温泉ライター、小暮淳の公式ブログです。雑誌や新聞では書けなかったこぼれ話や講演会、セミナーなどのイベント情報および日常をつれづれなるままに公表しています。
プロフィール
小暮 淳
小暮 淳
こぐれ じゅん



1958年、群馬県前橋市生まれ。

群馬県内のタウン誌、生活情報誌、フリーペーパー等の編集長を経て、現在はフリーライター。

温泉の魅力に取りつかれ、取材を続けながら群馬県内の温泉地をめぐる。特に一軒宿や小さな温泉地を中心に訪ね、新聞や雑誌にエッセーやコラムを執筆中。群馬の温泉のPRを兼ねて、セミナーや講演活動も行っている。

群馬県温泉アドバイザー「フォローアップ研修会」講師(平成19年度)。

長野県温泉協会「研修会」講師(平成20年度)

NHK文化センター前橋教室「野外温泉講座」講師(平成21年度~現在)
NHK-FM前橋放送局「群馬は温泉パラダイス」パーソナリティー(平成23年度)

前橋カルチャーセンター「小暮淳と行く 湯けむり散歩」講師(平成22、24年度)

群馬テレビ「ニュースジャスト6」コメンテーター(平成24年度~27年)
群馬テレビ「ぐんまトリビア図鑑」スーパーバイザー(平成27年度~現在)

NPO法人「湯治乃邑(くに)」代表理事
群馬のブログポータルサイト「グンブロ」顧問
みなかみ温泉大使
中之条町観光大使
老神温泉大使
伊香保温泉大使
四万温泉大使
ぐんまの地酒大使
群馬県立歴史博物館「友の会」運営委員



著書に『ぐんまの源泉一軒宿』 『群馬の小さな温泉』 『あなたにも教えたい 四万温泉』 『みなかみ18湯〔上〕』 『みなかみ18湯〔下〕』 『新ぐんまの源泉一軒宿』 『尾瀬の里湯~老神片品11温泉』 『西上州の薬湯』『金銀名湯 伊香保温泉』 『ぐんまの里山 てくてく歩き』 『上毛カルテ』(以上、上毛新聞社)、『ぐんま謎学の旅~民話と伝説の舞台』(ちいきしんぶん)、『ヨー!サイゴン』(でくの房)、絵本『誕生日の夜』(よろずかわら版)などがある。

2014年04月30日

銃後の夜


 伊勢崎市のライブハウス 『S』。
 マスターの I 君は、僕の中学時代の同級生です。

 友人の中でも彼は、とっても稀有な人生を送っている人の一人です。
 だって彼は、元国家公務員ですからね。

 今から6年前、24年間勤めた役所を突然、辞めてしまいました。
 「今までオレは、自分にウソをついて生きてきた。これからは、本当にやりたかったことだけをして生きていく」
 と退職金をつぎ込んで、自宅兼ライブハウスを建てて、オーナー兼マスターになりました。


 先日、そんな彼から久しぶりにメールが届きました。

 <トンデモ企画 『銃後の夜』 のお知らせです。(オザキではありません)>
 とのイベントの案内です。
 続いて、こんな内容が・・・

 <いよいよ、戦争の足音が近付いてきました。
  戦争反対!と言えない風潮になりそうです。
  来る4月29日(昭和の日) は、19時から軍歌喫茶となります。>

 う~ん、実に彼らしいギャグ精神であります。
 誤解のないように言っておきますが、彼は右でも左でもありません。
 ただのロッカーです。

 <昭和軍歌を当時録音のSP盤で味わいます。>
 とのこと。
 これは、面白そうじゃありませんか!
 ということで、昨晩は旧友の店へ。


 店内には、ポツンとマスターの I 君が一人。
 「お客さんが来るか心配だよ」
 と、苦笑い。
 ところが開けてみると、テーブル席は満席の大盛況!
 すべて中年のオジサンとオバサンばかりです。

 ステージで I 君が、SP盤に針を落とします。
 すると、シャリシャリという雑音とともに、大音響で流れる軍歌。

 ♪兵隊さんのおかげです。兵隊さん、ありがとう♪
 ♪みんな兵士だ、弾丸だ~!♪

 国策とはいえ、当時の異常な社会風潮が伝わってきます。
 そして聴いている誰もが思ったこと、それは、まさに今の北朝鮮そのものだということ。

 こんな時代が、日本にもあったのですね。
 そして、二度とこの時代に戻らないことを切に望むばかりです。


 おい、I 君!
 こんだけ楽しんで、ドリンク付き300円は安過ぎるぞ!
 えっ、儲けるつもりはないって?

 「オレ、楽しく生きていきたいんだ」
 6年前に疲れとともに吐いた彼の本音が、よみがえってきました。
  


Posted by 小暮 淳 at 11:58Comments(0)ライブ・イベント

2014年04月28日

徒然なるままに②


 今日、家の近くのコンビニに寄ったら、顔見知りの女性店長が、
 「小暮さんの奥さんが、うらやましい!」
 と声をかけてきました。
 「えっ、なんのことですか?」
 「だって、料理を作って奥さんの帰りを待っているんでしょう」

 「???・・・(なんで知っているんだ?)」

 「○○ちゃん、こうゆう男性と結婚するのよ」
 と、レジを打っていたアルバイトの女の子に声をかけました。

 なんのことを言っているのかと訊けば、ブログを読んでいるとのこと。
 ひぇ~~~!
 “壁に耳あり、障子に目あり、ブログに口あり” であります。
 どこで、誰が読んでいるか分からないものです。


 先日も某新聞社の駐車場で、昔のスタッフとバッタリ出会い、
 「編集長のブログって、面白いですね。私は、お父さんの話が大好きなんです」

 と思えば、某旅館の女将さんからは、
 「小暮さんのブログには、笑いましたよ。息子さんが似ていない話!」

 また、飲み屋では、
 「マロちゃんって、こんな色しているんですか?」
 と、茶色のジャケットを指さします。
 先日のブログに書いた、愛犬マロ君には 「マロン」 という本名があった話のことを言っているようです。
 「僕は温泉の話より、小暮さんのプライベートの話が楽しみで読んでいるんですよ」

 とは、みなさん、困ったものです。
 だって、僕は温泉ライターですから温泉のことを書きたくて4年前に、このブログを開設したんですよ。
 でもね、みなさんのおっしゃるとおり、温泉話に負けず劣らず、プライベート話が多いんですよね。

 プライベート話は、すべてカテゴリーの 「つれづれ」 に納められています。
 今日現在、その数315話。
 総記事数が1,298話ですから、4話に1話は 「つれづれ」 ということになります。
 もちろん、一番多いのは 「温泉地・旅館」 の320話ですが、大差はありません。


