナ デイトにさそわれて
    どうしよう まだまだはやいかしら
    うれしいような こわいような
    ドキドキしちゃう 私の胸
    ママに聞いたら 何んにも言わずに笑っているだけ
    こまっちゃうナ デイトにさそわれて ♪
    <『こまっちゃうナ』 より>
   


Posted by 小暮 淳 at 10:26Comments(0)温泉雑話

2021年11月08日

今日の読売新聞 「クローズアップ」


 大変お待たせいたしました!
 長~い首が折れてしまいそうになるくらい、お待たせしてしまいました。

 最初に掲載の告知をしたのが、ちょうど1カ月前。
 その間に衆院選の報道が入り、たびたび掲載日の変更をお知らせしてきました。
 が!
 ついに本日(11月8日)、掲載されました。


 読売新聞群馬版 「クローズアップ」。

 “群馬の温泉 魅力発掘”

 と、見出しが躍っていますが、それ以上に目立つのが写真です。
 そのサイズ、ヨコ98mm×タテ93mm!
 今までに掲載された新聞記事では、過去最大だと思います。


 さてさて、その内容は?

 いやいや、若手記者ならではの歯に衣着せぬストレートな表現で、フレッシュな読後感のある記事です。
 何よりも中学時代の読書趣向から結婚、就職、雑誌の廃刊、独立にいたるまでの僕の経歴を追っている記事は、初めてです。
 これは、一つの小さな “小暮淳ヒストリー” であります。

 たぶん、僕のことを知らない人でも、なんとなく人となりが分かったんじゃないでしょうかね。


 乙藤記者、素敵な記事をありがとうございました。
  


Posted by 小暮 淳 at 11:25Comments(4)温泉雑話

2021年10月28日

逆襲の逆襲なのだ~!


 朝日新聞社から 「全国版に小暮さんのことを書きました」 と、10月25日付の夕刊が届きました。
 紙面には大きく、こんなタイトルが躍っています。

 ≪温泉の宝庫 地味でも極楽~ 群馬の逆襲①≫


 「現場へ!」 というシリーズで、群馬県駐在の記者によるレポートであります。
 一部を抜粋します。

 <「温泉地は100カ所以上。乳白色、茶褐色、赤褐色、黄土色など色もよりどりみどり。群馬はまさに 『湯煙パラダイス』 です」。
  県都の前橋市に住む温泉ライターで、「ぐんまの源泉一軒宿」 など温泉に関する数々の著書がある小暮淳さんはそう語る。>


 記事では今月、ブランド総合研究所が発表した2021年の 「都道府県の魅力度ランキング」 にも触れ、数字では還元されない魅力として、温泉にスポットを当てています。
 記事は、こう結ばれています。

 <とかく地味なイメージが強い群馬。だが住んでいる人が楽しく生きていれば、それが幸せなのではないか。群馬で暮らす記者が、そのいくつかを紹介する。>

 シリーズ記事 「群馬の逆襲」 の第1回が “温泉” というのが、うれしいじゃありませんか!
 今年、赴任してきた記者のようですが、やっぱり群馬と言えば、温泉なのですね。


 さて、「群馬の逆襲」 といえば忘れてはならないのが、2010年に出版されたジャーナリスト・木部克彦氏の 『群馬の逆襲』(彩流社) であります。
 ベストセラーとなり、2年後には 『続・群馬の逆襲』(言視社) が出版されました。

 この時も木部氏から連絡があり、“逆襲の刺客” として取材を受けました。
 氏は著書の中で僕のことを、こう表現しています。

 <いかにも世界屈指の温泉大国・群馬らしいオジサンがいます。>
 <ここまで 「人生のすべて」 を温泉につけこんでしまう人は、なかなかいません。まさに 「温泉バカ一代」。>

 まあ、ほめられているのか、笑われているのか分かりませんが、氏独特のユーモアセンスで、僕の人となりが描かれています。


 くしくも10年の時を経て、またしても 「群馬の逆襲」 に登場です。
 はたして群馬の逆襲は、いつまで続くのでしょうか?

