2025年03月31日
ハメマラは忘れた頃にやって来る
ハメマラとは?
「ハ」=歯
「メ」=目
「マラ」=男性の生殖器
加齢とともに男性は、この順番で老化が進行するという隠語です。
御多分に漏れず、僕も50代から衰えが顕著になりました。
ただ僕の場合は、ちょっと順序が違って、メマラハの順で悪化しています。
特に60歳を過ぎてからは 「ハ」 の老化が止まりません。
一般的に50代で3本、60代で6本の歯を失うといわれます。
まさに、その勢いで僕の歯も消えて行きました。
ということで、かつて自前の歯があったところは、すべて差し歯になっています。
でも、差し歯って、思わぬ時に、突然、ポロリと抜け落ちるんですよね。
それでもコロナ禍は良かった。
みんなマスクをしていましたもの。
1本ぐらい歯が抜け落ちていても、マスクをしていれば問題ありません。
でも、今は違います。
特に前歯の場合、目立つんです。
先日の講演を前に、またしてもピンチが訪れました。
前歯の差し歯が、グラつき始めたのです。
「ヤバい! なんとか耐え忍んでくれ!」
と、数日前から前歯をいたわりながら、なるべく咀嚼(そしゃく)のいらない柔らかい食事をしていました。
が、前日の午後。
悲劇は突然、前触れもなく訪れました。
車の運転中に 「クシュン!」 と、くしゃみをした瞬間、ポンと抜け落ちてしまいました。
さあ、大変です。
明日は人前に立ち、講話をしなければなりません。
タイムリミットは、すでに24時間を切っています。
このままでは、“歯無しの話” になってしまいます。
結論から言えば、間に合いました。
すぐに、係りつけの歯科医院に電話をして、事情を話し、その足で医院に向かい、急きょ、治療してもらうことができたのです。
というのも、この医院の先生と看護師さんは、いつも僕が出演するテレビやラジオを観たり聴いたりしてくださっているのです。
以前にも無理なお願いを何度も聞いていただきました。
今回も、事なきを得ることができました。
ありがとうございます。
感謝、感激、雨あられ!
持つべきものは、係りつけ医であります。
みなさ~ん!
特に中高年のみなさ~ん!
ハメマラは、突然、忘れた頃にやって来ますから、ご注意くださいね。
2025年03月30日
榛東村と言えば、やっぱガラメキでしょ!
「耳飾り館」 って、知っていますか?
群馬県北群馬郡榛東村にある博物館です。
「耳飾り館」 とは、村内の茅野遺跡から発見された縄文時代の耳飾りをはじめ、各国の耳飾りの展示や耳飾りに関する情報を収集した、世界初、世界唯一の耳飾り専門館です。
昨日、このミュージアムで歴史講座が開催され、僕は講師として90分間の講義をしてきました。
えっ、耳飾りの?
いえいえ、もちろん温泉です。
先方が用意した演題は、「群馬県内の温泉の歴史と文化」。
ちょっと堅苦しいですよね。
だから僕が副題を付けました。
「群馬は温泉パラダイス」
これならば、いつもの調子で講義ができます。
前日が夏日だったのに、一転して、榛名山麓に位置する榛東村は、小雪が舞っていました。
まさに、“春遠からじ” であります。
講演や講義には、落語でいう 「まくら」 が大切です。
いわゆる導入部分。
僕は、いつも、この “まくら” にこだわっています。
温泉がテーマでも、民話がテーマでも、できるだけ会場のある地元に関係する事柄から話し出します。
そうすると聴講者の興味を引き、その後の本題へと話を導くのがスムーズになります。
榛東村といえば、やっぱり、幻の 「ガラメキ温泉」 です。
開口一番、僕は、この話題から入りました。
ガラメキ温泉とは、突如、姿を消した幻の温泉です。
敗戦の翌年、昭和21(1946)4月。
榛名山中にあったガラメキ温泉の2軒の旅館は、突然、役場から 「72時間以内の立ち退き」 を命じられます。
榛名山中にある旧日本軍の相馬ヶ原演習場を米軍が接収し、射撃訓練に土地を使用するという理由からです。
さて、敗戦によって、こつ然と姿を消したガラメキ温泉とは?
どんな温泉だったのか?
以前僕は、道なき道をかき分けて、片道1時間をかけて、たどり着いたことがあります。
そんな貴重な体験談を交えながら、講義をスタートさせました。
さて、次は、どの県のどの町(村)の人たちに会えるのでしょうか?
毎回、とっても楽しみです。
榛東村の皆さん、ご清聴ありがとうございました。
耳飾り館の職員の皆さん、大変お世話になりました。
また、お会いしましょう!
2025年03月28日
リサイクルブック
リサイクルブックって、知っていますか?
