温泉ライター、小暮淳の公式ブログです。雑誌や新聞では書けなかったこぼれ話や講演会、セミナーなどのイベント情報および日常をつれづれなるままに公表しています。
プロフィール
小暮 淳
小暮 淳
こぐれ じゅん



1958年、群馬県前橋市生まれ。

群馬県内のタウン誌、生活情報誌、フリーペーパー等の編集長を経て、現在はフリーライター。

温泉の魅力に取りつかれ、取材を続けながら群馬県内の温泉地をめぐる。特に一軒宿や小さな温泉地を中心に訪ね、新聞や雑誌にエッセーやコラムを執筆中。群馬の温泉のPRを兼ねて、セミナーや講演活動も行っている。

群馬県温泉アドバイザー「フォローアップ研修会」講師(平成19年度)。

長野県温泉協会「研修会」講師(平成20年度)

NHK文化センター前橋教室「野外温泉講座」講師(平成21年度~現在)
NHK-FM前橋放送局「群馬は温泉パラダイス」パーソナリティー(平成23年度)

前橋カルチャーセンター「小暮淳と行く 湯けむり散歩」講師(平成22、24年度)

群馬テレビ「ニュースジャスト6」コメンテーター(平成24年度~27年)
群馬テレビ「ぐんまトリビア図鑑」スーパーバイザー(平成27年度~現在)

NPO法人「湯治乃邑(くに)」代表理事
群馬のブログポータルサイト「グンブロ」顧問
みなかみ温泉大使
中之条町観光大使
老神温泉大使
伊香保温泉大使
四万温泉大使
ぐんまの地酒大使
群馬県立歴史博物館「友の会」運営委員



著書に『ぐんまの源泉一軒宿』 『群馬の小さな温泉』 『あなたにも教えたい 四万温泉』 『みなかみ18湯〔上〕』 『みなかみ18湯〔下〕』 『新ぐんまの源泉一軒宿』 『尾瀬の里湯~老神片品11温泉』 『西上州の薬湯』『金銀名湯 伊香保温泉』 『ぐんまの里山 てくてく歩き』 『上毛カルテ』(以上、上毛新聞社)、『ぐんま謎学の旅~民話と伝説の舞台』(ちいきしんぶん)、『ヨー!サイゴン』(でくの房)、絵本『誕生日の夜』(よろずかわら版)などがある。

2023年08月31日

トリビアなる郷土


 「なぜ群馬に、こだわるのですか?」
 最近、そんな質問を受けることが増えました。

 こだわっている?

 長年、そんなことは考えもせずに仕事をしてきましたが、言われてみれば、なるほど。
 温泉にしても、民話にしても、地酒にしても、僕が追いかけているネタは、すべてに “群馬の” が付くんですよね。。
 気が付いたら無意識に、群馬限定で物を書いていました。

 なぜなんでしょう?

 思い当たる節があるとすれば、それば郷土愛しかありません。
 僕はかつて、3つの雑誌の編集人を歴任しました。
 すべて群馬県内のタウン誌、生活情報誌、フリーペーパーです。

 だからでしょうか?
 興味やテーマを探すとき、自然と思考回路は群馬県内に向いてしまいます。
 それは群馬が好きだから?
 それもありますが、それだけでは、ここまでのめり込むことはできなかったと思います。

 思うに、生まれ育ったところのことを、もっともっと知りたいという探求心なのだと思います。
 そして、探せば探すほど、次から次へと新しい発見が見つかるのです。


 現在、僕は群馬テレビ 『ぐんま!トリビア図鑑』 という番組のスーパーバイザー (監修人) をしています。
 番組は2015年4月にスタートし、すでに放送回数は330回を超えています。

 今週、3カ月に1度開かれる番組の構成会議に出席してきました。

 プロデューサー、ディレクター、放送作家らが集まり、各自が探してきたネタを披露します。
 歴史あり、文化あり、伝説あり、自然あり、人物あり、グルメ、ミステリー……
 とジャンルを問わず、さまざまなトリビアネタが提案されます。

 そのほとんどが、初めて知ることばかり!
 8年間も番組は続いているのに、一向にネタが枯渇することはありません。
 恐るべし、群馬県!
 まさに、ネタの宝庫であります。


 全国をまたに広く活動するライターは多くいると思いますが、僕はこれからもこの土地に暮らし、“魅惑の群馬県” を取材し続けようと思います。
 だって本当に、ネタに尽きない県なんですよ!
  


Posted by 小暮 淳 at 11:11Comments(0)テレビ・ラジオ

2023年08月30日

この温泉地名、読めますか?


 昨日は前橋市内で、「シニアスクール」 と銘打った高齢者向けの講演を行ってきました。

 僕も今年から前期高齢者の仲間入りをしましたが、受講者は、ほぼほぼ後期高齢者たちです。
 人生の先輩たちを相手に偉そうな話をするのは、おこがましいのですが、温泉をテーマに90分間の講話をさせていただきました。


 会場は市街地東部に位置する桂萱公民館。
 「桂萱」 って、読めますか?
 「かいがや」 と読みます。
 なかなかの難読地名であります。

 ということで、講演の “まくら” は、この難読ネタから入らせていただきました。


 群馬県内には、読めそうで読めない難読温泉地名があります。
 まず 、四万温泉。
 群馬県民は 『上毛かるた』 の札にあるので馴染み深い温泉地名ですが、他県の人には難読だと思います。

 23年前、2000年に四万温泉で開催された 「探四万展(さがしまてん)」 というイベントのパネルディスカッションに、僕も参加しました。
 この時、温泉協会青年部の若手経営者たちが 「他県の人にも四万温泉を知ってもらおう」 と、東京の雑踏に立ち、「四万」 と書かれたプレートを掲げてPRをした映像が流れました。

 ところが、道行く人は、誰一人 「しま」 と読めなかったというエピソードがあります。
 「よんまん」 「しまん」 と読まれてしまったといいます。


 さて、講演会場にいる受講者たちは、ほぼほぼ半世紀以上、群馬県に在住する長老たちです。
 そこで、いくつか温泉地の読み方クイズを出しました。

 鹿沢 (嬬恋村)、沢渡 (中之条町)、湯宿 (みなかみ町)、真沢 (みなかみ町)、奈女沢 (みなかみ町)、温川 (東吾妻町)

 いかがですか?
 正しく読めましたか?