 いつか、“逆襲” の冠が取れる日が来ることを待ち望んでいます。  
  


Posted by 小暮 淳 at 11:44Comments(3)温泉雑話

2021年09月13日

時間湯 VS 伝統湯


 なんだか、きな臭い雰囲気になってきました。

 草津町議会は、湯治客の健康や症状を判断することなどが医療的行為として法令に反する恐れがあるとして、2019年に入浴法を指導する 「湯長」 制度を廃止した草津温泉独自の入浴法 「時間湯」 について、名称を 「伝統湯」 に変更することを決定。
 施行は10月1日からで、以後、「時間湯」 の名称を使わないことになりました。


 ほほう、そういう展開になりましか!
 なんだか、全面戦争の装いであります。

 発表によれば、条例改正により、2ヶ所ある時間湯を行っていた共同浴場の 「地蔵の湯」 と 「千代の湯」 は、それぞれ 「伝統湯地蔵」 「伝統湯千代」 と改名し、これまで時間湯が行われてきた浴場のことは 「伝統湯浴場」 と呼ぶことになりました。


 この条例改正について、黒岩信忠町長は、このようにコメントしています。

 <湯長廃止の議論の中で 「時間湯」 を商標登録しようとしたが、町側の申告より前に “時間湯関係者” が申請していたことが判明した。>
 <(関係者らによる時間湯の) 私物化の証しそのものだ。いつまでも科学や法令に基づかない伝統への独善を断ち切る意味でも、「伝統湯」 と改めた。>
 (2021年9月11日付 上毛新聞より)

 おおお~、完全なる宣戦布告であります!


 今後の運営については、「伝統湯地蔵」 では時間湯としての利用を廃止し、貸切風呂として有料化。
 これに伴い、浴槽の改修やシャワー設備の増設を行うため、一時利用を中止するとのことです。
 一方 「伝統湯千代」 は管理人が常駐し、湯もみやかぶり湯といった時間湯での伝統的な作法を利用者に手ほどきするとのこと。入浴料は無料。
 また時間湯で48度前後と高温が問題視されていた湯温については、いずれの浴場も44度以下とすることになりました。


 伝統か? 行政か?
 この問題のややこしい所は、行政側が “伝統” という言葉を使っているところです。

 混浴問題しかり!
 伝統や文化は本来、守り継ぐべきものなのですが、令和の時代には、そぐわなくなっているようであります。


 時間湯 VS 伝統湯
 はたして軍配は、どちらに?

 (ところで町長と女性議員のスキャンダル問題って、解決したんでしたっけ?)
  


Posted by 小暮 淳 at 11:42Comments(3)温泉雑話

2021年07月16日

スキヤキと温泉


 「なんで群馬県が、スキヤキなんですか?」
 県外の人に、そう訊かれて、
 「なんでなんでしょうねぇ……」
 と答えに窮する僕。

 いつからか群馬県は、「すき焼き応援県」 を宣言しています。
 そのココロは?
 「県内で、すき焼きの食材が、すべて揃うから」
 のようであります。
 
 牛肉、しらたき、ネギ、シイタケ、白菜、春菊……

 ちょっと、ちょっと! 待ってくださいよ!
 その食材、どこの県でも揃いますって!
 まあ、百歩譲って、ネギとしらたき (こんにゃく)、生しいたけの生産量は群を抜いているにしても、やっぱ、すき焼きの主役は牛肉ですからね。

 さらに言えば、群馬県民って、日常、すき焼きは食べませんよ!
 たまに食べたとしても、肉は豚肉です。
 ならば、せめて 「豚すき」 を群馬名物として推してほしいものです。


 「群馬といえば、やっぱり温泉ですよね!」
 県外の人に、そう言われれば、
 「まあね~!」
 と僕だって、得意になって答えます。

 先日、そのことを証明するようなニュースが飛び込んで来ました。
 リクルート (東京) の観光に関する調査研究機関 「じゃらんリサーチセンター」 が、「じゃらん宿泊旅行調査2021」 を発表しました。
 この調査で、国内旅行先に選んだ理由別の都道府県ランキングで、群馬県が 「魅力的な温泉」 の第1位になりました。

 ほ~らね、誰もが “群馬” と言えば “温泉” だと思っているでしょう!
 同センターは、この調査結果について、こうコメントしています。

 <コロナ下でゆっくり安心安全に過ごす旅行スタイルが支持される中、群馬の温泉地が期待に応えた。>


 ところが!
 こと “食” に関しては、厳しい見解を発表しました。

 <地域性が目立たない。特産品を生かした群馬でしか食べられないメニューや食材の開発、発掘などが求められる。>

 ほ~ら、やっぱ、スキヤキじゃありませんって!
   


