2024年04月27日
天国からの贈り物
《虎は死して皮を残し 人は死して名を残す》
1通の四角い茶封筒が届きました。
中には、小さな絵本が入っていました。
『あいこでしょ』 野村たかあき/作・絵
昨年7月に他界した絵本作家、野村たかあきさんの絵本でした。
差出人は、野村さんの奥様です。
こんな一文が、添えられていました。
<生前、野村が承諾していた 「ダイソー✕鈴木出版」 とのコラボ絵本ができました。>
その文面を読んだ瞬間に浮かんだ言葉が、冒頭のことわざでした。
「作家は死しても、なお作品を残す」 のだと。
さすがです!
こんなお話の絵本です。
女の子がうまに言います。
「うまさん、うまさん、おにごっこしましょ おにきめ じゃんけん…」
「じゃんけん ぽん」
女の子はパー、うまはグー。
うまの負けです。
でも、うまは 「おにをやるの いや」 だっていって、ぶたを連れてきました。
「じゃんけん ぽん」
うまはグー、ぶたはチョキ。
「ぶたさんの まけ」
そしたら、ぶたは 「おにやるの いやだよ」 って、にわとりを誘ってきました。
いつまで経っても終わらない、堂々巡りの 「あいこでしょ」 が続きます。
なんとも野村さんらしい、思いやりにあふれた絵本です。
この絵本は、「月刊絵本」 (鈴木出版) の中で、特に評価の高い作品を選んでミニ版として大創出版より出版されました。
発売は5月に入ってからで、全国の 「ダイソー」 で販売されます。
ぜひ、最寄りの 「ダイソー」 にお立ち寄りの際は、手に取ってご覧ください。
野村さん、ありがとうございます。
天国からの贈り物、しっかりと受け取りましたよ!
Posted by 小暮 淳 at 12:10│Comments(0)
│読書一昧