 さすが長老たちであります。
 僕がホワイトボードに書き出すと、次々と読んでいきます。
 ほぼほぼ正解でしたが、1つだけ声が聞こえなかった温泉地がありました。

 「温川」 です。
 「ぬるがわ」 と読みます。
 (一軒宿がありましたが、現在は廃業しています)

 他の温泉地は左から順に、「かざわ」 「さわたり」 「ゆじゅく」 「さなざわ」 「なめざわ」 と読みます。


 これで、つかみはOK!
 受講者と言葉のキャッチボールをしながら、講演を楽しんできました。
   


Posted by 小暮 淳 at 11:34Comments(2)講演・セミナー

2023年08月28日

幡谷温泉 「ささの湯」➄


 1年3カ月ぶりに、幡谷温泉(片品村) 「ささの湯」 に泊まって来ました。

 前回は 「群馬温泉サミット」 の講師として。
 今回は同サミットのオフ会なので、参加者として、ただひたすらに酒を呑み続けてきました。

 なんと!午後1時~11時までの10時間ノンストップ飲酒マラソンでありました。


 参加者は、県内外から集まった温泉好きの14人。
 温泉好きならば誰もが知っている温泉紀行ライターの飯出敏夫さんも東京から参加してくださいました。

 飯出さんは、昨年出版した 『温泉百名山』(集英社) の続編執筆のため、ただいま群馬県内を山行中。
 その行程の途中で、参加してくださいました。
 御歳76とは思えぬフットワークは見事!
 また大病を克服しているにもかかわらず、その酒豪ぶりにも脱帽です。

 ライターの先輩として、人生の先輩として、ただただ尊敬いたします。


 このブログの読者も参加してくれました。

 Uさん (男性) は埼玉県民。
 「10年前から毎日、読んでいます」
 「“ほぼほぼ毎日” ね?」
 「あっ、そうでした(笑)」
 この会話の意味が分かるというだけで、彼が本当に読者だということが分かります。

 Yさん (女性) は群馬県民。
 毎度、僕の講演会やイベント会場に差し入れを持ってきてくださるコアな読者なのです。
 が、まさか片品村まで来てくれるとは、ビックリ!
 「ジュンジュンの愛人3号で~す!」
 と言いながらの登場に、会場 (大広間) は、どよめきました。

 Yさん、今回も差し入れをありがとうございました。
 今回より “愛人2号” に格上げしましたので、今後ともよろしくお願いいたします。


 もちろん僕らは、ただ酒を浴びていただけではありません。
 温泉談議に花を咲かせながら最新の温泉情報の交換もしました。
 そして、ときどき湯を浴(あ)みに……

 温泉ファンなら知ってますよね。
 ここ 「ささの湯」 は、「純温泉」 にも認定されている上質な湯を提供している宿です。
 毎分200リットル以上の豊富な湯量が、ザバーザバーと惜しみなく浴槽からは滝のようにかけ流されています。
 (まさに名勝 「吹割の滝」 のよう)

 この時季、“ぬる湯” というのが、ありがたい!
 何度となく、ほてった体を冷ましに入浴しました。


 これが僕の今年の夏休みかな?
 ほんのわずかだけど、下界の猛暑から逃れた2日間でした。

 参加されたみなさん、そして女将さん、大変お世話になりました。
 楽しかったですね。
 また会いましょう!
  


Posted by 小暮 淳 at 10:40Comments(4)温泉地・旅館

2023年08月25日

1体の木彫り人形


 古い読者は、覚えているかもしれませんね。
 以前、こんな話を書きました。
 (2016年1月12日 「分身之術」 参照)


 30年以上も昔のこと。
 僕は、まだ駆け出しのタウン誌記者でした。
 取材で、さる彫刻家のアトリエを訪ねたときのことです。

 アトリエ内には木っ端が散乱し、所狭しと作品が置かれていました。
 木彫りの人形たちです。

 話を聞くと、実に自由奔放な作家でした。
 昼間は趣味に遊び、夜は友人たちと酒を呑む。
 「いったい、いつ、作品を作っているのだろう?」
 と心配になるほどの私生活でした。 


 インタビューが終わり、帰る間際に怒られるのを覚悟でズバリ、訊きました。
 「お話を聞く限り、大変お忙しいようですが、作品はいつ作られているのですか?」
 すると作家は、摩訶不思議な話をし出したのです。

 「1体だけ、ちゃんとしたモノを作ればいいんだよ。あとは俺が寝てても遊んでいても、こいつがもう1体作ってくれる。そして、そいつがもう1体。知らないうちに、こんなにも作品が増えているんだ」

 当時の僕には、いったい何のことを言ってるのか、さっぱり分かりませんでした。
 この言葉の意味を理解することができたのは、それから20年も後のことです。
 僕が温泉ライターとして、数冊の本を世に出してからでした。


 先日、県北部の小さな村に暮らす女性から電話がありました。
 何の用事かと思ったら、講演依頼でした。
 「会場は?」
 「K村です」
 「K村?」
 「はい、今度、立派なホールが完成するんです。そこで、ぜひ先生に講演をお願いしたくて……」