Posted by 小暮 淳 at 11:23Comments(3)温泉雑話

2021年07月05日

あっぱれ! 草津温泉


 さすが天下の草津温泉です。
 やることが速い!

 以前、草津温泉の源泉が、新型コロナウイルスの感染力をなくす 「不活化」 に効果があるということが研究機関の調査で判明したというニュースを、このブログでも取り上げました。
 (2021年2月11日 「草津よいとこコロナに効く湯?」 参照)


 あれから5か月……
 たった5ヶ月ですぞ!

 さらに科学的な研究を重ねた結果、草津温泉の源泉 (なかでも湯畑源泉) が新型コロナウイルスの感染力を10秒間で97.51%、さらに1分間では99.12%も失わせる効果があることが証明されました(これはスゴイ!)。
 ということは手指を温泉で洗い流すことで、新型コロナウイルスや有害微生物などを効果的に除去できるということです。

 ならば!と草津温泉は、さっそく湯畑広場に3ヶ所、地蔵広場に1ヶ所の計4ヶ所に 「手洗乃湯」(手洗い場) を設置しました。
 今後、草津温泉バスターミナルや西の河原公園にも設置を予定しています。


 昔から草津温泉は、「恋の病」 以外はどんな病にも効くといわれた名薬湯です。
 この調子でコロナ収束後も、グイグイと群馬の温泉界をけん引していただきたいものです。

 “唯一無二の温泉力”

 あっぱれであります。
  


Posted by 小暮 淳 at 18:35Comments(0)温泉雑話

2021年05月05日

絶滅危惧温泉は守れるか?


 <公衆浴場や温泉で、混浴できるのは何歳までか?>

 厚生労働省は男女の混浴禁止年齢の基準を 「おおむね10歳以上」 から 「おおむね7歳以上」 に引き下げたとの報道がありました。
 これを受け、公衆浴場を規制する条例を定める都道府県や保健所を運営する一部の市では、条例改正に動き出したといいます。

 そんな中、群馬県は現条例の 「おおむね10歳以上」 を当面維持すると発表しました。


 なぜ、今になって、そんな論争が起きたのでしょうか?
 それは、時代の推移による “恥ずかしさ” への変化です。

 最新の混浴に関するアンケートによると、成人に聞いた制限すべき年齢で最も多かったのは 「6歳以上」 で、次いで 「7歳以上」。
 一方、児童が混浴を恥ずかしいと思い始める年齢でも 「6歳」 と 「7歳」 が多かったといいます。
 同省は、この結果を踏まえて、公衆浴場の混浴制限年齢を引き下げたようです。


 みなさんは、どう思われましたか?
 僕は率直な感想、「仕方ないかな」 と思っています。
 だって今の10歳って、男の子も女の子も発育が昔とは、だいぶ異なりますからね。
 子どもが恥ずかしいと思っているのであれば、混浴を強制することはないと思います。
 逆に強制することは、親の子への虐待にもなりかねませんものね。


 さて、公衆浴場の混浴問題は、お役人たちに任せることとして、由々しき現状は、温泉地での混浴風呂の減少問題です。

 その前に、なぜ、公衆浴場では成人男女の混浴は禁止されているのに、温泉地での混浴は許されているのでしょうか?
 講演やセミナーでも、よく質問されるテーマです。

 これって、早い話 「お目こぼし」 なんです。
 “混浴” という日本独特な文化は、法律ができる前から伝統的に存在していました。
 よって既得権益により認められているのです。
 ただし、これは “伝統” に限った特例ですから、新設または改修された場合には認められません。


 ところが、歴史と伝統のある混浴風呂が、年々温泉地から姿を消しています。
 それも新設や改修による理由ではありません。

 理由は、もうお分かりですね!?

 一番の理由は、「盗撮」 です。
 スマホの普及と同時に、混浴風呂でのトラブルが多発し、結果、閉鎖に追い込まれています。
 また、閉鎖されなくても伝統と文化を大きく覆す由々しき事態も……

 そうです!
 着衣問題です。


 本来、温泉場での混浴は 「全裸」 です。
 ところが最近、“湯あみ着” の着用を義務付ける温泉宿が増えています。
 これでは “混浴風呂” とは呼べません。
 温水プールに入っているのと同じです。

 やはり、この奇怪な現象もすべて、“盗撮” が理由です。


 もし、江戸時代の人が、令和の混浴事情を見たら、なんて言うんでしょうかね?
 「便利になるって、なんて不粋なんだ。風情も情緒もあったもんじゃねえ」
 そんな声が聞こえてきそうです。
  