僕はときどき、利用しています。
今すぐ読みたい本がある時は、書店へ行きます。
小説やエッセイなどの文庫本を、まとめ買いするときは古本屋へ行きます。
そして仕事で必要な資料を探すときは、図書館へ行きます。
図書館へ行く目的は、ほかにもあるんです。
たまにですが、掘り出し物に出合えるからです。
そう、リサイクルブックです。
リサイクルブックとは、保存期間が経過して、不要になった図書のことです。
これらを無料で提供するサービスです。
たいがいは、図書館や図書室の入り口付近に置かれたワゴンに乗っています。
昨日も近所の公民館図書室へ資料を探しに行った帰りに、のぞき込んで来ました。
いやいや、“不要本” とは思えないくらいに、きれいな状態で置かれていました。
3段のワゴンに、上から海外文学、児童書、国内文学の順で並んでいます。
「お気に入りの作家の本はあるかな~?」
と、背表紙を端から目で追っているときの至福感といったらありません。
これって、本好きなら分かりますよね。
なんだか、待ち合わせ場所で恋人が来るのを待っているような気分です。
「来ない、来ない……、キターーーーーーッ!!!」
っていう感じで、心がときめきます。
で、あったんですよ!
お気に入りの作家の本が!
それも2冊。
どちらも汚れや破損はなく、ほぼ新品同様の状態です。
そして、未読の本でした。
定価にして、1,600円+1,900円=なんと! 3,500円ではありませんか!
これが無料なんです。
「本当にタダで、もらっちゃっていいのかな?」
と、ちょっとドキドキしましたが、棚には、ちゃんと、こう書かれています。
<ご自由にお持ちください>
知っていると得することって、あるんですね。
これが、ときどき図書館へ行く理由です。
市内の図書館や図書室をめぐるだけでも、かなりの数の本をゲットできそうです。
2025年03月27日
おかげさまで4,200話
昨日、ブログのサイトにログインすると、こんな文章が表記されました。
<記事投稿数が4,200件になりました!>
と、「!」 マーク付きです。
おおおお―――、よんせんにひゃく!
と、思わず僕も小躍りをしてしまいました。
このブログの開設は2010年2月ですから、丸15年が過ぎたことになります。
ざっと計算して、4,200件というのは、1.3日に1回のペースで投稿をしているということで、ほぼほぼ毎日、書いていることになります。
いや~、我ながら “ヒマな人生” を送っていると感心してしまいました。
が、思えば、こうやって、ほぼほぼ毎日、ブログをしたためられているのも、読者様があってのこと!
ひとえに感謝しています。
ところで、4,200話すべてのブログを読んでいる読者様っているのでしょうか?
まー、皆無だと思いますが、もしいたら自己申告してください。
深く深く御礼を申し上げたいと思います。
でも、なかなか4,200話の読破というのは難しいと思います。
そこで、このブログの賢い活用法をお教えします。
「カテゴリー」 の活用です。
全投稿の4,200話は、すべて35のカテゴリーに分類されています。
この中からお気に入りのカテゴリーを選んで、テーマごとにお読みください。
ちなみに、投稿数が多いベスト5は以下の通りです。
①つれづれ 1,203話
②温泉地・旅館 588話
③温泉雑話 308話
④著書関連 240話
➄執筆余談 232話
「つれづれ」 とは、日々の日常に起きた、感じた出来事を、徒然なるままにしたためています。
実は、このブログでは、僕が過去に新聞や雑誌、ウェブ等で連載した記事も公表しています。
下記の10カテゴリーです。
「島人たちの唄」 「ちょっとインドまで」 「源泉ひとりじめ」 「旅のめっけもん」 「一湯良談」 「温泉考座」 「湯守の女房」 「おやじの湯」 「西上州の薬湯」 「湯けむり浪漫」
また、幻の絵本 『誕生日の夜』 も全文を掲載しています。
いかがですか?
賢く活用して、有意義なブログライフをお過ごしください。
今後とも末永く、お付き合いのほど、よろしくお願いいたします。
読者のみんな~! いつも、ありがとね!(桑田風)
2025年03月26日
これは、もう、アドベンチャーだ!
一冊の本が届きました。
こんな手紙が添えられていました。
<本書は、「鉄道」 として建設されながらも、期待された役割を果たすことなく放置されたり、あるいは撤去されて姿を消したりした 「未成線」 を中心に、鉄道の 「幻」 の姿を追い求めて全国を巡礼した記録となっております。>
笹田昌宏・著 『鉄道 「幻」 巡礼』 イカロス出版
勘のいい読者なら、もう、お気づきですね。
そうです、医者が副業という異色の鉄道作家の彼です。
前回の著書 『鉄道 「謎」 巡礼』 から、わずか半年で新刊本が届きました。
(2024年9月26日 「なぜ、山奥に貴重なワラ1が保存されているのか?」 参照)
「巡礼」 シリーズの最新刊は、さらにパワーアップしたサバイバルアドベンチャードキュメンタリーであります。
まあ、冒頭の第1話から過酷を呈しています。
北海道の山奥の炭鉱施設の遺構を訪ねるのですが、これが、すごい!
この森には、ヒグマが棲んでいるのです。
ヒグマ除けの鈴だけを頼りに、ひたすら道なき道を行く著者。
いやいや、無謀としか言えませんって!