 なぜ、K村なのでしょうか?
 前橋や高崎の都市部での講演は、毎月のように行っていますが、ハッキリ言って山間部の町村からの依頼は大変稀なことです。
 話を聞けば、きっかけは、こういう事でした。


 この女性の高崎市在住の知り合いが、ある日、僕の講演を受講したそうです。
 知り合い、いわく、
 「とっても面白い話をされる先生だから、ぜひ、K村にも呼んだほうがいい」

 不思議なものです。
 都市部の公民館などでは、講師の情報を共有することがあり、バトンリレーのように立て続けに市内の公民館で講演をすることはありますが、いきなりK村とは、かなり遠くまで飛び火したものです。


 もちろん快く、お受けしましたが、その時やはり、あの彫刻家の言葉を思い出したのです。
 「1体だけ、ちゃんとしたモノを作ればいいんだよ。あとは俺が寝てても遊んでいても、こいつがもう1体作ってくれる」

 ちゃんとしたものを作れば、どこかで誰かが見ている、ということなんですね。


 改めて、彫刻家の言葉を嚙みしめて、一つ一つの仕事を丁寧にこなそうと思いました。
 N先生、素敵な言葉をありがとうございました。
  


Posted by 小暮 淳 at 13:46Comments(2)講演・セミナー

2023年08月24日

法師温泉 「長寿館」⑨


 “1%未満の奇跡”
 これって、何のことか分かりますか?


 昨日、法師温泉(みなかみ町)の一軒宿、「長寿館」 に行ってきました。
 今回はテレビ番組のロケハン(ロケーションハンティング) です。

 僕は現在、毎週火曜日に放送中(月末週を除く) の群馬テレビ 『ぐんま!トリビア図鑑』 のスーパーバイザー(監修人) を務めています。
 スーパーバイザーという裏方もしているのですが、ときどき番組にも出演します。

 それは、温泉企画。
 リポーター役で登場します。


 シリーズ 「温泉王国ぐんま」 の第4回が法師温泉なのです。
 で、冒頭の答え合わせです。

 「1%未満」 とは?
 それは “足元湧出温泉” のこと。
 足元湧出温泉とは?

 通常、温泉旅館や温泉入浴施設では、源泉を湧出地から給湯しています。
 ということは、湯口(湯の注ぎ口) が浴槽より上にあります。
 よって、わずかの間ですが、源泉は湯面に落ちるまでに空気に触れことになります。
 空気に触れれば酸化し、劣化が始まります。

 ところが足元湧出温泉は、浴槽の真下に源泉の湧出地があり、地中から湧き上がる湯をそのまま浴槽に溜め込んでいる状態のことを言います。
 いうなれば、「オギャー」 と生まれたばかりの湯が、空気に触れることなく入浴する人の肌に触れるという、これ以上の新鮮な湯はありません。

 温泉マニアが憧れる、“キング オブ 温泉” なのであります。

 そんな構造で湯を提供している温泉地は、全国で1%未満しかないということ。
 全国の温泉地の数が約3,000カ所ですから、30カ所もないということになります。


 では、「奇跡」 とは?

 その湧き出ている源泉の温度のことです。
 温泉は、人間の都合に合わせた快適な温度で湧出しているわけではありません。
 よって通常、熱ければ冷まし、ぬるければ温めています。

 ところが、ここ法師温泉の源泉の温度は約41度!
 「人間に入ってください」 と言わんばかりの適温で湧出しています。
 これは、奇跡以外の何物でもありません。


 今回、『ぐんま!トリビア図鑑』 では、“奇跡の湯” のほか、国登録重要文化財に指定されている建物や文人墨客が泊った部屋など、法師温泉の魅力を余すことなく紹介します。


 で、温泉には入って来たのかって?
 もちろん、ディレクターと放送作家と共に、貸切状態で満喫してきました。

 そのあとは?
 もちろん、しっかりと湯上りの生ビールをいただきましたよ!
  


Posted by 小暮 淳 at 10:25Comments(0)温泉地・旅館

2023年08月22日

動物園と養鶏場


 久々に、奇妙な夢を見ました。
 それも二夜つづけて……


 <夢一夜>
 帰ると、我が家の庭にゾウがいました。
 不思議に思いながら玄関のドアを開けて、ビックリ!
 家の中には、サイ、カバ、ライオン、バイソン……
 大型の野生動物が、たくさんいたのです。
 ここは動物園?
 驚いて立ち尽くす僕。
 でも、恐怖心はありませんでした。

 <夢二夜>
 前夜の夢とシチュエーションは同じです。
 庭は静まり返っていました。
 が、玄関のドアを開けて、ふたたびビックリ!
 今度は、家の中一杯にニワトリがひしめいていました。
 白や茶色やら、何種類ものニワトリの群れです。
 さながら養鶏場の中に足を踏み入れたようでした。


 目覚めは悪くありませんでした。
 ただ、なぜ二夜も続けて同じような夢を見たのでしょうか?
 さっそく、占ってみました。

 まず、「動物」 の夢。
 動物は、夢を見た人自身を表しているそうです。
 悪い印象は、自分の中の目を背けたい感情や衝動が大きくなっていることを暗示しています。
 良い印象は、幸運の訪れを暗示しています。

 僕の場合、どちらでもありませんでした。
 ただただ、唖然として立ち尽くしていました。

 「動物がたくさん出てくる夢」 は、吉夢だそうです。
 やりたいことがたくさんあることを示唆しています。


 では 「ニワトリ」 は、どうなんでしょう?
 スピリチュアルの世界でニワトリは、縁起の良い動物とされています。
 吉報の暗示です。

 さらに、たくさんのニワトリに囲まれている夢は、大吉!
 生活が充実しているというサインで、気力・体力共に絶好調の証。
 ニワトリの数が多ければ多いほど、充実感も高いようです。


 ということで、総評です。
 「心身ともに健康で、やりたいことがたくさんあり、毎日が充実している」 ということなんですね。
 安心しました!