Posted by 小暮 淳 at 11:56Comments(0)温泉雑話

2021年04月19日

コロナ VS 温泉地


 以前、群馬大学の研究機関により草津温泉の湯畑の湯が、新型コロナウイルスの感染をなくす 「不活化」 に効果があることがわかった!というニュースについて書いたことがありました。
 (2021年2月11日 「草津よいとこコロナに効く湯?」 参照)

 その後の研究によると……
 ①水道水
 ②湯畑源泉
 ③湯畑源泉と同じ水素イオン指数 (pH) の硫酸水溶液
 ④万代鉱源泉 (草津の他の源泉)
 の4つの試料水に、それぞれ新型コロナウイルスを接触させ、感染力がどう変化するか調べたところ、湯畑源泉の不活化力が最も大きく、硫酸水溶液の50倍以上あったことが分かりました。

 研究結果を発表した群馬大学の板橋英之教授は、
 「酸以外にも何らかの温泉成分が不活化に寄与している。どの成分が関係しているか調査を続ける」
 とコメントしています。


 いや~、素晴らしい研究結果ではありませんか!
 先人たちが大切に伝承してきた古式ゆかしい “湯治” という民間療法の文化が、医学と薬学が進歩した令和の世に、科学的に証明されたのですぞ!

 と思ったら、また1つ、朗報が飛び込んで来ました。

 群馬大学の内田満夫准教授 (公衆衛生学) が、こんな内容の論文を発表しました。
 <政府の観光支援事業 「GoToトラベル」 開始後の2020年の群馬県内の感染者数を分析したところ、県内の主要温泉地がある地域の方が、それ以外の地域より相対的に感染者が少なかった>
 というものです。

 調査対象となったのは、
 ①草津温泉がある吾妻
 ②水上温泉がある利根沼田
 ③伊香保温泉がある渋川
 の3地域 (観光地) と、それ以外の7地域 (非観光地) で、GoToトラベル開始前と実施期間のそれぞれの感染者数を比較しました。

 結果、感染者数の増加率は、非観光地の12.8倍に対し、観光地は7.4倍。
 また、実施期間中の人口10万人あたりの感染者数も、非観光地の111.6人に対し、観光地は41.5人にとどまっています。


 この結果について、内田准教授は、このようにコメントしています。
 「遮蔽物の設置やアルコール消毒など観光業界の感染対策が一定の効果を上げた可能性がある」

 ま、そういうことなんでしょうけど、はたして、“感染対策” だけでしょうか?
 僕は、温泉水が持つ “不活化力” が大きいと思うんですけどね。

 たとえば、温泉街に漂う “湯けむり” の存在です!
 あの中にも、温泉成分が含まれていますよ。


 で、前出の板橋教授は記者会見で、こうもコメントしています。
 「今後は湯煙も分析したい」

 教授!
 温泉ファンが歓喜する研究結果の発表をお待ちしております。 
   


Posted by 小暮 淳 at 11:26Comments(0)温泉雑話

2021年02月11日

草津よいとこコロナに効く湯?


 『草津よいとこ薬の温泉(いでゆ)』

 ご存じ、「上毛かるた」 の 「く」 の詠み札であります。

 草津温泉と言えば、群馬が誇る日本の名湯です。
 「温泉大国ぐんま」 の名は、草津温泉が、けん引して全国に知らしめているからと言っても過言ではありません。
 それほどまでに草津温泉は、群馬を語るときに欠かせないキーワードとなっています。

 では、なぜ草津温泉が、そんなにも有名になったのでしょうか?
 その答えは、かるたの札にあります。
 “薬のいでゆ” と称されるほど、昔から効能が豊かでした。

 “万病に効く” といわれ、草津の湯で治らないのは “恋の病” だけだと言われてきました。


 「だったらコロナにも効くんじゃないの?」
 草津町は、そう考えたそうです。
 「だったら調査してもらおう!」
 と、群馬大学の研究機関に依頼しました。

 すると!