 ま、みなさんが喜んでくださるなら、それで結構です。
 我が家の恥も笑いに変えて、お届けいたしますよ。

 読者のみなさん、これからも温泉話同様、「つれづれ」 をご愛読くださいますようお願い申し上げます。
   


Posted by 小暮 淳 at 17:43Comments(0)つれづれ

2014年04月26日

「炉」 はローリングストーンズの 「ろ」


 我らのたまり場、酒処 『H』。
 カウンター席しかない、小さな店です。

 昨晩は、「教授」 こと T 氏の55回目の誕生日を祝うために、常連客らが集まりました。

 「満55歳、おめでとうございます」
 と僕は、プレゼントとして新刊本を手渡しました。
 「いまどき、“満” っていいますか? ただ55歳でいいでしょう」
 と、T 氏。
 「年寄りといるものですからね。“数え” とか “満” といった言い方になってしまうんですよ。では改めまして、四捨五入60歳、おめでとうございます」
 「それは勘弁してくださいよ」
 と言って、店内の笑いを誘いました。

 ま、僕もとっくに “四捨五入60歳” ですけどね。


 宴もたけなわとなり、カウンターの上には芋焼酎や日本酒のグラスが、所狭しと並びだしました。
 もう、自分が、どの酒を飲んでいるのかも分かりません。
 カラオケのマイクも回りだし、年齢層を反映してか、70年代フォークソングがオンパレードであります。

 「『炉○』 に行きましてね」
 隣の席にいたS君が、何気に言った言葉。

 「『炉○』 って、焼き鳥屋の 『炉○』 かい?」
 「そーですけど、小暮さんもご存知ですか?」

 『炉○』 の 「ろ」 は、ローリングストーンズの「ろ」。
 マスターが、大のストーンズファンだから名づけられた店。
 でも、僕にとっては、別のアーティストとの思い出がいっぱい詰まっている店なんです。

 実はマスター、大の吉田拓郎ファンでもあります。
 その昔、伝説の 「つま恋」 や 「篠島」 の野外フェスティバルへも行ったという、筋金入りの拓郎フリークなのであります。

 今から7~8年前のこと。
 僕は友人のカメラマンと、拓郎ファンの聖地といわれる愛知県の篠島へ毎月のように取材に出かけていました。
 「なつかしいな~! 今度、オレも取材に行く時、連れてってくれよ」
 なんてマスターに言われて、カメラマンと3人で篠島行きを計画していました。

 その矢先のこと・・・

 突然、カメラマンのO君が病魔に襲われ、やがて帰らぬ人となってしまいました。
 それからというもの、僕は思い出の店に、足を運べずにいました。


 「今でも、あのマスターがやっているの?」
 「ええ」
 「相変わらず、とり皮の焼き鳥はでかいのかな?」
 「ええ、大きいでよ」
 「そうか……、久しぶりに食べてみたいね。あの、大きな焼き鳥を」
 「だったら、これから行きませんか?」

 きっかけは、何気ない会話からでした。
 10年近く閉ざされていた思い出の扉が、開こうとしています。

 S君に背中を押されるように、『炉○』 のドアを開けました。
 あの日と変わらぬ薄暗い店内。
 もうもうと立ち込める、けむり。
 はがれかかったポスターや、色あせたメニューの札までもが、あの日のままです。

 「焼き鳥、皮2本」
 と、S君がすかさず注文。
 僕は、ドキドキが止まりません。

 「マスター、ご無沙汰しています」
 「・・・」
 「篠島の……」
 「!」


 僕は、その後の無礼を詫びて、O君が亡くなったことをマスターに告げました。
 「そうだったのか。また来いよ」
 「ええ、ありがとうございます」

 あわてて、ほうばった大きなとり皮焼き。
 タレの味も変わっていません。
 口の中いっぱいに広がる、肉汁のうまみを味わっているうちに、遠い日の篠島の夕陽が重なってきました。

 ああ、O君に、もう一度、ここの焼き鳥を食べさせてあげたかった・・・


 「炉」 はローリングストーンズの 「ろ」。
 でも、僕にとっては、男たちのロマンが詰まったロマンの 「ろ」 なのであります。

 S君、素敵な夜を、ありがとう!
   


Posted by 小暮 淳 at 21:15Comments(3)酔眼日記

2014年04月25日

赤岩温泉 「誠法館」③


 “温泉ファンが最後に訪れる群馬の秘湯”  

 それは赤岩温泉だと思います。
 だって、「赤岩温泉に行った」 「誠法館に泊まってきた」 という人に、いまだ僕は会ったことがありません。


 「泊まって、酒を飲みながら取材をしてください」
 昨年、赤岩温泉の一軒宿 『誠法館』 の2代目主人、冨沢房一さんから連絡をいただきました。
 ところが、ご主人が体調をくずしてしまったため、その約束はかないませんでした。

 「申し訳ない。だったら本ができたら、ぜひ、泊まりに来てください。一緒に完成を祝いながら飲み明かしましょう」
 と誘われ、昨晩は、ご主人のお言葉に甘えて、新刊本を届けがてら泊まってきてしまいました。


 赤岩温泉は、知る人ぞ知る群馬の秘湯です。
 国道17号沿い、猿ヶ京温泉と湯宿温泉の間にある小さな湯治場。
 樹齢100年以上を超える木々に囲まれた一軒宿です。

 「歳には勝てませんよ。腰も痛めてしまってね。こっちは、辞めてしまったんです」
 と、銃を構えるしぐさをしました。
 ご主人は、この界隈では名だたる猟師だったのです。

 「いゃ~、昔は猟師仲間と浴びるほど飲みましたよ。4人で6升飲んだことがあったな~!」
 そう言って笑いながら、コップ酒をあおりました。

 もちろん、僕は徳利(とっくり) に猪口(ちょこ) です。
 なのに、ご主人は、「猪口で、ちょこちょこ飲めねえよ」 と、豪快にコップに酒を注いでいます。


 「ちょっと待っててくんない。ちょっこし、魚を焼いてくるから」
 と、部屋から姿を消したご主人。
 なんでも、この日のために一昨日、朝早くから日本海に船を出して、魚を釣ってきてくださったというのです。

 猟師を辞めて、今度は漁師になったようですよ(笑)

 メバルの塩焼き、だなんて、なんて贅沢なんでしょうか!
 「小さくってゴメンな。あんまり釣れなかったんだ」
 と言うけど、いやいや、どうしてどうして大したものですよ。
 15~20cmは、ありますもの。
 しかもメバルは、高級魚ですぞ!

 「えっ、このタラもですかーーッ!」
 と、二度びっくり!
 鍋の中に、キノコや野菜と一緒に煮られている白身魚・・・
 このタラまでもが、ご主人の手により釣られたものだといいます。


 いやはや、なんとも素晴らしい!
 これぞ、最上級の “お・も・て・な・し” であります。

 「ごちそう」 とは、大切な人をもてなすために、駆けずり回っておいしい物を探すことから 「ご馳走」 の字が当てられたといいます。
 まさに、これは、ご主人の愛情がたっぷりこもった 「ご馳走」 であります。


 いい酒に出合い、いい味に出合い、いい人に会う

 もちろん、いい湯にも、たっぷり浸かってきました。
 ご主人、女将さん、ありがとうございました。
 これからも群馬の温泉宿を応援していきますので、いつまでも湯と宿を守り続けてくださいね。
   


Posted by 小暮 淳 at 15:50Comments(2)温泉地・旅館

2014年04月23日

本名があった!