読み終わった今でも、僕の頭の中には鈴の音が鳴り響いています。
本書ではほかにも、都会の真ん中で切れ切れとなった貨物高架橋や戦時中に蒸気機関車を隠すために掘られた機関車避難壕、一度は完成しながらも解体されて姿を消してしまった高架橋など、日本全国の 「幻」 の鉄道の “今” を紹介しています。
しかも、すべてが著者自らの足で訪ねたドキュメンタリーです。
笹田さん、その破天荒な行動力って、どこから湧いて来るのですか?
今度会った時に、本人に訊いてみたいと思います。
2025年03月25日
源氏パイとプラモデル
昨日の毎日新聞の読者欄に、こんな投稿がありました。
<昔々、小学生のころお友達を家に呼んで 「お誕生日会」 をすることがはやった。50年も前のことだ。当時はしゃれた夢のある遊びだった。今思えばはしゃくだけで、親の苦労を思いやることなんてなかったなあと反省。>
僕と同世代の愛知県在住の女性からの投稿でした。
「お誕生日会」 は、全国的な流行だったのですね。
確かに小学校の頃、仲のよい友だちを家に招いて、誕生会というのが開かれていました。
幸か不幸か、僕の家ではしたことがありませんが……
というのも、オヤジが嫌ったからです。
「誕生日なんて、家族だけで祝えばいい。くだらない遊びだ」 と一蹴されていたのです。
それでも仲のよい友だちから、招待状が届いて、出かけて行ったことがありました。
もちろんオヤジに知られれば、「行くことはない!」 と止められかねないので、オフクロにだけ言って、こっそりと参加していました。
でも……
オヤジの言うとおりだったんですね。
苦く辛い思い出しか、残っていません。
近所の幼なじみの女の子の誕生会に、呼ばれたことがありました。
「おかあさん、プレゼントを用意して」
オヤジに知られたら大変です。
それこそ、「行くなら手ぶらで行け!」 と言われかねません。
当日、オフクロから渡された紙袋を抱えて、女の子の家へ行きました。
「おめでとう!」
主役がケーキのロウソクの火を吹き消すと、いよいよ、プレゼントを渡す時が来ました。
女の子たちは、お人形やアクセサリーです。
男の子たちは、絵本や児童書です。
「小暮くんの、その包は何?」
もちろん、僕も知りません。
「開けてみなよ」 と周りにせかされて、主役の女の子が開けると……
中から出てきたのは、源氏パイでした。
知ってますよね!? 昭和40年代に大ブームになったハートの形をしたお菓子です。
「ええーーーっ、なんで源氏パイなの?」
「知らねぇ―よ、おかあさんが持たせてくれたんだよ」
「しかも、数、少ねぇー!」
1袋ならまだしも、まるでお茶菓子のように数枚だけ、包んであったのです。
穴があったら入りたかったと思います。
今でも源氏パイを見ると、あの時のニガイ思い出がよみがえるのです。
こんなこともありました。
クラス1のお金持ちの男の子の家での誕生会です。
よせばいいのに、懲りずにノコノコと出かけて行ったのであります。
でも僕は、オフクロに事情を話し、入念に準備をしました。
彼の父親は大きな会社の社長さんで、大変なお金持ちであること。
家は鉄筋コンクリートでできていて、テラスやベランダがある大きな家に住んでいること。
そして彼は、プラモデルが大好きなこと。
でも……
彼が好きなプラモデルは、モーターと電池で動く、高価なプラモデルなのです。
当時、僕が買っていた100円の安いプラモデルではありません。
それこそ、オヤジに知れたら最大級のカミナリが落ちることでしょう。
でもオフクロに相談すると、こう言ってくれました。
「大丈夫、母さんにまかせて」
と言って、分厚くふくれ上がったノートのようなものを、何冊も持ってきたのです。
ブルーチップです。
今でいうポイントのようなもので、買い物をするたびにシールをもらい、それを指定の台帳に貼り付けるのが、主婦の間で大流行していました。
そして街中には、ブルーチップの景品交換所がありました。
「すごいね!」
「だろう! これで母さんがプラモデルに交換してきてやるからね」
「やったー! ありがう、おかあさん」
ところが……
またもや悲劇が僕を襲いました。
一応、見た目は高そうな自動車のプラモデルだったのですが、中を開けたお金持ちの友だちは言いました。
「なんだよ、モーターと電池が入ってないじゃないか!」
すると、他の友人たちも、
「しょぼ~い!」 「ケチーーー!」
と揶揄しだしたのです。
僕は知りませんでした。
当時の高級なプラモデルは、モーターと電池が別売りだったのですね。
「2度と誕生会なんか、行くもんか――――っ!!!!」
と、泣きながら家まで走って帰った、ジュン少年でありました。
今の子どもたちも 「お誕生日会」 なんて、やっているのでしょうか?