 なんだか夢に、お墨付きをいただいたようで、うれしくなりました。
 さて、次はどんな生き物が僕の夢に登場するのでしょうか?
   


Posted by 小暮 淳 at 12:30Comments(0)夢占い

2023年08月21日

カメラは見ていた


 <マジでジイジいた!>

 県内に住む長女からメールが届きました。
 なんでも孫のK君が、テレビを見ていて、突然叫んだというのです。


 先日、僕は伊勢崎市で開催された平和祈念講演会に参加しました。
 同級生で伊勢崎市出身の紙芝居師、石原之壽(いしはらのことぶき)君が出演するからです。
 彼は、広島原爆の被爆体験者が製作した紙芝居を上演しました。

 <群テレ(群馬テレビ) のニュース見てたら伊勢崎空襲の紙芝居に壽さんが出て来て、「ジイジいるかね~」 なんてKと冗談言っていたら本当に映ったんで、笑った!>


 そういえば、会場にはテレビの取材カメラがいました。

 <チラッと客席が映っただけだけどね。ほんと冗談で言っていたら客席に座っているのを見つけてKが 「マジでジイジいた!」 って笑って叫んでいた!>


 娘と孫は、僕と石原君が伊勢崎市で開催している 「神社かみしばい」 に来たことがあるので、石原君のことを覚えていたのですね。
 だから 「ジイジもいるかもしれない」 と思った。
 そしたら本当に映ったので、驚いたようです。

 でも、映ったのって、一瞬ですよね?
 孫は、よく自分の祖父だって分かったものです。


 そしたら追って、こんなメールが送られてきました。

 <ジイジは目立つからすぐわかるんだって!>


 目立つ?
 ロン毛の白髪だからだろうか?

 それともK君にとってジイジは、特別な存在なのかな?


 娘のメールに、ほっこりしたひと時でした。
  


Posted by 小暮 淳 at 12:02Comments(2)つれづれ

2023年08月20日

牧水が愛した群馬の地酒と温泉


 『“みなかみ紀行から見る” 牧水が愛した群馬の地酒と温泉』

 そんな演題で、講演を行います。
 長年、講演活動をしていますが、たぶん一番長いタイトルだと思います。
 ひと言でいえば、まあ、地酒大使と温泉ライターの合わせ技であります。
 そして、たとえるならば、一皿で二度美味しい 「カツカレー」 のようなものです。


 歌人の若山牧水は、群馬県に8回訪問しています。
 延べ約60日間滞在し、13編の紀行文と400ほどの歌を残しました。

 なかでも大正11(1922)年10月14日~28日、草津温泉(草津町) から白根温泉(片品村) までの9つの温泉をめぐりながら群馬を横断した紀行文 『みなかみ紀行』 は、文学ファンのみならず温泉ファンにも根強い人気があります。

 加え、牧水は無類の酒好きであります。
 どんだけ酒が好きなのかといえば、1日一人で1升を呑み、相手がいれば一人で2升呑んだと言われます。

 そんな酒好きで、温泉好きの牧水は、群馬のどんな温泉を訪れ、どんな酒を呑んだのか?
 温泉ライターとして、地酒大使として、その全行程を追いながら独断と偏見の仮説をお話ししたいと思います。


 興味と時間のある高崎在住の方は、僕の妄想話にお付き合いください。



    『“みなかみ紀行から見る” 牧水が愛した群馬の地酒と温泉』

 ●日時  2023年9月12日(火) 10:00~12:00
 ●会場  倉賀野公民館 3階ホール (高崎市倉賀野町1681-1)
 ●対象  高崎市内在住の成人
 ●定員  30人
 ●費用  無料
 ●講師  小暮 淳 (フリーライター)
 ●申込  倉賀野公民館窓口または電話にて。 TEL.027-346-2214
   


Posted by 小暮 淳 at 10:55Comments(2)講演・セミナー

2023年08月18日

想定以上の装幀


 【以心伝心 (いしんでんしん)】
 口に出して説明しなくても、心が自然によく通じ合うこと。もとは、禅宗における悟りの極意を教えるのに、言語や文字によらず、直接に師の心から弟子の心に伝えることをいう。
  (旺文社 『四字熟語新辞典』 より)


 僕は今までに十数冊の著書を出版してきました。
 エッセイ、絵本、温泉、登山、民話……
 それらの本には、すべて “顔” があります。

 表紙です。
 業界では、表紙や裏表紙、カバー、帯を含めて、表紙まわりのデザインのことを装幀 (装丁) と呼びます。
 これらは装幀デザイナーの仕事です。


 もちろん僕はデザインの素人ですから、一切口を出しません。
 その時々の編集者やデザイナーに、お任せしています。

 ざっと今までの著書を見比べてみると、写真あり、イラストあり、地紋などもありました。
 それなりに愛着があり、手に取ると、取材や執筆中の苦労までもが、ありありと思い出されます。
 僕にとっては一冊一冊が、記念碑のような存在です。


 先日、今秋出版予定の最新刊の装幀デザイン案があがってきました。

 A案とB案
 手に取って、ハッとしました。
 「なぜ、分かったんだろう?」

 A案とB案は、よく似ています。
 ほぼほぼ同じデザインです。
 違うのは、文字の書体や微妙な配置のみ。

 「どちらもいい……、でも、なんで分かったんだろう?」


 装幀デザインを担当してくれたK氏は、僕の過去の温泉シリーズを手掛けた旧知のデザイナーです。
 自らもイラストを手掛け、その都度のテーマにより変幻自在にデザインを操ってきました。
 でも、今回は今までと制作方法が異なります。