 我が家の愛犬、マロ君は満7歳のチワワのオスです。
 ときどき、このブログにも登場する、おバカ犬です。

 ま、誰に一番なついているかといえば、当然、家にいる時間が多い僕であります。
 毎日、一緒に散歩して、一緒に昼寝をしている大大大の仲良しです。

 だから当然、「マロ」 という名前だって、僕が付けました。
 (と、思ってました)
 目の上に、平安時代のお公家さんのように、白い斑紋があるから 「マロ」 です。
 (と、思ってました)
 もちろん、家族全員が、「マロ」 と呼んでいます。
 (そう、聞こえていました)


 ある日のこと、彼(愛犬) の診察券を発見!
 といっても、僕が初めて見ただけで、動物病院へ連れて行った家内と娘は、もちろん承知の事実なんですが……
 な、な、な、なーーーーーんと!
 そこに、書いてあった名前は!

 <小暮マロン>

 ん? なんだ? 「マロン」 って誰よ?

 「おい、なんだよ、このマロンていう名前は?」
 戸惑う、僕。
 「本名に決まっているじゃない」
 と家内。
 「本名だーーーーー!」
 「おいおい、犬に本名と芸名があるのかよ」


 えーーーーーーっ!
 僕は7年間、ずーーーーっと彼の名前は 「マロ」 で、「まろは~」 の公家言葉に由来するものだとばかり思っていました。
 いやいや、家族だって、それに同意したものだとばかり思っていましたよ。

 「じゃあ、マロンっていうのは、なんでだよ?」
 「栗色の毛をしているからに決まっているじゃない」
 「だったら、なぜ、マロンって呼ばない!」
 「呼んでるわよ」

 えーーーーーーーっ!
 「マロン」 の 「ン」 の発音が聞こえなかっただけなのか?


 きっと、家内と娘はグルになって、僕をからかっているのだと思い、こっそり、息子に聞いてみました。
 「なあ、マロの本名ってマロンだって知ってたか?」
 すると息子は、ひと言、「ああ」。

 「えっ? 知ってたの? マロじゃなかったというのは本当なんだ……」
 と、落胆する僕。
 「僕もマロって呼んでいるけどね」
 と、父親に気をつかう息子。

 「だよな、マロはマロだよな!」
 と言えば、
 「そんなん、どっちでもいいじゃん」
 と、そっけない返事が返ってきました。


 確かに、どっちでもいいことなのですが、僕としては、家族全員が知っていることを僕だけ7年間も知らなかったことが、ただただショックなのであります。
   


Posted by 小暮 淳 at 20:35Comments(2)つれづれ

2014年04月22日

老神温泉 「吟松亭 あわしま」


 今年も開講しました!
 NHK文化センター前橋教室の温泉講座 「名湯・秘湯めぐり」。
 僕が講師を務めて、6年目を迎えました。

 今年の講座は、昨年度までと、ちょっと違います。
 1. バスが、小型から中型にグレードアップしました。
 2. 偶数月は群馬県内の秘湯、奇数月は県外の名湯をめぐります。
 3. 昨年度までは年9回講座でしたが、今年度は12回開講します。

 と、いうことで今日、ワクワクしながら今年度の第1回講座に行って来ました。


 バスは、高崎駅と前橋駅から発車します。
 向かう温泉の方角によって先発は変わりますが、今回は沼田市の老神(おいがみ)温泉なので、高崎駅→前橋駅の順に回りました。
 僕は、前橋駅から乗り込みます。

 「えー、今年から新しく受講される5名の方を紹介します」
 と、担当添乗員Oさんのあいさつと、新入生の自己紹介から始まりました。
 その後、講師のあいさつと、ちょっとばかし温泉講話をしながら、バスは関越自動車道を北上。
 沼田ICで降りて、沼田公園で花見。
 樹齢400年という 「御殿桜」 は完全に花が散ってしまっていましたが、ソメイヨシノはまだまだ見頃。
 満開を過ぎ、花吹雪が舞っていて、それはそれは美しいのであります。
 「満開よりもキレイですね」
 と、みなさん大喜びでした。

 バスは国道120号を片品方面へ。
 冬の難所、椎坂峠も昨年暮れにトンネルが開通したおかげで、以前よりも約15分も時間が短縮されました。
 あっという間に、老神温泉に着いてしまいました。


 今回、講座でお世話になったのは老神温泉屈指の老舗旅館 「吟松亭 あわしま」 さんであります。
 「お待ちしておりました。よろしくお願いいたします」
 と、出迎えてくださった女将の桑原律子さんは、「群馬女将の会」 の副会長でもあります。
 さすが歴史ある旅館の女将さん。
 凛としたたたずまいから、清楚な雰囲気が漂っています。
 「こちらこそ、よろしくお願いいたします。今日は講座ですが、次は取材で伺います」
 と、ちゃっかり、本業の売り込みも忘れてはいません。

 そういえば僕はまだ、老神温泉の本を書いていません。
 一度じっくり入り込んで、全宿を取材しなくてはなりませんね。


 「吟松亭 あわしま」 は、2本の源泉を管理しています。
 pH値の異なる単純温泉をブレンドした湯は、サラリとした肌にやさしい浴感。
 昔から “川場脚気(かっけ) に瘡(かさ) 老神” と言われるくらい、おできやあせもなどの皮膚病に効く温泉です。

 片品川対岸にそびえる大楊山を望む絶景の露天風呂を堪能しました。


 「カンパーイ!」
 「また1年、よろしくお願いいたします」
 「こちらこそ、よろしくお願いいたします」
 今年もさっそく、温泉講座名物 “湯上がりビール” による会食が始まりました。

 「これって、講座なんですよね?」
 と新入生。
 「はい、講座です。温泉は学ぶものではありません。楽しむものです。では、もう一度、カンパイ!」
 と僕。

 「そうこなくっちゃ! だからオレは、この講座が好きなんだよ。はい、先生、おひとつ、どーぞ!」
 と、受講生イチ飲兵衛のNさんが、冷酒グラスを僕に差し出しました。
 いや~、僕もキライじゃありませんからね。断りませんって。

 でもね、ゆる~い講座だから6年も続いているんですよ。
 受講生のみなさん、今年もまた1年間、よろしくお願いいたします。
   


Posted by 小暮 淳 at 22:56Comments(4)温泉地・旅館

2014年04月20日

一筆啓上


 読者とは、ありがたいものです。
 雑誌にしろ、新聞にしろ、著書にしろ、わざわざお金を払って買って、僕の文章を読んでくださっているのですから、ライターとしてこれ以上の喜びはありません。
 また、この喜びが味わいたいがために、飽きもせず取材および執筆活動を続けているのも事実です。

 反面、読者とはライターにとって、一番怖い存在でもあります。
 なぜなら、常に僕の文章をチェックしているからです。
 愛のムチとでも言うのでしょうか?
 時々、新聞社や出版元にクレームの電話などが入ることがあります。

 「あの表現は、おかしいんじゃないか?」
 「事実と異なる表記がある」
 など、過去には何度か “お叱り” を受けた事もあります。

 そんな時は、紙上で訂正を掲載したり、直接、著者から読者に説明の電話を入れることもあります。
 でも大抵の場合は、個人的な見解の相違によるものなので、編集者サイドで解決してくれています。