 結果が出ました。
 発表によると、草津温泉の湯畑源泉のお湯が、新型コロナウイルスの感染力をなくす 「不活化」 に効果があることが分かりました。

 「不活化」 とは、感染力がなくなったということです。

 調査結果によると、温泉水 (湯畑源泉)、硫酸酸性水、水道水にウイルスを入れて培養したところ、水道水ではほとんど不活化しなかったのに対し、硫酸酸性水では約80%、温泉水にいたっては90%以上が不活化したことが確認できたといいます。

 これって、すごくありませんか!
 「やっぱ草津の湯って、万病に効くんだ!」
 って、最初に新聞記事を読んだときに僕は、声を上げて、小躍りしてしまいました。


 研究にあたった群馬大学院の板橋英之教授は、このようにコメントしています。
 <硫酸酸性水と草津の温泉水は、ともに「酸性」 で、これがウイルスを不活化させたと推察されます。その上で草津の温泉水のほうが不活化の効果が高かったということは硫酸酸性水にない、草津の温泉水ならではの “成分” が不活化に作用したと考えられます。>

 ヤッホー!
 これは、まさに温泉だけが持つ “湯力(ゆぢから)” が立証されたということですぞ!

 結果を受けた草津町では、さっそく観光対策として源泉を使った 「手洗い場」 を整備するそうです。


 これで医学や薬学が進歩した令和の世でも、古来、日本人が大切にしてきた湯治という文化が継承されて行くことでしょう。
 久々の朗報でした。
   


Posted by 小暮 淳 at 11:39Comments(4)温泉雑話

2021年01月22日

最東端温泉地が変わる!?


 「温泉地」 とは、“宿泊施設のある温泉” のことをいいます。
 ですから、都道府県などの温泉地数には、日帰り温泉施設は含まれていません。

 群馬県の場合、現在、約100ヶ所ありますが、一軒宿の廃業により、年々減少の一途をたどっています。
 たぶん、正確には100ヶ所を切っていると思われます。
 ただ、100年前は約70ヶ所でしたから、実際には増えていることになります。

 なぜ増えたのか?

 その答えは簡単です。
 100年前は、そのほとんどが自噴泉だったのに対して、現在は半数以上が掘削泉だからです。
 また1つ、群馬県内に掘削泉の温泉地が誕生するかもしれません。


 <東武伊勢崎線川俣駅周辺整備の一環となる温泉掘削事業で、明和町と民間企業が出資したまちづくり会社 「邑楽館林まちづくり」 は、温泉の湧出を確認したことを明らかにした。>
 (2021年1月19日付 上毛新聞より)

 泉質/弱アルカリ性のナトリウム塩化物温泉
 湧出量/毎分約130リットル
 泉温/41.7度

 とのことですが、まだ掘削途中のようで、温度は上がる可能性があるとのことです。


 で、この温泉を何に利用するのか?
 日帰り温泉施設ならば 「温泉地」 のカウントには入りませんが、どうやら新聞記事によれば <2022年開業予定のホテル内の温浴施設などで活用する方針> とあります。

 となると、群馬県の温泉の歴史が変わることになります。

 現在、最東端温泉地は、太田市の 「やぶ塚温泉」 です。
 これが明和町となると、『つる舞う形の群馬県』(上毛かるた) のツルのくちばしの先っぽまで移行します。
 もう、まさに群馬県の東の端で、これ以上東は、お隣の栃木県です。


 これは、喜ぶべきことなのか、思案のしどころですが、完成すれば、事実上の群馬県最東端温泉地となります。

 はたして、何という温泉地名になるのでしょうか?
 今後の発表を待ちたいと思います。
   


Posted by 小暮 淳 at 14:25Comments(2)温泉雑話

2021年01月01日

免疫元年の幕開け


 あけましておめでとうございます。
 今年もよろしくお願いいたします。


 いよいよ、「免疫元年」 の幕開けです。

 これは、まことしやかな俗説ではありますが、この新型コロナウイルスの感染拡大というのは、地球自体が地球環境を維持するために、増え過ぎた人類を淘汰するために行っている自然治癒現象なのではないかと……。
 このままでは地球上の人類以外の生物は滅び、人類自体も食糧危機に陥ってしまう。
 その前に、最強ウイルスを発生させたのではないか……。

 となれば私たち人類は、今、生き残りをかけた地球最大の決戦の真っただ中にいることになります。

 でも、ご安心あれ!
 我ら大和民族は、古来、“湯治” という温泉を利用した民間療法により、幾多の災厄を乗り越えてきました。
 いまこそ、この 「湯治力」 を見直し、最大限に利用して、生き残ってみせようではありませんか!