 まず、イメージを指示する編集者がいません。
 (発行者と著者のみで制作を進めています)
 また、著者からの希望やアイデアも告げていません。
 何よりも今回の著書には、今までと決定的に異なる点があります。

 それは、完全なる “随筆集” であるということ。


 ということで、写真やイラストは一切ありません。
 全ページ文字のみ。
 いうなれば、温泉ライター小暮淳の集大成。
 温泉についてのうんちくから取材で拾ったエピソードだけを、ただひたすらに綴った温泉大全であります。

 よって装幀は、すべてイメージということになります。
 本の内容もさることながら、著者の人となりについても知り得なければ、イメージすることはできません。


 プレゼンされたA案とB案は、ともに完璧なものでした。
 長年、仕事を共にして、小暮淳という人間を知り尽くした者だからこそ、発想することができたデザインだと言えます。
 まさに、以心伝心。

 恐るべし、K氏!
 ただただ、僕は驚いています。


 今から書店に並ぶ光景を想像して、ニヤニヤしています。
   


Posted by 小暮 淳 at 11:52Comments(2)著書関連

2023年08月16日

未来を語ろう!


 10年ほど前に、中学のクラス会がありました。
 その時、仲の良かった数名の男女とメールのやり取りが始まりました。

 「ミニクラス会を開こう!」
 と年に1回、居酒屋で会うようになり、やがて、
 「ミニミニクラス会を開こう!」
 となって、毎月のように “お誘いメール” が届くようになりました。


 幼少の頃を共にした同級生との会話は、楽しいものです。
 「こんなことがあった」 「あんなことがあった」 「そんなこともあった」 と、思い出のオンパレードに腹を抱えて笑い転げもしました。

 でも……

 毎回、同じなのです。
 話の内容は、すべて思い出話という 「過去形」。
 それに時々、子どもや家族の話が加わりますが、それは 「現在形」です。

 あの頃の僕たちは、いつも 「未来形」 で会話をしていたじゃないか!
 そう思うよになった僕は、いつしかミニミニクラス会の輪から外れていました。


 1週間前、僕は誕生日を迎えました。
 翌日のブログでは、“3つの誓い” を立てています。
 (2023年8月9日 「珠玉の40年」 参照)

 その中の1つに、「会いたい人に会う」 という誓いがあります。
 実は、この “会いたい人” というのは、「未来を語れる人」 という意味なんです。

 友人でも、知人でも、仕事関係でもいい。
 昨日までのエピソードや今している事ではなく、「やりたいこと」 「やってみたいこと」 など新しいことへの挑戦が話題にできる人が、僕が今一番 “会いたい人” だからです。


 楽しかったことの話題もいいですが、すべては過去のことです。
 今楽しいことの話題もいいですが、すぐに過去に変わります。

 だったら未来を語りましょうよ!
 未来は永遠に未来なのですから!
  


Posted by 小暮 淳 at 12:26Comments(2)つれづれ

2023年08月15日

逃亡者たち


 「とりあえず逃げ切ったね」
 S君が言いました。
 「なんとかここまで来たけどさ、これからも長いぞ」
 僕が言いました。


 S君と僕は小中学校の同級生です。
 この歳になるまで、ずーーーーっと遊んできました。
 半世紀以上も互いの人生を見て来たことになります。

 彼はフリーのカメラマン、僕はフリーのライター。
 遊びだけではなく、仕事も一緒にしてきました。
 でも僕らの共通項は、それだけではありません。

 互いに、人生へのコンプレックスを抱いていることです。
 サラリーマンになれなかった “落ちこぼれ組” なのです。


 「だからってさ、“負け組” にはなりたくないよな」
 「ああ、しいて言うなら “逃げ切り組” だな」
 「このまま逃げ切ってやろうじゃないの!」
 僕らは酒を呑み交わすたびに、互いの傷をなめ合って生きてきたのであります。


 5年前、僕らは還暦を迎えました。
 同級生たちは、早々に定年退職した者、再雇用で会社にしがみついた者に分かれました。
 でも僕らの毎日は、一向に変わりません。

 “我が道をゆく”
 といえばカッコイイのですが、悲しいかな、他の道がないだけなのです。


 あれから5年……。
 再雇用組の同級生たちも、いよいよ今年度をもって満期終了となります。
 人生のゴールを迎える年となりました。

 S君が言った 「とりあえず」 とは、“今年度” を迎えたということなのです。
 もし僕らもサラリーマンを続けていたら、退職金をもらって、悠々自適の老後生活を手に入れる頃なのです。
 だから僕らは、この時を節目に “逃げ切ろう” としていたのです。


 「よく逃げ切ったよな」
 「まったくだ」
 そう言って、僕らは夏空を見上げました。

 人生100年時代……
 まだまだ先はあります。
 退職金も無く、微々たる年金だけでは、食うことすらままなりません。


 「まだまだ逃げますか?」
 「もう逃げなくてもいいんじゃない?」
   


Posted by 小暮 淳 at 12:43Comments(0)つれづれ

2023年08月14日

しばらく僕は彼女に会っていない


 かつて僕は一度だけ、人間以外の “女性” に恋をしたことがあります。


 今年の夏は、いつもの夏よりも猛暑が厳しくて、心配していました。
 それでも “彼女” は人知れず木漏れ日を受けながら、可憐な花を咲かせていました。

 別名 「森の妖精」。
 “彼女” を表現するのにピッタリの呼称です。


 僕が “彼女” に初めて会ったのは、もう30年以上も昔のことです。
 季節は夏、西上州の山でした。
 木々が生い茂る登山道の脇で、ひっそりと咲いていました。

 “彼女” の名は、レンゲショウマ。
 漢字では、蓮華升麻と書きます。

 日本特産の1属1種の花。
 キンポウゲ科レンゲショウマ属の多年草。
 花が蓮、葉がサラシナショウマに似ていることから名づけられたといいます。


 身長は80㎝ほどあり、スタイルは抜群です。
 そこに直径4㎝ほどの薄紫色の花を咲かせます。
 といっても全体が薄紫色なのではなく、純白の花びらの中心部分だけが紫色なのです。