 先日、出版社を訪ねたら、担当の編集者から
 「小暮さん宛てに、読者から届いています」
 と、1枚のハガキを手渡されました。
 あて先の住所は出版社名ですが、
 “「群馬の小さな温泉」 著者 小暮淳様”
 となってます。
 差出人は、名前と文字からして年配の男性です。

 『群馬の小さな温泉』 は、2010年に出版された本です。
 あれ、バカに古い本のことを言ってるなぁ・・・
 と思いつつ、裏面を読んでみると、
 <本日、「群馬の小さな温泉」 の本を購入しました。>
 と書かれています。

 買って、すぐに手紙を書いてくださったようです。


 内容は、歴史上人物の名前の表記についてでした。
 僕の本では、初代沼田城主は 「真田信之」 と表記してあります。
 これに対して読者は、「真田信幸」 ではないかと。
 その根拠として、池波正太郎の 『真田太平記』 では、「信幸」 となっているとのこと。

 実は4年前、この部分は執筆にあたり、大変悩んだ記憶があります。
 複数の資料を調べましたが、「信之」 と 「信幸」 両方の記述があるからです。
 で、最終的には、記事に登場する旅館に残る古文書の記述に基づいて、「信之」 と表記することにしました。

 一筆啓上、その旨、読者に伝えました。


 やはり、読者とは、ありがたいものです。
 一語一句、そこまで読み込んでくださるのですから。
 おかげで、もう一度、資料を広げて再読し、知識を深めることができました。

 読者のみなさん、今後もご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願いいたします。
  


Posted by 小暮 淳 at 21:24Comments(2)著書関連

2014年04月19日

情熱の値打


 「いい仕事してますね」
 と言われれば、誰だって悪い気はしません。
 いえいえ、モノづくりを生業にしている者にとっては、これ以上のホメ言葉はないかもしれません。

 「ありがとうございます。でも、金にはならないんですよ」
 と、ついつい謙遜するつもりが、グチっぽくなってしまうところが、僕の悪いところです。
 せっかく、ほめていただいたのにね。

 すると、その社長さんは、
 「いえいえ、これからですよ。大丈夫、見ている人は、ちゃーんと見ていますから」
 なーんて、しっかりなぐさめていただきました。

 ありがとうございます。H さん!


 今週は、時間を見つけては、日頃からお世話になっている方々を回って、お礼がてら新刊本を届けています。
 お中元やお歳暮などの営業活動は一切しない僕にとっての、唯一の “付け届け” であります。
 こうやって年に1回だけ、自分の本を持って回り、感謝の気持ちを伝えています。

 今日も午後から 「お礼参り」 に出かけました。

 木彫作家のN先生のアトリエは、いつ訪ねてもプーンといい木の香りが漂っています。
 「おお、できたかい! いったい何冊目になるんだい?」
 「温泉のシリーズでは6作目ですが、著書としては、ちょうど10冊目になります」
 そんな話から始まり、コーヒーをすすりながら作家論や人生訓などの、ありがたい教示を受けてきたのであります。

 「○○君は、部長になったんだってね?」
 とN先生は突然、昔、一緒に飲み歩いていた友人の話をふってきました。
 「ええ、彼も出世したものですね」
 「あの頃は、『あんな会社、いつでも辞めてやる!』 なんて息巻いていたのにな」
 「本当ですね。結局、彼はサラリーマンが向いていたんじゃないですか?」
 「だな、あの時、無理やり辞めさせなくって良かったよ」

 と言ってN先生は、「ウワッハハハーーーッ」 と、大笑いするのです。
 だから僕は、すかさず言い返しました。
 「なんで僕が会社を辞めるときには、『情熱だけじゃ、食っていけないよ』 って引き止めてくれなかったんですか!」

 すると先生は、
 「本当だね、どうして引止めなかったんだろうね。でも、いいじゃん、こうやって “いい仕事” してるんだすらさ」
 ですって。

 ここでも、でました! 伝家の宝刀 「いい仕事攻め」。
 だから、いい仕事じゃ、食えませんって!

 でもね、N先生だって “いい仕事” しているんですよ。
 そして28年前に “情熱に勝るものは無し” と、僕に人生の価値を教えた張本人なんですから!

 N先生、この責任は、とってもらいますよ!
  


Posted by 小暮 淳 at 20:54Comments(0)著書関連

2014年04月18日

月夜野温泉 「みねの湯 つきよの館」⑫


 湯の舟に乗って、天空から花見をしてきました。


 シリーズ6作目の温泉本 『新 ぐんまの源泉一軒宿』(上毛新聞社) が完成して、まだ3日。
 発行日は4月26日ですから、書店で販売されるのは、来週末あたりからでしょうか。
 読者のみなさま、もうしばらくお待ちください。

 と、いうことで今週は、取材等でお世話なった関係機関や団体、掲載旅館などにお礼方々、本を届けています。
 といっても、すべてを回れるわけではありません。
 ほとんどは郵送にて失礼していますが、それでも何軒かは、著者自らあいさつに伺います。


 で、昨晩は、月夜野温泉(みなかみ町) の一軒宿、「みねの湯 つきよの館」 のご厚意により泊めていただきました。

 まあ、今さら月夜野温泉の魅力をここで書くこともないと思いますが、昔も今も、何度訪れても、その魅力は薄れることも、かすれることもありません。
 ただただ、絶景!に息をのむのであります。

 8年前、初めて取材に訪れたとき、僕は某雑誌に、こう記しています。
 <夕焼けの赤が、湯舟の向こうで燃えている。見る見るうちに帳(とばり) がおりて、天空の主役は月にかわった。まるで湯の中から、全天周映画の投影を観ているよう。>

 その後、別の雑誌には、こんなふうにも表現しています。
 <眼下には青々とした棚田が広がり、こんもりと生い繁る鎮守の杜が、なんとも懐かしい気持ちにしてくれる。僕は勝手に、ここからの景色を 「トトロの森」 と名付けている。今にも、ネコバスが駆け抜けて行きそうではないか……。>

 また昨年出版した著書の中では、
 <まるで湯の舟に乗って、遠く南の国へまで飛んで行けそうな気分になった。>
 とまで書いています。

 ま、それほどに春夏秋冬、どの季節に訪れても、天空遊覧を楽しめる絶景風呂なんであります。


 で、昨日は天空から花見をしてきました。
 月夜野盆地の桜は、ちょうど今が満開!
 三峰山の中腹にある旅館の湯舟からは、ピンクのじゅうたんを敷きつめたような桜並木や神社の一本桜が、眼下に一望することができました。

 「いゃ~、きれいですね。見上げる桜もいいけど、見下ろす桜は、これまた美しい!」
 と湯上がりに、女将が注いでくれた生ビールを飲みながら、僕は感嘆の声を上げていました。
 「あら、こんだけ来てくださっていて、桜は初めてでしたか?」
 と女将に言われて、ハッと気づきました。
 春に来たことはあっても、桜の満開に出合うことはなかったようです。

 秘湯とは、訪ねるたびに、新たな発見と感動があるものなのですね。
  


Posted by 小暮 淳 at 20:38Comments(0)温泉地・旅館

2014年04月16日

『新 ぐんまの源泉一軒宿』 完成祝勝会


 見事な二日酔いであります。
 胃はムカムカ、頭はズキズキ・・・
 いい歳をして、昨晩は浴びるほど酒をあおってしまいました。

 だって、うれしかったんだも~ん!