2025年03月24日
会える喜び ~千秋楽を終えて~
「テレビで見ています」
「ブログを読んで来ました」
たくさんの人たちから声をかけていただきました。
まずは、会場へ足を運んでくださった大勢の方々に、御礼を申し上げます。
ありがとうございました。
“新” 伊勢崎市誕生20周年記念事業として開催された 「国定忠治」 紙芝居。
4日間にわたり、伊勢崎市内4会場で行われた8口演。
昨日、千秋楽を迎え、無事に終演しました。
※(5会場の予定でしたが、伊勢崎神社は悪天候のため中止)
自治体、マスコミ等の協力を得て、各会場大盛況でした。
僕が街頭紙芝居の活動に参加するようになって、丸4年。
最初は、地元の民話を題材にした紙芝居を、伊勢崎市の神社境内で披露していました。
やがて、うわさは広まり、隣町の玉村町でも開催されるようになりました。
その活動は、新聞やテレビでも、たびたび取り上げられるようになりました。
そして、ついに行政までもが動き出したのです。
伊勢崎市の合併20周年記念事業に、なにか新作の紙芝居を?
僕らは、すぐにピーンと来ました。
「伊勢崎といえば、国定忠治に決まっている」
「国定忠治以外には、考えられない」
以前僕は、国定忠治が処刑前夜に吞んだ 「牡丹」 という酒について取材をしたことがありました。
この話は、『末期の酒』 というタイトルで、新聞記事やテレビ番組でも取り上げられ、落語にもなりました。
だから縁を感じたんですね。
絶対、国定忠治だって!
もちろん会場に来てくださった人のほとんどは、紙芝居が目当てですが、中には冒頭のように、僕に会いに来てくださった読者が何人かいました。
差し入れを持ってきてくださったファンもいたりして、感謝感激です。
この人たちも、これがきっかけで国定忠治のことを知っていただけたと思います。
また、どこかでお会いしましょう!
群馬が生んだダーティーヒーロー、国定忠治は、あなたの町に現れるかもしれません。
2025年03月21日
残り2会場 絶賛口演中!
赤城の山も今宵を限り
生まれ故郷の国定の村や
縄張りを捨て故郷を捨て
可愛い子分のてめぇ達とも
別れ別れになる門出だ
ご存じ、「国定忠治」 の名シーンのセリフです。
2005年1月、伊勢崎市は赤堀町、東村、境町と合併して、“新伊勢崎市” が誕生しました。
今年で20周年を迎えます。
これを記念して伊勢崎市では、伊勢崎が生んだスーパーダーティーヒーロー 「国定忠治」 の紙芝居を制作しました。
すでに、2会場4口演を終えました。
いよいよ、明日より後半の2会場4口演が開催されます。
毎回、たくさんの来場があり、知っているようで知らなかった国定忠治の生い立ちや活躍に、惜しみない拍手をいただいています。
テレビやスマホでは絶対に体感できない街頭紙芝居ならではの臨場感と昭和レトロな雰囲気を、ぜひ、体感してみてください。
会場で、お待ちしています!
伊勢崎市誕生20周年記念事業
初披露! 「国定忠治」 紙芝居口演
3月22日(土) スマーク伊勢崎 (3Fスマークホール) 11:00~ 14:00~
3月23日(日) 赤堀公民館 11:00~ 13:00~
※入場無料
●口演/石原之壽 (上毛だがしや楽校 校長)
●主催/上毛だがしや楽校
●問合/公式Facebook 上毛だがしや楽校 jyoumoudagashiya@gmail.com
※僕はプロジェクトに監修役として参加しています。
2025年03月20日
読めない理由
そういえば以前、知人男性 (50代) が、こんなことを言っていました。
「もう何年も本を読んでいません」
“何年も” “いません” ということは、彼は以前は読んでいたということです。
なぜ、読まなくなってしまったのか?
彼は、こう答えました。
「仕事が忙しくって、家に帰ると、もう何もしたくないんです」
では、何をしているのか?
問うと、「寝るまでボーっとスマホを見ている」 と言いました。
令和人の 「読書離れ」 が進んでいます。
ある調査では、「1カ月に本を1冊も読まない」 と答えた人が、60%を超えたといいます。
なぜ、現代人は本を読まなくなってしまったのか?
その理由が知りたくて、こんな本を読みました。
昨年の新書売り上げ1位、30万部のベストセラーにもなった、三宅香帆・著 『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』 (集英社新書) です。
まず、本のタイトルにヒントがありました。
著者は、「読まなくなる」 のではなく、「読めなくなる」 と言い切っています。
本書では、明治・大正・昭和・平成・令和と時系列で、その時代の労働環境と読まれてた本の傾向を紹介します。
いったい、いつから日本人は本を読まなくなったのか?
その謎を、徹底的に追います。
確かに、スマホの普及が 「読書離れ」 に拍車をかけたことは間違いありません。
最近の世論調査では、「読書が減った理由」 のトップ (48%) は 「スマートフォンを使う時間が長くなったから」 と答えています。
でも、それだけでしょうか?