 まるで、うつむきながら頬を染めている貴婦人のよう……


 僕は一瞬にして、恋に落ちてしまいました。


 8月に入り、新聞の地方版などで “彼女” の開花を知らせる記事を見かけるようになりました。
 「元気なんだ!」
 と嬉しい気持ち半分、
 「でも本当の “彼女” の姿じゃない……」
 と、ちょっぴり寂しい気持ちにもなります。

 だって、新聞に掲載されている “彼女” の写真は、すべて偽りの姿だからです。
 人の手により植栽された公園内でのポートレートなのです。


 以前、レンゲショウマを育てているという知人の家を訪ねたことがありました。
 でも、そこにいたのは “彼女” ではありませんでした。
 “彼女” によく似た別人だったのです。

 背丈が違う、顔色が違う……
 何より、品格が違い過ぎました。


 やはり “彼女” は、人里では美しく咲けないのです。
 標高1,000m以上の山の中でこそ、本来の美しさを見せるのです。

 最後に “彼女” に会ったのは、いつだっただろうか?
 10年前? いや15年前だろうか?

 しばらく僕は、彼女に会っていません。
   


Posted by 小暮 淳 at 12:24Comments(2)つれづれ

2023年08月12日

締切迫る! 温泉サミットのオフ会


 “あの人” が参加します!


 先月告知した 「温泉サミットのオフ会 in 幡谷温泉」 の締め切り日が迫っています。
 (当ブログの2023年7月19日 「温泉サミットのオフ会 in 幡谷温泉」 参照)
 まだ定員に空きがありますので、申し込みは急いでください。

 ていうか、思わぬサプライズが発生しました!
 事務局から 「“あの人” から参加申し込みがあった」 との連絡を受けました。

 “あの人” とは?

 もう、温泉ファンなら誰もが知っいる “あの人” です。
 (僕も著書を持ってま~す!)
 “あの人” を囲んで、酒を酌み交わしながら楽しい温泉談議をしましょう!


  <イベント内容>
 ●温泉マニア・温泉好き・温泉に興味のある方なら誰でも参加OK!
 ●温泉についての質問や自慢の温泉話を紹介し合いましょう!
 ●「ささの湯」 の美味しい料理と地酒に酔いしれましょう!
 ※日帰りの方は、通常料金で会場を利用できます。
 ※当日は全館貸切となります。



     温泉サミットのオフ会 in 幡谷温泉
      第2回 「温泉大好き集まれ!」

 日時/2023年8月26日(土) 午後~27(日) 午前 ※昼食はありません。
 会場/幡谷温泉 「ささの湯」 群馬県利根郡片品村幡谷535
 定員/先着25名
 会費/10,000円 (1泊2食)
 締切/2023年8月15日(火)
 申込/幡谷温泉 「ささの湯」 TEL.0278-58-3630 (荒井)
      群馬温泉サミット事務局 TEL.080-1023-9558 (関口)

 ☆ “あの人” が気になる方は、事務局にお問い合わせください。
  


Posted by 小暮 淳 at 12:08Comments(4)ライブ・イベント

2023年08月11日

自由研究と少女


 昨日の続きです。
 講演会場で、もう一つのサプライズがありました。


 講演終了後、著書を求める人が僕のまわりに集まりました。
 販売したのは、『ぐんま謎学の旅 民話と伝説の舞台』(ちいきしんぶん)。
 講演は、この本に書かれている話を中心に行いました。

 「やっと買えました」
 という人や、
 「書店で見て知っていたのですが、今日直接、先生から買おうと我慢していました」
 などという人もいて、サインするわずかな時間ですが、受講者との会話を楽しみました。


 そんな中、小学生高学年くらいの女の子を連れた婦人がいました。
 「2冊、いいですか?」

 複数冊購入する人には、それなりの理由があります。
 たとえば 「親しい友人にプレゼントするため」 とか、「1冊は読書用、もう1冊はコレクション用に」 なんていう人もいます。


 「2冊も、ありがとうございます」
 「ええ、1冊は私、もう1冊は、この子のです」
 母親は、さらに言葉を続けました。

 「先生のお話を聞いて、民話に興味を持ったみたいで、本を読みたいって言うんです」
 「えっ、そうなの?」
 僕は、女の子に話しかけました。
 すると、その子は、こう言いました。

 「はい、夏休みの自由研究にします」


 長年、本を書いて、講演活動を続けていますが、小学生が僕の本を夏休みの自由研究に使おうという話は、初めてです。
 驚くやら、照れるやら……
 あまりのうれしさに、孫のような少女を抱きしめたくなってしまいました。

 「本当? ありがとう! 群馬には面白い民話がたくさんあるからね。まず最初に、あなたが今住んでる所に伝わる民話から探してごらん。図書館で調べれば分かるから」
 そう言って、僕は本を手渡しました。
 「はい!」
 と元気よく、少女は明るい笑顔で本を受け取ってくれました。


 小さな出会いでしたが、僕にとっては新鮮で、今後の活動に大きな勇気と希望をもらいました。
 またいつか、どこかで少女と再会する日が来ることを願っています。
  


Posted by 小暮 淳 at 11:58Comments(0)講演・セミナー

2023年08月10日

女子大生と花束


 一昨日、高崎市内の公民館で、約2時間にわたる講演を行ってきました。
 演題は 『ぐんま謎学の旅 民話と伝説の裏舞台』。

 それ、著書のタイトルじゃないかって?
 いえいえ、よーく見てください。
 “舞台” の前に、“裏” が付いているんです。

 ただの舞台じゃない!
 裏の舞台なんです(笑)。

 と言うことは、民話や伝説に隠されているトリックや仕掛けを暴いてしまうという講演なんですね。
 かれこれ5年ほど前から僕は、そんな謎解きをする講演活動を続けています。