 なにも先人たちは、病気やケガを治すためだけに湯治に通っていたわけではありません。
 最大の理由は、“未病” のためです。
 農業や漁業で疲弊した体を、温泉の力でリセットし、明日への活力に変えていたのです。

 そうです!
 免疫力のアップを行っていたのです。


 人間の体温は、1℃上がると体内の免疫力は5~6倍になるといいます。
 また逆に、1℃下がると30%低下するそうです。
 風邪を引いて発熱するのも、白血球がウイルスと戦うため、好条件ととれる37.2℃以上に体内温度を上げるためです。
 (一説では、がん細胞は35℃以下で活発になり、40℃以上で死滅するとも)

 ということは、体温を上げることが、いかに大切かが分かります。


 体温を上げるだけなら、なにも、わざわざ温泉に入ることはありません。
 自宅の風呂で十分です。

 しかし温泉には、水道水にはない多大なる効果を持ち合わせているのです。

 まず、「薬理効果」。
 入浴により温泉の成分が皮膚から浸透します。
 また飲泉をすれば胃腸からも吸収し、湯気の吸引からも薬効成分を体内に取り入れます。

 そして、何よりも最大の効果は、「転地効果」 です。
 ストレスの多い日常から離れ、風光明媚で自然豊かな環境に身を置くことこそが、心と体をリフレッシュさせ、“未病” への基礎体力を養ってくれます。


 いかがですか?
 もし、あなたが、この地球に生き残りたいなら、湯治の力を信じ、免疫力のアップを試みてください。

 『温泉で免疫力アップ!』

 これが、今年の合言葉です。
   


Posted by 小暮 淳 at 12:51Comments(0)温泉雑話

2020年10月12日

コロナに消えた祭り


 30年以上も昔のことです。
 当時、僕はタウン誌の記者になりたてで、グルメ記事を書くために、県内のレストランや食堂を東奔西走していました。
 もちろん、すべて日帰り取材です。

 「やったー! 本当にいいんですか?」
 思わず編集長に、そう問いただしたほどでした。
 「仕方ないだろ、日の出前の早朝取材なんだから前泊しなけりゃ」

 県内なのに、初めての宿泊出張取材の許可が出た瞬間でした。


 川原湯温泉 (長野原町) で約400年前に始まったという奇祭 「湯かけ祭り」。
 その昔、温泉が枯渇してしまった際、湯のにおいがゆで卵に似ていることからニワトリをささげて祈願したところ、再び湯が湧き出したたため、湯をかけあって喜んだのが祭りの起源とされています。

 ふんどし姿の男たちが、1月の大寒の早朝に、紅白に分かれて湯をかけ合います。
 その時のかけ声が、「お祝いだ!」。
 これは、「お湯湧いた!」 が転じたとも言われています。

 当時の僕は、駆け出しの記者です。
 濡れないようにとカメラをビニールでくるみ、自身もフード付きのレインコートに身を包んで臨んだ記憶があります。
 その群衆の最前列で奮闘する姿が、NHKのテレビニュースで流れ、後日、編集長に褒められたことも記憶に残っています。


 30年前のことですから、その頃はまだ湖底に沈む前の旧温泉街での祭りでした。
 現在の代替地に移転してからも伝統ある祭りは、毎年、必ず開催されてきました。

 その祭りが、来年は中止になると発表がありました。
 理由は、「新型コロナウイルス感染症対策が困難なため」 とのことです。
 戦時中の混乱期以降、初めての中止です。
 住民にとっては、苦渋の決断だったと思います。
 それだけに残念でなりません。


 長引くコロナ禍は、まるで津波や土砂崩れのように、二次災害、三次災害へと波紋を広げています。
 無病息災、コロナ退散、世界平和を願いつつ、静かに湯の神様にお祈りをささげたいと思います。
  


Posted by 小暮 淳 at 11:57Comments(2)温泉雑話

2020年09月22日

『湯けむりの先に』 最終回


 今月7日から上毛新聞の最終面にて大々的に始まった特別連載 『湯けむりの先に』。
 隔週の月・火曜日の掲載で、今日、最終回を迎えました(全4回)。
 ※(掲載のいきさつについては、当ブログ2020年9月7日 「連載開始!『湯けむりの先に』」 を参照)