 と、いうことで、おまっとさんでした。
 全国1億2000万人の温泉ファンのみなさん!
 そして、こよなく群馬を温泉を愛する読者のみなさん!
 つ、つ、ついに、究極の群馬の温泉本ができあがりました!

 『新 ぐんまの源泉一軒宿』(上毛新聞社 定価 1,200円+税)

 2009年9月に出版した 『ぐんまの源泉一軒宿』 から5年。
 この5年間に、群馬の温泉地および温泉宿は激動の変化をしています。
 消えた温泉、新たに生まれて温泉、奇跡的に息を吹き返した温泉・・・

 温泉は生きている

 前著では50軒の源泉一軒宿を紹介しましたが、今回は54軒とボリュームアップ!
 前著では紹介されていない源泉一軒宿も、8軒追加!
 もちろん、残り46軒の宿もすべて再取材しました。


 「カンパ~イ!」
 「おめでとうございます」
 「お疲れさまでした!」
 居酒屋に製作スタッフが集まり、届いたばかりの新刊本を目の前にして、祝杯を挙げました。

 「今回は、販売用のポスターも作りました」
 と、ディレクター氏がテーブルの上に広げました。
 本書の表紙と同じ写真。
 山深いV字谷の底で、ひっそりとたたずむ一軒宿が写っています。

 「いいですね、この秘湯感。この本のイメージにピッタリですよ」
 と、僕。
 今回のカメラマンは、5年前に 『ぐんまの源泉一軒宿』 の表紙を撮影してくれた綱島徹氏です。
 相変わらず、シャッターの切れがいいんです。
 “秘湯” それも “夜の闇にたたずむ秘湯宿” を撮らせたら、彼の右に出る者はいません。


 「さて、次回作ですか・・・」
 早くも来年に出版が予定されている温泉本の話しに。

 飽くなき夢を追って、オジサンたちは今宵も美酒に酔いしれるのでありました。
  


Posted by 小暮 淳 at 11:40Comments(2)著書関連

2014年04月14日

自転車に乗って


 我が家の場合、結婚以来28年間、夕飯は 「作れる人が作る」 ことになっています。
 これが、昔も今も変わらないルールです。

 要は、夫婦共働きなので、その日、家にいる人が 「炊事当番」 ということになります。
 でもね、昔から家内はフルタイムで働く勤め人で、僕は家で仕事をするフリーランスです。
 ですから圧倒的に僕のほうが家にいることが多いわけで、基本、僕が 「炊事当番」 となります。

 で、今日も家内は仕事です。
 僕だって、締め切りの迫った連載記事がありますから、朝からせっせせっせと原稿を書いていましたよ。
 でも、昼過ぎには終わってしまいました。

 と、いうことは、今日も僕が 「炊事当番」 です。
 <さて、今夜の夕食は何にしようか?>
 と、冷蔵庫を覗き込みます。

 肉があって、ニンジン、ジャガイモ、タマネギがあります。
 こんな時は、すぐカレーに決まってしまうのですが、カレーは2日前に作ったばかりです。

 <確か、アブラナがあったな。コーンのカンヅメもあるじゃないか!>
 と、いうことで、今夜のメニューは 「コーンとアブラナの春シチュー」 に決定しました。
 でも、牛乳がありません。

 う~ん、面倒くさい!
 というか、たかが牛乳1本のためにガソリンを使って、わざわざ車で買い物に行くのも不経済です。
 だったら、サイクリングがてら出かけてみよう!
 と、あいなりました。


 いや~、今日は風もなく、ポカポカのチャリンコ日和であります。
 毎日、犬の散歩には出かけていますが、家のまわりの風景しかみていませんもの。
 でも自転車なら、車では通れない河原の土手沿いの道だって、スイスイ~と走って、僕を見知らぬ風景へいざなってくれます。

 この時季、菜の花がきれいですね。
 畑のあぜ道には、タンポポも咲き乱れています。
 ときどき、花の白いシロバナタンポポを見つけたりして、自転車から下りて、見惚れてしまいます。

 カラスノエンドウやスズメノエンドウ、ホトケノザ、ハルジオンなど、春の野花が満開です。
 薄紅紫色の小さな花びらを、たわわにつけているのは、ショカッサイです。
 ショカッサイは、「諸葛菜」 と書きます。
 諸葛菜とは中国名で、日本では 「ムラサキハナナ」 とか 「ハナダイコン」 などと呼ばれています。

 僕は、この花を見ると、ウキウキしてくるんですね。
 菜の花よりも、春を一番に感じる僕にとっての “春告花” です。
 またまた自転車を止めて、しばし、見惚れてしまいました。


 結局、牛乳1本買うのに、1時間以上も道草をしてしまいました。
 でも、道草って、楽しいものですね。
  


Posted by 小暮 淳 at 21:31Comments(3)つれづれ

2014年04月13日

はみだす個性


 昨年、大ヒットしたテレビドラマ 『半沢直樹』 で、主人公の同期、近藤役を演じた俳優の滝藤賢一さん。
 不器用ながらも職務に誠実に向き合う銀行マンの姿に、思わず目頭を熱くしたものです。
 “顔芸” ともいえる名演技に、魅了されました。

 彼は、とても下積み時代が長かった苦労人なんですね。
 あの “俳優養成所の東大” とも称される名優、仲代達矢主宰の「無名塾」 出身で、とことん役者道を叩き込まれたそうです。

 先日、新聞のインタビュー記事で、当時の下積み時代のことを、このように話していました。
 「ガッツリ型にはめてみて、それでもはみ出すものが “個性” だと教えられた」

 彼は現在37歳。
 すでに20代にして、その真実を仲代達矢氏から叩き込まれていたのですね。
 そして見事、その意味を知ることのできる俳優になりました。


 大したものです。
 だって、僕なんて若い頃から長年 “個性” の意味を履き違えて生きてきましたからね。
 人と違うことをすることが、個性。
 変わった行動をとることが、個性。
 突拍子もない、破天荒な生き方をすることが、個性。

 でも、いつ頃からでしょうか。
 「あれ、これって違うぞ!」 って、気づき出したんですよ。
 40歳を過ぎたあたりからだと思います。

 コツコツと地道に生きている人に魅力を感じたり、一見ふつうに生きているんだけど実はすごい能力の持ち主だったり、“目には見えない”オリジナリティーを発見するようになりました。
 実は、この変化には、きっかけがあります。

 「『型破り』 という言葉は、武道や芸事の世界から出てきた言葉で、基本がしっかり身に付いた人にしかできない事なんです」
 とテレビのトーク番組で、ある役者が言ったんです。
 目からウロコであります。

 “型” となる基本をマスターできて、初めて型を破ることができるということです。
 滝藤さんが言った、まさに 「型にはめてみて、それでもはみ出すもの」 です。


 あらためて、しかもこの歳になって、また教えられました。
 でも “型” って、並大抵の努力じゃ破れませんよね!