僕同様に、著者も疑問を投げかけます。
だって、スマホが普及するはるか昔、そう、僕の記憶が正しければ、すでに昭和の終わり頃から若者の 「活字離れ」 は騒がれていました。
やがて平成になり、SNSの普及とともに 「読書離れ」 という言葉が誕生しました。
ということは、世の中が便利になればなるほど、「活字離れ」 「読書離れ」 が加速するということです。
ちょっと、おかしくありませんか?
便利になれば、本来なら時間の余裕が生まれるわけです。
なら、読書好きな人は、さらに読書量が増えるはずです。
では、なぜ、さらに本が読めなくなってしまうのか?
本書では、タイトルの 「働いていると」 をキーワードに、令和の労働環境についても鋭くメスを入れます。
興味のある方は、ぜひ、「読書離れ」 の謎を解いてみてください。
「なるほど!」 と納得します。
2025年03月19日
春が来た!
健大高崎 VS 明徳義塾
ドジャース VS カブス
選抜高校野球大会と米大リーグ (MLB) が、同日開幕だなんて!
しかも、高校野球は地元健大、MLBには、みんな大好きオオタニサンをはじめ日本人選手が顔を揃えます。
長年、野球オンチで生きてきた僕ですが、昨日ばかりは、ナンチャッテにわかファンになって応援しました。
といっても、一人で野球観戦ができるような熱意も知識もありません。
となれば結論は一つ!
野球に詳しい常連客が集まる酒処 「H」 に行って、解説付きで野球を観戦することにしました。
いやいや、午後4時前からカウンターには、ポツリポツリと暇な(?)男たちが顔を出し始めました。
常連のKちゃんとAちゃんの名実況と名解説により、高校野球が10倍以上楽しめました。
ハラハラ、ドキドキの同点で迎えた9回表、健大が追加点を入れて、見事に3対1で勝利。
「カンパ~イ!」
幸先良い呑み会のスタートであります。
大谷翔平が登場するまでには、まだ時間があります。
いつもの与太話をしていると、大きな紙袋を抱えて常連客が登場!
中身は、なんと! “ふきのとう” です。
「まだちょっと早かったみたいでね、すべて土の中から掘り出してきたよ」
“山菜取り名人” と呼ばれる彼は、こうやって旬の山の幸を、季節ごとに店に差し入れてくれるのです。
さっそく、ママが自慢の腕をふるいます。
この日、カウンターに座った人だけのスペシャルメニューが登場!
「ふきのとうの天ぷら」 と 「ふきみそ」。
もちろん全員、今年初めて口にする旬の味です。
「きー、うまい!」
「香りがいいね」
「ほろ苦さがたまらない」
「子どもには分からんだろうな、この味」
そして、
「やっぱり、ふきのとうには日本酒だよ」
と、それまでビールや焼酎を吞んでいた人も、みんなで冷酒グラスに持ち替えて、
「カンパ~イ!」
僕らにも、待ちに待った春がやって来ました!
そしてオオタニサンもヒットを打ち、ドジャースの勝利。
めでたし、めでたし。
良き酒、良き肴、良き仲間。
そして、WELCOME SPRING!
が、一夜明けると雪景色に……
冬来たりなば 春遠からじ
2025年03月18日
大蛇みこしの担ぎ手 大募集!
今日は 「老神温泉大使」 からのお知らせです。
毎年5月、老神温泉 (沼田市) で開催される 「大蛇まつり」。
今年は12年に一度の巳年!
あの、いつもは展示されているだけのギネスに認定された巨大な大蛇みこしが、温泉街を練り歩きます。
その長さ、なんと! 108メートル!
よって、担ぎ手の数も、なななんと! 200人が必要となります。
ということで、老神温泉観光協会では、体力に自信のある担ぎ手を大募集しています。
「我こそは!」 と自信のある人は、ご応募ください。
待ってま~す!
赤城神社例祭 老神温泉 「大蛇まつり」
令和7年5月9日(金)・10日(土)
<大蛇みこし担ぎ手 募集>
●申込期間/令和7年5月2日まで
●申込方法/申込書に必要事項を記入し、身分証明書のコピー (保険加入のため) と一緒に郵便、FAXまたは事務局までお申し込みください。
●当日受付/5月9日(金) 午後1時~利根観光会館ロビー (参加記念のTシャツ、手ぬぐい、木札を進呈)
●集合時間/午後3時30分
●集合場所/老神市営駐車場 (湯之上集会所)
●渡御詳細/午後3時30分~赤城神社にて神事 午後4時~渡御開始
●問い合せ/老神温泉観光協会・大蛇まつり実行委員会 (火曜日定休)
〒378-0322 群馬県沼田市利根町老神607-1
TEL.0278-56-3013 FAX.0278-56-3014
2025年03月17日
昭和の老人
僕は、ほとんど漫画を読みません。
たぶん買って読んだのは、20代が最後だと思います。
そんな僕が唯一読んでいるのが、新聞の四コマ漫画です。
それと購読している新聞に、毎週日曜日に折り込まれるタブロイド判の 「新聞でよみがえる不朽の名作マンガ」 シリーズです。
過去には、『あしたのジョー』 や 『ブラック・ジャック』 など、少年時代に夢中になって読んだマンガも全シリーズが連載されました。
現在、連載されているのは、ちばてつや著 『のたり松太郎』。
暴れん坊だった主人公が、相撲の世界で活躍する話です。
で、このマンガの中に、ショッキングなシーンがありました。
松太郎が里帰りをした際に、昔世話になった近所の老人を訪ねます。
「じいさん、元気だったかい?」
と、頭が禿げ上がったヨボヨボの老人をねぎらうのですが、この時、老人が発した言葉に愕然としました。
「わしゃ、まだ60前じゃよ」
ガ―――――ン!