 でも今回は、いつもと、ちょっと違いました。
 大概の場合、公民館での開催は平日であります。
 しかも、午前中が多いんですね。

 となると、受講できる人の年齢層は限られています。
 そう、比較的、時間が自由になるシニア層です。

 が今回は、違いました!
 確かにシニア層が多いのですが、会場には若い人もいます。
 聞けば、群馬大学や高崎経済大学の学生さんが、社会教育実習を兼ねて受講してくださっているとのことでした。
 また夏休みということもあり、母親に連れられて受講した小学生もいました。


 講演自体は、滞りなく、いつものように終了しました。
 サプライズが起きたのは、終了後のことです。
 司会が、マイクを取りました。

 「先生に、もう一度、温かい拍手をお願いします」
 ここまでは、よくある光景です。
 司会は、さらに言葉を続けました。

 「実は、今日は先生の誕生日なんです。おめでとうございます!」
 そして会場からは、もう一度、拍手が鳴り響きました。


 えっ!?
 戸惑う僕……

 65年間生きて来て、15年間の講演活動でも、こんなことは初めてです。

 すると!

 会場からは、さらに大きな拍手が沸き起こりました。
 な、な、なんと!
 一人の女子大生が花束を抱えて、壇上へ向かって歩いて来るではありませんか!

 ダメダメダメ~!!
 そんなことしたらダメです。
 オジサンは涙もろいんだから~!


 公民館側の粋な計らいだったのですね。
 事前打ち合わせの時に、つい僕が、「あっ、その日は誕生日なんです」 と漏らした言葉を覚えていてくれたようです。

 ありがとうございます。
 こんなにもたくさんの人たちに祝ってもらって、最高の誕生日になりました。

 僕の人生、まだまだ行けそうです。
 がんばりま~す!
   


Posted by 小暮 淳 at 11:21Comments(2)講演・セミナー

2023年08月09日

珠玉の40年


 昨日、前期高齢者の仲間入りをしました。
 65回目の誕生日でした。

 「ショック!」
 朝目覚めたときに一瞬、そうも思いましたが、その感情を引きずることもなく、忙しい一日が始まりました。


 以前、健康診断を受けたときのこと。
 かかりつけ医から、こんなことを言われました。
 「優等生ですね。このままでいけば105歳まで生きられますよ」

 「ひゃ、ひゃ、ひゃく、ごさい~!」
 と大変驚いたものでした。
 まさに、“健康優良爺” であります。


 その後も特に変わりなく、すくすくと生きています。
 と、いうことは、やはり105歳まで生きるのでしょうか?
 と、なると、あと40年もあります。

 どうしましょう?
 「困った、困った」
 と悩んでみたところで、今までの人生が変わるわけではありません。


 ならば!
 と開き直って、残りの40年のために3つの誓いを立てました。

 ①やりたい 「事」 をやる。
 ②会いたい 「人」 に会う。
 ③食べたい 「物」 を食べる。

 以上、「事」 と 「人」 と 「物」 にこだわり、かつ、我がままに、自由に生きることにしました。
 残りの40年を、珠玉の40年にするために……


 みなさん、今後ともお付き合いのほど、よろしくお願いいたします。
  


Posted by 小暮 淳 at 09:49Comments(2)つれづれ

2023年08月07日

『五料のカッパと妙義のカッパ』 紙芝居画展


 以前、告知しました紙芝居画展の詳細が決定しましたので、お知らせします。
 (当ブログの2023年7月23日 「紙芝居画展 開催決定」 参照)


 僕は2年半前から友人の紙芝居師、石原之壽(いしはらのことぶき)君の街頭紙芝居の活動をお手伝いしています。
 今年からは毎月開催の 「神社かみしばい」(伊勢崎神社) に加え、不定期ですが 「玉村かみしばい」(玉村八幡宮) の口演も開始しました。

 僕の担当は、ご当地民話を題材とした創作紙芝居の脚本作りです。
 もちろん、玉村町(群馬県佐波郡) の民話を題材にした紙芝居も作りました。
 そのタイトルが、『五料のカッパと妙義のカッパ』 です。


 おかげさまで5月の初上演から好評で、玉村町の教育委員会からも協力をいただけることになりました。
 ついては次回10月1日の口演を前に、玉村町の2カ所の会場で紙芝居画展を開催していただけることになります。

 2会場とも入場・閲覧は無料です。
 ぜひ、この機会に、玉村町の魅力と紙芝居の世界に触れてみてください。



     『五料のカッパと妙義のカッパ』
      文・小暮淳  画・栗原俊文
          紙芝居画展

 ●期間/2023年9月12(火)~17日(日) 8:30~17:15
 ●会場/玉村町文化センター 1階 ギャラリー

 ●期間/2023年9月19日(火)~29日(金) 8:30~17:15
       (土日祝休み)   
 ●会場/玉村町役場 1階 ロビー
   


Posted by 小暮 淳 at 15:08Comments(0)神社かみしばい

2023年08月06日

平和があるから楽しみがある


 終戦記念日を間近にひかえた今月12日・13日の2日間、毎月恒例の 「神社かみしばい」 を開催します。

 主催者の壽ちんどん宣伝社・座長、石原之壽(いしはらのことぶき) は言います。
 「平和があるから楽しみがある」

 我々は、未来ある子どもたちに平和であることの尊さ、素晴らしさを伝えたくて活動を続けています。
 また故郷の民話や伝説が風化することなく、親から子へ、子から孫へと受け継がれることを願っています。