 精進、精進。
   


Posted by 小暮 淳 at 10:28Comments(0)つれづれ

2014年04月11日

しょんべん、タラリ


 「拓郎さんも、座ってしてるのよ」
 とは、家内の常套句。

 何のことかと言えば、トイレでの男子の小便の仕方についてです。
 なんで、そんなことを言われるのかと言えば、僕が時々、トイレを汚すからです。

 で、家内は鬼の首を取ったように、僕が尊敬する吉田拓郎氏の名を借りて、説教をするのであります。

 でもね、いくら僕が拓郎様を崇拝しているからといって、小便の仕方までは真似できません。
 いえいえ、これが事実であるなら、ガッカリであります。
 あの、拓郎様が座って小便するとは・・・

 なんでも最近は、洋式トイレで座って小便をする男性が増えているんですってね。
 理由は、どうも僕の場合と同様、便器のまわりを汚すので、家族に言われて渋々座っているとか。

 でもね、僕が思うに、そもそも洋式トイレの便器は、男子の小便用に作られていないというのが問題なんですよ。
 勢いがよければ便器を飛び越えてしまうし、便器に命中しても跳ね返って飛沫が散ります。
 そして勢いがなければ、手前にたれてしまいます。

 僕の場合、最近は後者ですけどね(笑)。


 数日ぶりに実家に顔を出すと、2階の両親の部屋の前のトイレのドアに、なにやり張り紙がされていました。
 <座ってすること!>
 ドアを開けて、中を覗くと壁にも同じ張り紙が・・・
 そして、便器の上のタンクにも同様の紙が貼られています。

 「もう、トイレが臭くってしょうがないんだよ。オレだって、こんなことは書きたくないけどさ、ジュンからもオヤジに座ってするように言ってくれよ」
 と、ふだん両親の面倒を看てくれているアニキの弁であります。

 そうか、ついにオヤジにイエローカードが出てしまったのか・・・
 いつか、この日が来るんじゃないかと思っていました。
 でも、オヤジと僕の場合は、理由が違うんですよね。
 僕は、不注意。
 オヤジは、痴呆症。

 だから、いっつもズボンの前が濡れているんです。


 「じいさん、トイレ、座ってしているのか?」
 「いや」
 「でも、座らないと小便で汚すだろ」
 「男が座って、できるか!」
 「最近は男性も座って、オシッコするんだよ」
 と僕は、アニキの命令どおり、心にもないことをオヤジに忠告しました。

 すると、それを聞いていたオフクロが、
 「それって、本当かい?」
 「ああ、吉田拓郎だって座ってしているらしいよ」
 「でも男の人が、座ってできるんかい? 女とは構造が違うだろ?」

 と言われて、ハツとしました。
 本当だ!
 男が座って小便をするには、オフクロが言うように構造上、かなり無理がある。

 「私は、おとうさんに、座ってしてほしくないんだよね」
 と、ポツリ。


 だよね。
 日本男児たるもん、座って小便をしてはいけません!
 僕も、断固反対いたします。

 だから、じいさん、小便たらすんじゃねーぞ!
 オレもだけどさ。

 一歩、前へ。
   


Posted by 小暮 淳 at 17:17Comments(4)つれづれ

2014年04月10日

歯医者復活②


 なんだか、とってもヒマです。
 毎年、新刊が出版される前のこの時期は、いつも中だるみをしています。

 で、ヒマな時は何をするか?
 僕の場合、歯医者へ行くことにしています。

 「そうだ、詰め物が取れちゃっている歯があったっけ・・・。いい機会だから、他の歯も診てもらおう!」
 と、診察券を引っ張り出してみると、ドンピシャ!
 ちょうど1年前のこの時期にも、ちゃんと歯の治療を受けているんですね。


 キーーーン、キーーーン、っていう、あの歯を削る音。
 嫌いじゃ、ありません。
 シュッ、シュッ、と消毒薬をかけられる時の緊張感もいいですね。
 何より診察室の、あのけだるい雰囲気が好きです。

 必ずFMラジオが流れていて、看護士さんたちは何人もいるのに一切、話し声はなく、シーンと静まり返っている。
 なんだか午後の喫茶店にいるようです。
 僕はいつも、診察イスに座りながら、自分の番が来るまで、本を読んで待っています。


 「どうも、お久しぶりです。今日は、どうされました?」
 とカルテを見ながら話しかけてくる先生は、年の頃、僕と同世代でしょうか。
 この先生、とにかく手先が器用で、仕事が早いんです。
 詰め物の修理なんて、その日で終わってしまいます。
 だから今回も、1日で終わると思っていたんです。

 が!
 新たに虫歯を発見されてしまいました。

 「ここ、こんなに大きな穴が空いてるよ。痛くないの?」
 と言って、器具で突いた瞬間、
 「ア゛ア゛ア゛~~~!!!!!!!」
 と、絶叫。

 「ほーら、痛いんじゃないの!」
 と言いながら、注射を取り出しました。

 ダメダメダメダメーーーーーっ!
 歯の治療は好きだけど、注射だけは勘弁してくださいよ~!
 と、告げる間もなく、まな板の上のコイ状態に・・・

 その後、レントゲンを撮られて、神経を抜かれて、現在も治療中であります。


 今回だけは、ちょぴり懲りてしまいました。
 趣味の欄から 「歯医者通い」 を削除することにします。
   


Posted by 小暮 淳 at 16:11Comments(0)つれづれ

2014年04月08日

死にたくなったら温泉に入ろう!③


 昨日、温泉の 「禁忌症」 から “妊娠中” の文言が削除されることを書きましたが、温泉ファンへの朗報はまだあります。
 今回、環境省が行った温泉法の見直し案では、「適応症」 への新たな効用が追加されることになりました。

 「適応症」 とは、一般には “効能” といわれている症状のことです。
 泉質により多少異なりますが、神経痛や筋肉痛、関節痛、五十肩、冷え性などの慢性病の類いが列記されています。
 「禁忌症」同様、温泉の成分による効用というよりは、お湯に入り体が温められることによる “温浴効果” がほとんどです。
 でも泉質や含有成分によっては、切り傷、やけど、皮膚病などの効用も挙げられています。

 で、今回、新たに追加された症状というのが!
 ストレスの多い現代社会の実情を反映させてか、「睡眠障害」「うつ症状」「自律神経不安定症」 が記載されることになりました。

 やっぱりね、っていう感じです。
 僕は、前々から 「死にたくなったら温泉へ行け!」 「現代人にとって温泉は心の湯治場だ!」 って言い続けてきましたもの。

 以前、このブログにも書きましたが、これからの企業は福利厚生の一環として “温泉休暇” を社員に与えるべきなんです。 
 だって、今の日本のサラリーマンは、「睡眠障害」 や 「自律神経不安定症」 の人たちばっかりですよ。
 「うつ症状」 だって、予備軍を入れたら相当数がいるはずです。


 実は、昭和57(1982)年に定められた温泉法の現行基準では 「適応症」 から外されていますが、その昔は、ちゃ~んと温泉の効能に 「不眠症」 や 「ヒステリー」 「うつ病」 という症状が記載されていましたからね。
 さらに古い効能書きになると、「つきもの」 なんていう表現まであります。
 ※(詳しくは当ブログの2012年5月3日「死にたくなったら温泉に入ろう!」、2014年1月30日「死にたくなったら温泉に入ろう!②」 参照)