この老人は50代だったのです。
そういえば、『ブラック・ジャック』 にも、こんなシーンがありました。
親孝行の寿司職人が、故郷の母親の還暦祝いに寿司を握るという話です。
ところが!
そこに描かれていた母親は、腰が 「つ」 の字に曲がった老婆だったのです。
この人が、還暦ですか?
と、目を疑いました。
でもね、思えば昭和の老人は、こんなイメージだったのですね。
『サザエさん』 の父親の波平さんだって、あれで54歳ですからね!
(ちなみに母親のフネさんは52歳です)
なぜ、昭和の50代は、あんなにも老けていたのでしょうか?
これには寿命が関係しているのですね。
現在 (2023年調べ)、平均寿命は男性81.09歳、女性87.14です。
でも昭和の頃は?
1970年では、男性69.31歳、女性74.66歳です。
さらに10年前の1960年は、男性65.32歳、女性70.19歳なんですね。
ほ~ら!
50代は、立派な老人だったわけです。
いい時代になりました。
だって、さらに昔なら口減らしのために、60歳で姥捨て山に捨てられてしまったのですから……
あ~、昭和じゃなくて、令和の老人になれて、よかった~!
2025年03月16日
勤勉な小便小僧
友人の車で移動していたときのこと。
信号待ちをした際に、彼が交差点脇の歩道を指さして言いました。
「あれ、二宮金次郎じゃありませんか?」
見れば、確かに二宮金次郎の銅像です。
小学校でもないのに、ポツンと立っています。
まるで、児童の登下校を見守るように……
「でも、今はアウトだよね。あれは “歩きスマホ” と同じだもの」
昭和の時代、全国の小学校の校庭には、必ず鎮座していた二宮尊徳像。
薪を背負って (労働をしながら)、本を読んでいる (勉強する) 姿は、まさに “勤勉” の象徴でした。
でも令和の時代、全国から姿を消しつつあります。
理由は、いろいろあるようです。
まず、少子化により児童数が減少し、廃校が増えたこと。
また校舎の老朽化に伴い、新築する際に、時代にそぐわないと撤去されたことなど。
今、まことしやかに騒がれているのが、「歩き読書」 は危険だという理由です。
現代に照らし合わせれば、「歩きスマホ」 を肯定しているようなものだというのです。
なんだか、ちょっと違うような気もしますが、これが令和という時代なんでしょうね。
僕には、よく分かりません。
実は先日、“小便小僧” にも会いました。
某ショッピングセンター内のトイレです。
男性トイレの小便器の前に立つと、隣には若い男性が……
放尿をしています。
がーーーーっ!!!!
チラッと見て、ビックリ仰天!
彼は、放尿しながら両手でスマホを見ているのです。
「えっ!? どういうこと?」
好奇心からチラチラと横目で見ると、彼のズボンのチャックは全開です。
中は見えませんが、ちゃんとイチモツは露出しているようです。
放尿は続いています。
スマホをいじる手は、器用にスクロールをくり返しています。
おおおおーーーー!
なんと勤勉な青年だろう~!
と一瞬、感心もしましたが、同時に 「ついにスマホ依存症は、ここまで来たか!」 との驚きも隠せません。
いやいや、それより物理的な不思議が、あるじゃありませんか!
そう、両手手放しで、放尿ができるって、どういうこと?
神業?
それとも、彼のイチモツがホースのように異様に長いんでしょうか?
僕が真似をしたら、絶対にズボンの全面は、ビショビショになってしまいます。
勤勉なのか? 依存症なのか?
令和の小便小僧は、実に器用なのでありました。
2025年03月15日
明日の口演は中止になりました
“新” 伊勢崎市誕生20周年記念事業 「国定忠治」 紙芝居口演。
本日の初演を無事に開催することができました。
ご来場された方々には、厚く御礼を申し上げます。
伊勢崎市内5会場開催の初日は、上州名物 焼きまんじゅう屋の 「忠治茶屋」 さんでした。
先代が国定忠治を好きだったことから名付けられました。
午前9時の開店から客が並ぶ名店で、最近は県外から訪れる人が増えているそうです。
その噂は本当でした!
午前11時と午後2時の2口演、会場にいましたが、ひっきりなしに客がやって来て、店内は常に満席状態。
さらにテイクアウトの客も並んでいました。
そんな人気店での初演は、大盛況!
国定忠治を知らない若い人からシニア層まで、街頭紙芝居という昭和の大道芸に酔いしれました。
伊勢崎市長まで駆けつけてくれました!