 自転車でやって来る街頭紙芝居。
 昭和を知る者には懐かしく、令和の子どもたちには真新しく映ることでしょう。

 会場は、境内にそびえる御神木の木陰です。
 (ただし、猛暑や雨天など悪天候時は室内開催となります)
 ぜひ、家族連れでお越しください。


 ※小暮は13日に在社いたします。
   会場では著書の販売をいたします。



       「神社かみしばい」 8月口演
 
 ●日時  2023年8月12日(土)、13日(日)
       10時、11時、12時、13時 
       ※屋外開催 (猛暑・雨天時は室内)
 ●会場  伊勢崎神社 境内 (群馬県伊勢崎市本町21-1)
 ●入場  投げ銭制 ※ペイペイ可
 ●問合  壽ちんどん宣伝社 TEL.090-8109-0480
  


Posted by 小暮 淳 at 10:46Comments(0)神社かみしばい

2023年08月05日

英ちゃんと原爆


 78年前の今日、前橋市は米軍による空襲を受けました。
 市街地は焦土と化し、500人以上の尊い命が奪われました。

 その後、日本は広島、長崎に原子爆弾が投下され、8月15日に終戦を迎えます。
 その間にも日本全土では、空爆が続きました。


 “最後の日本本土空襲” を受けた街は、群馬県だったって知っていますか?
 それは伊勢崎市。
 8月15日、午前0時08分~2時15分の間にB29が88機飛来。
 2千戸を超す家屋が焼き尽くされ、40人の市民が死亡しました。

 あと1日早く、戦争が終わっていたら……

 そんな悔しい記憶を語り継いでいる人たちがいます。


 僕は2年半前から伊勢崎市で、街頭紙芝居の興行をしています。
 主催者は、壽ちんどん宣伝社・座長の石原之壽(いしはらのことぶき)君。
 彼と僕は、高校の同級生であります。

 彼はプロの紙芝居師でありながら、在住地である茨城県土浦市で街おこし市民団体 「つちうら駄菓子屋楽校」 の校長も務めています。
 「未来ある子どもたちのために平和の大切さを伝えたい」
 彼の活動は地域の枠を超え、今や全国各地で行われています。


 そんな彼が故郷・伊勢崎市で開催される平和祈念講演会に紙芝居で参加します。
 演目は 『英(ひで)ちゃんと原爆』。

 紙芝居は、山口県岩国市の山田英子さんが絵を描き、セリフも考えました。
 山田さんは10歳のとき、疎開先の広島県河内村(現・広島市佐伯区) で被爆。
 10数年前から語り部を始め、子どもたちにも分かりやすく伝えたいと紙芝居を作りました。

 3年前の8月、石原君は新聞記事で 『英ちゃんと原爆』 を知りました。
 「もっと多くの人に見てほしい」
 と山田さんと連絡を取り、上演の許諾を得ました。


 ぜひ、この機会に、ご覧ください。
 平和の尊さについて、一緒に考えたいと思います。



       令和5年度  平和祈念講演会
    紙芝居と絵本で伝える伊勢崎空襲と平和

 日時  2023年8月19日(土) 午前10時~12時
 会場  伊勢崎市絣の郷 円形交流館 多目的ホール
 定員  100名
 入場  無料
 問合  TEL.090-8467-9430(佐藤)
 主催  まなびぃ先生自主企画事業

 第1部  伊勢崎空襲の記憶 『わたしたちが駆け抜けた青春』 DVD放映
 第2部  紙芝居 『英ちゃんと原爆』 紙芝居 『星になった母』
 第3部  平和絵本の読み語り
   


Posted by 小暮 淳 at 12:10Comments(2)神社かみしばい

2023年08月04日

ほぼほぼ毎日ブログ


 ブログ開設から13年6カ月。
 投稿記事総数3,712話 (今日現在)。

 1.3日に1話のペースでブログを書いてきたことになります。
 ほぼほぼ毎日ということになります。


 「ブログ、読んでます」
 仕事先で、初対面の人に言われることがあります。
 そんな時は、ブログのネタが潤滑油となり、スムーズに話が進みます。

 「毎日、読んでます」
 と、言ってくれる人もいます。
 正確には毎日ではないので、そんなときは、
 「ありがとうございます。“ほぼほぼ毎日” なんですけどね」
 と言葉を返します。

 「よく毎日、ブログを書けますね? 感心します」
 時々、そんなことを言う人がいます。
 “感心” と言われても、ライフワークですからね。
 朝夕の歯磨きや、晩酌のようなものです。
 だから、
 「時々忘れます」
 と応えます。


 どうして僕は、“ほぼほぼ毎日” ブログを書くのか?
 その答えは簡単です。
 ブログを開設するまでは、日記を書いていたからです。

 それも40年間です。


 中学1年生の時の担任が、現代国語の先生でした。
 その担任は、1年の1学期の初日に、クラス全員にノートを配りました。
 「今日から毎日、日記を付けてください」

 「えーーーーー!」
 もちろん、ブーイングの嵐です。
 すると担任は、こう言ったのです。
 「一日一日を大切に生きていたら、書くことが何もない日なんてありません」


 その言葉に突き動かされ、僕らは毎日、日記を提出しました。
 その時のクセが、高校生になっても、社会人になっても、ずーっと抜けなかったということです。

 たぶん、僕がライターという職業に就いたのも、日記を書くクセのお陰だと思います。
 “何もない日なんて無い”
 そう教えてくれた担任に、今でも感謝しています。


 S先生、今でもこうやって “ほぼほぼ毎日” 書いてますよ!
   


Posted by 小暮 淳 at 10:47Comments(2)執筆余談