 ま、湯治本来の効用が見直されたということで、これは温泉ファンにとっては大変喜ばしい朗報であります。
 今年の夏までには各都道府県 に通知され、温泉施設の脱衣所などの掲示が修正されるようです。
   


Posted by 小暮 淳 at 21:12Comments(2)温泉雑話

2014年04月07日

妊婦の入浴


 今月3日、環境省の有識者委員会で、入浴時の注意事項を定めた温泉法の基準見直し案が了承されました。
 これにより温泉の入浴を避けるべき 「禁忌症」 から “妊娠中” の文言が削除されることになりました。


 僕は温泉宿を取材する場合、必ず 「温泉分析書」 のコピーを提出してもらいます。
 これには、温泉の保有者の氏名や源泉の湧出地、成分などが事細かに記載されています。
 前述の 「禁忌症」 は、この温泉分析書の別表に記載されています。

 <別表>5 療養泉分類の泉質に基づく禁忌症、適応症等は次のとおりです。
 (1) 浴用の禁忌症 (2) 浴用の適応症
 と、あります。

 昭和57(1982) に定められた現行基準の 「禁忌症」 には、このような症状が記載されています。
 急性疾患(特に熱のある場合)、活動性の結核、悪性腫瘍、重い心臓病、呼吸不全、腎不全、出血性疾患、高度の貧血、その他一般的に病勢進行中の疾患、妊娠中(特に初期と末期)

 ここに挙げられている項目は “妊娠中” を除けば、一般に風呂に入る時の注意を要する病気の状態です。
 なにも温泉に限ったことではありません。
 ならば、なぜ “妊娠中” のみが病気でもないのに記載されているのでしょうか?

 実はここが、今回の見直しの争点でした
 根拠が不明との意見があり、専門家にあらためて調査を依頼したところ、「温泉浴が流産や早産を招くといった医学論文や研究はなかった」 とのことです。


 実は僕も、以前から不思議に思っていたんです。
 だって、全国には妊婦の入浴や赤ちゃんの産湯に、温泉を使用しているクリニックはありますからね。 
 我が家でも、家内が臨月の時に温泉に連れてっていますが、3人の子どもたちは、元気に自然分娩で生まれてきています。

 でも、こうやって報道されることにより、安心して妊婦さんたちが温泉に行くようになってくれれば、温泉地にとっても朗報といえます。
   


Posted by 小暮 淳 at 20:56Comments(0)温泉雑話

2014年04月06日

タカか、カエルか?


 昨晩、僕が部屋で仕事をしていると、バイトから帰った息子が、いきなり2階へ上がって来た。
 トントン、ノックの音。

 「なんだ?」
 「今、大丈夫?」

 なんともイヤな予感がする。
 まず、いつもならバイトから帰った息子は、「腹減った~!」 とキッチンに直行するはずである。
 なのに、僕の仕事部屋へ来た。

 それに、今までに一度として、彼が僕の部屋を訪ねたことなんてない。
 この事からして、重大な話があるに違いない。

 突然、<学校を辞める>と言い出すのだろうか?
 さては、<彼女が妊娠したので、結婚する>とでも言うのだろうか?
 僕の心情は、穏やかではありません。

 「ああ、いいよ。入れ」
 と、僕は息子を部屋の中に、招き入れました。

 「なんだい? 改まって」
 僕のほうが緊張しています。
 息子は、ちょっとはにかんでいます。

 「ああ、あのね……」
 僕は固唾をのんで、次の言葉を待ちました。

 「○○○○○から内定をもらいました。第一希望なので、来年の4月からそこに就職します」
 と、某有名企業の名前を告げました。
 こんな時、父親は、なんと言葉を返すものなのでしょうか・・・
 就職活動なんて、したことのない僕には、皆目リアクションが思い浮かびません。

 「そうか、それは良かったな」
 「はい、ありがとうございました」
 とは、なんと他人行儀な息子なのだろうか!
 と、いうか、コイツは、本当にオレ息子か?


 息子は、大学4年生。
 親や教師への反抗期もなく、何一つ問題を起こさず、品行方正に育ってきました。
 でも僕はといえば、親や教師に散々迷惑をかけた、ろくでもない10代でした。
 彼の年齢の時は、就職なんて考えたこともなく、フリーターを続けながらライブハウスや路上でパフォーマンスをしていたという、これまた箸にも棒にもひっかからない20代を過ごしていました。

 「あなたが反面教師なのよ」
 とは、家内の口ぐせです。
 まあ、「同じ人生を歩め」 とは僕も言う気はありませんが、それでも絵に描いたような人生を歩もうとしている息子に対して、父親として一抹の不安がないわけでもありません。

 人生は、何があるか分かりませんって・・・


 「とりあえず、乾杯するか!」
 と、僕と息子は階下へ降りていき、冷蔵庫からビールを取り出しました。

 「まずは、おめでとう!」
 「ありがとうございます」

 ビールを飲み干す息子の横顔。
 コイツは、トンビが産んだタカなのか?
 はたまた、今後の人生でドロップアウトするカエルの子なのだろうか?

 親としては前者を望むが、男としては後者の人生も悪くないと思うのです。
   


Posted by 小暮 淳 at 15:07Comments(0)つれづれ

2014年04月04日

3年目の乾杯


 またしても昨晩、酒を浴びてしまいました。

 ある日のこと。イラストレーターの I 女史から、
 「考えてみたら、まだ “てくてく” の打ち上げって、やってませんよね?」
 とのメールが届きました。

 女史の言う “てくてく” とは、2011年の1月に上毛新聞社から出版した拙著 『電車とバスで行く ぐんまの里山 てくてく歩き』 のことです。
 この本の表紙および本文のイラストを描いてくださったのが、彼女でした。

 2011年といえば、前年の秋に 『群馬の小さな温泉』 を出版したばかりで、しかも年内に、もう1冊 『あなたにも教えたい 四万温泉』 の出版が予定されていた年でした。
 また、出版直後に東日本大震災も発生しています。
 きっとバタバタしていて、それどころではなかったんでしょうね。

 言われてみれば、確かに打ち上げは、まだしていません。

 と、いうことで、なんと出版から3年以上経った昨日、僕らは再会したのであります。
 僕らとは、僕と女史と、カメラマンのY氏です。


 小雨の降る高崎駅前。
 3人が顔を合わせるのは、何年ぶりでしょうか?
 本を製作していた3年前も、個々には会っていましたが、3人が揃うことはなかったと思います。

 「カンパ~イ!」
 居酒屋の店内に、オジサン、オバサンたちの元気な声が響きます。
 3人の前には、合作となった 『電車とバスで行く ぐんまの里山 てくてく歩き』 が置かれて、当時の製作秘話が語られました。

 そもそも、この本は2006年~2010年の4年間に、高崎市のフリーペーパー 『ちいきしんぶん』(ライフケア群栄) に連載された 「里山をゆく」 と 「ぶらり水紀行」 という2つの紀行エッセーをまとめたものです。
 当時の担当編集者がY氏であり、カメラマンとしても同行してくれたのでした。

 おかげさまで売り上げも好調のようで、すでに増刷もされています。
 今でも春になると山登りの入門書として、中高年に売れているようです。


 「ああ、小暮さん、里山取材は楽しかったよね。また、こんな企画の連載をやりたいね」
 「そうですね、山歩きなのに、いっつも酒ばかり飲んでいましたね」
 「だから楽しかったんですよ」
 そう言って、まるで同窓会で集まったクラスメートのように、思い出を肴に飲み明かしたのでありました。

 でも僕にとっては、一昨日の水上温泉の打ち上げと続いての連チャン宴会であります。
 あっという間に酔いが回ってしまいました。

 おかげで今日は、朝から二日酔い状態。
 暖かな陽気に誘われて、何度も何度も昼寝をしていました。


 I さん、Yさん、やっぱり打ち上げって楽しいですね。
 また一緒に、本を作りましょう!
   