また上毛新聞社の記者さんも、念入りに取材をしてくれました。
(明日の新聞が楽しみです)
みなさん。本当にありがとうございました。
で、ここからが本題です。
明日、伊勢崎神社の境内で開催が予定されていた口演は、悪天候のため中止になりました。
来場を予定していた方には、お詫びを申し上げます。
残念ですが、残りの3会場へお越しください。
3会場は、すべて屋内開催なので、悪天候でも中止にはなりません。
スタッフ一同、たくさんの方のお越しをお待ちしています。
伊勢崎市誕生20周年記念事業
初披露! 「国定忠治」 紙芝居口演
3月20日(木) 境赤レンガ倉庫 14:00~ 15:00~
3月22日(土) スマーク伊勢崎 (3Fスマークホール) 11:00~ 14:00~
3月23日(日) 赤堀公民館 11:00~ 13:00~
※入場無料
●口演/石原之壽 (上毛だがしや楽校 校長)
●主催/上毛だがしや楽校
●問合/公式Facebook 上毛だがしや楽校 jyoumoudagashiya@gmail.com
※僕もプロジェクトに監修役として参加しています。
2025年03月14日
明日初演! 伊勢崎市内5会場9口演
国定忠治 (本名:長岡忠次郎)
文化7(1810)年、上野国佐位郡国定村 (旧・佐波郡東村、現・伊勢崎市) 生まれ。
17歳の時に賭博でのけんかがもとで人を殺めたと伝わり、上州を逃れて川越 (埼玉県) の大親分、大前田英五郎や百々(どうどう)村 (旧・境町、現・伊勢崎市) の博徒、紋次親分 (木枯し紋次郎のモデルといわれている) の世話になりながら、やがて何百という子分を従える国定一家の大親分となる。
その後の武勇伝や波瀾万丈の人生は、講談、文学、演劇、映画、歌謡にもなり、誰もが知ることとなります。
平成17(2005)年1月1日、“平成の大合併” により伊勢崎市は、赤堀町、佐波東村、境町と合併し、“新伊勢崎市” が誕生しました。
今年は合併から、ちょうど20周年です。
これを記念して伊勢崎市では、“新伊勢崎市” 誕生20周年事業を行います。
その事業の一環として、“新伊勢崎市” が生んだスーパーダーティーヒーロー、国定忠治の紙芝居口演が市内5会場で開催されます。
入場無料!
各会場では、先着100名様限定のプレゼントがあります!
ぜひ、お越しください。
初披露! 「国定忠治」 紙芝居口演
3月15日(土) 忠治茶屋本舗 (悪天候中止) 11:00~ 14:00~
3月16日(日) 伊勢崎神社 (悪天候中止) 13:30~
3月20日(木) 境赤レンガ倉庫 14:00~ 15:00~
3月22日(土) スマーク伊勢崎 (3Fスマークホール) 11:00~ 14:00~
3月23日(日) 赤堀公民館 11:00~ 13:00~
●口演/石原之壽 (上毛だがしや楽校 校長)
●主催/上毛だがしや楽校
●問合/公式Facebook 上毛だがしや楽校 jyoumoudagashiya@gmail.com
※僕もこのプロジェクトに監修役として参加しています。
2025年03月13日
第28回 群馬の地酒フェスタ
今日は 「ぐんまの地酒大使」 からのお知らせです。
今年もやって来ます!
のん兵衛の祭典 『第28回 群馬の地酒フェスタ』。
今年は、下記の県内19銘柄の蔵元が参加します。
「赤城山」 近藤酒造 (みどり市)
「巌」 高井 (藤岡市)
「大盃」 牧野酒造 (高崎市)
「桂川」 栁澤酒造 (前橋市)
「かんとうのはな」 聖酒造 (渋川市)
「観音櫻」 岡村合名会社 (高崎市)
「貴娘」 貴娘酒造 (中之条町)
「群馬泉」 島岡酒造 (太田市)
「左大臣」 大利根酒造 (沼田市)
「清嘹」 町田酒造 (前橋市)
「利根川育ち」 山川酒造 (千代田町)
「利根錦」 永井本家 (沼田市)
「秘幻」 浅間酒造 (長野原町)
「船尾瀧」 柴崎酒造 (吉岡町)
「分福」 分福酒造 (館林市)
「鳳凰聖徳」 聖徳銘醸 (甘楽町)
「誉國光」 土田酒造 (川場村)
「水芭蕉」 永井酒造 (川場村)
「流輝」 松屋酒造 (藤岡市)
※五十音順
そして、もちろん今年もオール群馬の地酒 「舞風」 のお披露目会も開催します。
「舞風(Maikaze)」 とは?
