2023年09月16日
美味しいものには値段がない
「うまい!」
思わず声に出してしまうほど、文句なしに美味しいものを食べました。
根っからの貧乏性だからでしょうか?
僕の味覚は常日頃、値段に左右されています。
たとえば牛丼やカレーなど、安価な食事をするとき、「この金額で、この味なら、まっ、いいか!」 などと判断してしまいます。
たとえ多少、味が悪かったとしても、「この値段だものな」 と妥協してしまいます。
たぶん、貧乏性の自己防衛本能が働いているんだと思います。
逆に、たまに1,000円以上のランチを奮発して食べたときは、査定のハードルが上がってしまいます。
「えっ、この値段で、この味かよ!」
とか、
「だったら、いつものラーメンセットにしておけば良かった!」
などと、後悔しきりです。
まったくもって、この貧乏性には、我ながら困ったものです。
そんな僕が先日、文句なしに、いまだかつてない “美味しさ” に遭遇しました。
先日の某テレビ局の楽屋弁当です。
包装されたパッケージの見た目は、実に普通の弁当でした。
ところが、ふたを開けた途端、そこには、未知との遭遇が僕を待っていました。
「な、な、なんだ、これは~!」
全体的には、見知った “鮭弁当” なのですが、何かが違います。
そう、鮭の切り身の数です。
大きな鮭の切り身が、イチ、ニイ、3枚!
しかも、ふだん食べているスーパーやコンビニ弁当の鮭とは、大きさも色味まで違います。
見るからに、あの赤くて、カピカピに乾いて、縮こまった塩鮭とは別物です。
表面をさっと火であぶってある半生タイプの鮭です。
そう、寿司屋で見かける “炙りサーモン” のビッグサイズが3切れも鎮座しているのでございます。
サーモンを箸で持ち上げると、その下は一面の “海苔の海”。
その海原を、優雅に泳ぐ巨大な3匹の切り身たち……。
脇を飾るのは、箸を押し付けるだけで、サクッと崩れてしまう肉団子や総菜たち。
名バイプレーヤーぶりを発揮しています。
「うまい、うま過ぎる!」
ものの3分で、一気に平らげてしまいました。
で、食べ終わって、ひと息ついたら、いつもの貧乏性が顔を出します。
このうまさで、この豪華さ。
この弁当は、いくらするんだろう?
1,000円じゃ作れないよな。
1,500円でも無理だね。
2,000円?
ん~、いい線かもね。
でも、有名な芸能人たちも食べる弁当だぜ?
もう、一声、2,500円でどうだ!?
などと、ひとり楽屋で、値踏みをしていたのであります。
あー、イヤだ、イヤだ……
これだから貧乏性は、いけません。
値段なんて、いくらだって、いいじゃないですか!
文句なしに、うまかったのですから……
Posted by 小暮 淳 at 12:19│Comments(0)
│つれづれ