Posted by 小暮 淳 at 20:58Comments(0)酔眼日記

2014年04月03日

2つの 「やすべ」


 のん兵衛とは、恐ろしいものです。
 「酒を飲む」 と決めたら、何がなんでも飲むのであります。
 それも、手間ひまかけて、最高のシチュエーションを設定してまで・・・

 先月、上牧(かみもく) 温泉の 「辰巳館」 にて、創業90周年を祝うイベントがあり、我らがスーパーローカルオヤジバンド 「KUWAバン」 のライブが行われました。
 当然、その晩は旅館に泊まって、打ち上げと称して酒盛りをしています。

 なのに!
 「ちゃんと後日、打ち上げをしましょう!」 とバンマスのK氏。
 K氏は僕が知る限り、最強の “のん兵衛” であります。
 「いいですね~!」 とメンバー一同、賛成。
 「では、日時と場所は決まり次第、連絡します」
 ということになり、その日は解散しました。

 通常ですと、前橋市内の居酒屋にメンバーが集まって、簡単に打ち上げを済ませるのですが、
 「どうせなら温泉に泊まって、ゆっくりやりましょう!」
 というバンマスの提案により、贅沢にも打ち上げのためだけに旅館を予約したのであります。
 しかも平日です。
 フリーランスじゃなければできない “飲み技” であります。


 と、いうことで昨日は午後から、水上温泉(みなかみ町) へ。
 僕とバンマスは、宿に着くなり、まずはビールのロング缶をキューッと1本。
 少し遅れて、ベース担当のS君が到着。

 「T君(ギター担当) は直接、店に行くそうです」
 とのメールを受け、3人はひと風呂浴びて、浴衣に着替え、まだ日没前の温泉街をカランコロンと下駄の音を響かせながら闊歩するのであります。


 「ご無沙汰していま~す」
 と、のれんをくぐると、
 「お久しぶりです。お待ちしていました」
 と、瀬川瑛子似のママさんが、満面の笑みで出迎えてくれました。

 水上温泉の路地裏にある、ご存知!我らの隠れ家 「湯酒屋 安兵衛」。
 えっ、居酒屋じゃないのかって?
 いいんですよ、温泉地にある居酒屋ですから “湯酒屋” なんです。
 僕がママの許可を取って、勝手に命名しました。
 ※(命名の由来については、当ブログ2012年12月14日 「一湯一酒 湯酒屋 安兵衛」参照)

 安兵衛は、水上温泉でも知る人ぞ知る老舗の小さな酒場です。
 客席は、カウンターまわりに、わずか7席。
 しかも、狭い!(厨房より店内が狭い)

 だもの、一番奥の人がトイレへ行くときは、全員がいったん席を離れなくてはなりません。
 不便極まりない店です。
 でも、そこが、のん兵衛にたまらない!

 飲むというよりは、語る。
 語りながら、酔う。
 酔いながら、しあわせになれる空間なのであります。


 T君も現れて、あらためて乾杯!
 やがて常連客も現れて、たった7席の店内は、あっという間に満員御礼です。

 そして、お待ちかねの名物 「やすべ揚げ」 の登場!
 「待ってました! これこれ、これを食べなけりゃ、わざわざ安兵衛に来た意味がねぇ~!」

 「やすべ揚げ」 とは、御歳86歳になられる大ママが、1枚1枚ていねいに揚げてくださる紅しょうがの天ぷらです。
 僕は、そのあまりの美味しさから 「やすべ揚げ」 と、これまた勝手に命名させていただきました。
 ※(やすべ揚げについては、当ブログ2013年7月11日 「名物 やすべ揚げ」 参照)

 「えっ、これは何?」
 やすべ揚げのとなりに、天ぷらではない茶色のかたまりが登場しました。
 「これは、おやき」
 「おやき?」
 「そう、今しか食べられないフキノトウと青唐辛子のおやきよ」

 なに? フキノトウだ!
 フキノトウは、僕の大好物でやんす。
 「おおおおおおーーーー! か~~らい!」
 フキノトウの苦味を追って、青唐辛子の強烈な辛味が舌を刺激します。
 でも、うまい!

 「では、今回も命名いたします。ズバリ “やすべ焼き” でしょう」
 と僕。するとママは、
 「ありがとうございます。でも、これは春限定ね」
 と、空になったグラスに芋焼酎を注いでくれました。


 カラン、コロン。カラン、コロン。
 春の宵、湯けむりの町に下駄の音が響きます。

 ああ、のん兵衛に生まれて良かった。
 のん兵衛だからこそ、出合える喜びがあるのですね。
 酒に、感謝!
   


Posted by 小暮 淳 at 12:52Comments(0)酔眼日記

2014年04月01日

花見スポットと源泉一軒宿


 ♪春が来た 春が来た どこに来た
   山に来た 里に来た 野にも来た♪

 今年の冬は雪が多かったせいでしょうか、とても春が待ち遠しかったですね。
 でも、ちゃんと春がやって来ました!

 自然って、すごいですね。
 冬の次は、間違いなく春がやって来るのですから。
 もう、毎日の散歩が楽しくてしかたありません。

 我が家のまわりは田園地帯。
 ホトケノザやオオイヌノフグリ、ヒメオドリコソウの可憐な花々が、春の訪れを喜ぶように咲き誇っています。
 今日は、ツクシの群生に遭遇!
 愛犬のマロ君も、思いっきりあぜ道を駆け回っていました。


 いよいよサクラの開花も始まり、今週末あたりは群馬でも見ごろを迎えそうです。
 県内には、サクラの名所がたくさんありますね。
 そして、サクラの咲くところには、温泉も湧いています。

 と、いうことで、僕がコメンテーターを務めている群馬テレビ 『ニュースジャスト6 』 では、県内の花見スポットと源泉を保有している一軒宿の温泉を紹介します。
 サクラ以外の花見スポットも紹介しながら、知られざる秘湯の温泉宿の魅力をお話しします。
 ぜひ、ご覧ください。


 ●放送局   群馬テレビ (地デジ3ch)
 ●番組名   「ニュースジャスト6」
          NJウォッチのコーナー
 ●放送日   4月4日(金) 18:00~18:30
 ●ゲ ス ト   小暮 淳 (温泉ライター)
 ●テーマ    「花見スポットと源泉一軒宿」
   


Posted by 小暮 淳 at 21:22Comments(0)温泉雑話