 シリーズではコロナ禍の温泉地の現状を、多方面から切り口を変えて追いかけています。
 第1回 「需要消失」 では、自粛により苦悩する温泉宿や県のキャンペーン効果についてをレポート。
 第2回 「事業承継」 では、後継者不在により存続が危ぶまれる秘湯の一軒宿の “いま” を取材。
 第3回 「もてなし」 では、時代のニーズに合わせて変わろうとする旅館やホテルの接客のようすを報告。

 そして、今日の最終回のテーマは、「魅力創出」。
 ズバリ、“温泉王国ぐんま” の魅力に迫ります。

 たとえば、旅行のプロが選ぶ温泉地ランキング 「にっぽんの温泉100選」 で、草津温泉が17年連続で1位に選ばれていること。
 また、インターネット接続大手のビッグローブの温泉大賞でも、群馬が都道府県別の番付で 「東の横綱」 に君臨していること。
 さらに伊香保温泉が 「温泉まんじゅう」 の、磯部温泉が 「温泉マーク」 の発祥地など、群馬の温泉文化の奥深さにも触れています。


 しかし記事では、群馬県が大きな難題を一つ、抱えていることをあぶり出します。
 それは、知名度です。

 “温泉県” としては知られているのに、“観光県” としては低迷している現状です。
 毎年発表される都道府県の 「魅力度ランキング」 では、常に下位です。
 このことについて、都内の旅行会社は、こうコメントしています。

 「商品としてみると、群馬は華がない」

 首都圏からも約1時間と近く、アクセスも良く、有名温泉地もある。
 なのに “旅のパック” としては弱いということのようです。

 確かに、言われてみれば、その通りです。
 温泉県だけど、観光県ではないということですね。


 でも、どうでしょう?
 これは考え方一つではないでしょうか?

 受験勉強と同じですよ!
 苦手科目を克服するか、得意科目を伸ばすか……

 だったら “温泉一本” で行きましょうよ!!


 そんな考えにまで及んだ、好企画の連載記事でした。
 執筆を担当した井部記者、堀口記者、大変お疲れさまでした。
 丁寧な取材と記事をありがとうございました。
  


Posted by 小暮 淳 at 11:48Comments(0)温泉雑話

2020年09月19日

最終回!今日の毎日新聞


 <心や体を癒やしに温泉に行く──。群馬県の温泉に詳しい前橋市在住のフリーライター、小暮淳さんは、そんな昔の 「湯治」 のような素朴な旅を自書や講演などで長年推奨してきた。>
 (2020年9月19日付 毎日新聞首都圏版より)


 いよいよ、最終回となりました。
 今月5日付より、毎日新聞の首都圏版にて掲載が始まったシリーズ 『やすらぎの宿』 「霧積温泉 金湯館」 (全3回) が、今日、完結しました。

 ざっと、これまでの記事の紹介をすると……

 「上」 (第1回)
 <偉人が愛した避暑地>
 <人気小説の原点にも>
 と題し、明治時代には避暑地として人気があり、伊藤博文や勝海舟などが訪れたことや、詩人・西条八十が書いた詩の一節をモチーフにした作家・森村誠一のベストセラー小説 「人間の証明」 の舞台になったことに触れています。

 「中」 (第2回)
 <110年一軒で守りつぐ>
 <山津波被害後に託され>
 との見出しで、度重なる災害と闘いながらも、家族で温泉と宿を守り続ける佐藤家 (湯守) のこれまでを追いながら、毎分300リットルという豊富な量を誇る湯の魅力についても記しています。


 そして、今日の最終回 「下」 (第3回)
 <秘湯で心や体癒やす>
 <手つかずの自然 脅威に>

 またしても襲いかかる自然の猛威!
 昨年10月に群馬県を襲った台風10号により、県道が崩落し、通行止めになってしまった金湯館。
 それでも湯治客らは、長野県側のルートから山道を3時間も歩いて、やって来てくれたといいます。

 4ヶ月後の2月、県道が復旧したのも束の間、3月に入ると今度は新型コロナウイルスの感染拡大で、ふたたび秘湯の宿は苦境に立たされました。
 そこで、僕の登場となります。

 冒頭に続き、こうコメントしました。
 <コロナ禍だからこそ小暮さんは源泉を守る温泉宿にエールを送る。「大きな宴会などはできずとも、行ったことがない近場の小さな温泉地の魅力を再確認するような機会になれば」>


 筆者の尾崎記者、丁寧な取材と記事を、ありがとうございました。
 今後、ますますの活躍を楽しみにしています。
  


Posted by 小暮 淳 at 11:54Comments(0)温泉雑話