酒米や酵母、仕込み水など群馬県産にこだわった地酒です。
群馬県酒造組合では、「舞風」 のおいしさを味わってもらうために、製造する酒造りのルールを定めています。
●酒米は、群馬県産酒造好適米 (オリジナル酒米) 「舞風」 を100%使用すること。
●精米歩合60%以下の 「特定名称酒」 とすること。 (純米吟醸酒、吟醸酒、純米酒、本醸造酒)
●群馬県産の 「酵母」 を使用すること。
これらの基準を満たした日本酒だけが 「舞風」 のシンボルマークを揚げて販売されます。
令和6年産 「舞風」 を使用し、製造した 「オール群馬の地酒」 が4月18日に発売されます。
僕も当日は、「ぐんまの地酒大使」 委嘱式に参加するため会場にいます。
のん兵衛のみなさ~ん、一緒に群馬の地酒を浴びるほど呑みましょうね!
第28回 群馬の地酒フェスタ
●日時/2025年4月19日(土) 16:00~19:00
●会場/Gメッセ群馬 2階 メインホール
●対象/一般、酒販店、飲食店
●定員/先着500名
●料金/一般3,500円 大学生・専門学生2,500円
●申込/「イープラス」 「JRE MALL チケット」、または 「事前申込書」 に必要事項を記入の上FAXまたは郵送にてお申し込みください。
●問合/群馬県酒造協同組合 TEL.027-261-3131
2025年03月12日
四字熟語のような芸能人
いつもの居酒屋でのこと。
常連客らと、昭和のアイドル話で盛り上がっていました。
話題が、天地真理になると……
「あまちまり? 知らな~い!」
と、この店には珍しく30代の女性客。
「そりゃ~、知らないでしょう! 50年以上前のアイドルだもの」
と、僕。
「“てんちしんり” って書くんだよ」
「てんちしんり? なに、それ? 四字熟語みた~い!」
彼女の、ひと言で大爆笑。
これをきっかけに話題は、四字熟語のような昭和の芸能人になりました。
「竹脇無我っていう俳優、いたよね」
「いたいた、四字熟語だと思っていたよ(笑)」
といった具合です。
で、僕は思いました。
「四字熟語のような芸能人」 が、もしも、そのまま四字熟語になったら!
天地真理 (歌手)
【読み】 てんちしんり
【意味】 天と地、すなわち自然界で起こる森羅万象には、すべて意味があること。
【表現】 「地震や津波などの天変地異は、天地真理による人類への警告だよね」
竹脇無我 (俳優)
【読み】 たけわきむが
【意味】 凛とそびえる竹林のように、心を無にすること。
【表現】 「剣道の試合で竹刀を構えると、竹脇無我の境地に至った」
大鶴義丹 (俳優)
【読み】 おおつるぎたん
【意味】 大きなタンチョウヅルが舞うように、堂々として美しいさま。
【表現】 「フィギュアスケートの○○選手の演技は、まさに大鶴義丹の舞いだね」
四字熟語が出たので、ついでに三字熟語も2つほど紹介します。
笠智衆 (俳優)
【読み】 りゅうちしゅう
【意味】 衆人環視の前で、笠に着る態度をとること。「虎の威を借る狐」 に同じ。
【表現】 「父親が有名な政治家だからって、彼のあの態度は笠智衆だな」
利重剛 (俳優)
【読み】 りじゅうごう
【意味】 どっしりとしていて、重厚で磐石な状態が続くこと。
【表現】 「あの力士は土俵際で、微動だにしないね。利重剛の下半身だ」
いやいや、昭和の芸能人って、面白いですね。
みなさんも昭和を懐かしみながら、思い出してみてください。
2025年03月11日
沼田で呑んだ酒は?
現在、僕は県内6つの “大使” に任命されています。
内訳は、「温泉大使」 が4カ所、「観光大使」 が1カ所、それと 「地酒大使」 です。
なぜ?
と問われれば、察するに、僕が温泉好きで、酒が好きだからだと思います。
それも、群馬限定です。
歴史上の偉人で、群馬の温泉と酒を愛した人がいます。
歌人の若山牧水 (1885~1928) です。
群馬を8回も旅しています。
もっとも長く旅をしたのが大正11年10月でした。
ご存じ、『みなかみ紀行』 です。
僕は長年、温泉と酒の大先輩である牧水氏の軌跡を追い続けています。
ついに昨年は、終焉の地を訪ね、墓参りをする夢を叶えました。
(2024年4月19日 「あくがれの墓参り」 参照)
で、令和の時代に 『みなかみ紀行』 の全行程をたどってみたいと思ったわけです。
題して、「令和版 みなかみ紀行 牧水が愛した群馬の地酒と温泉」。
不定期ながら2023年11月から高崎市のフリーペーパー 「ちいきしんぶん」 にて、連載が始まりました。
『みなかみ紀行』 を忠実に再現するため、牧水が大正11年10月14日未明に、静岡県沼津市の自宅で目覚めるシーンから始めました。
現在までに、下記の4話が連載されています。
第1話 沼津~佐久~軽井沢
第2話 嬬恋~草津~六合
第3話 花敷~沢渡~四万
第4話 渋川~沼田~法師
ということで昨日、第5話の取材に行ってきました。
前回、牧水は沼田から法師温泉までの約9里 (約36キロ) を1日で歩き通しました。
実に健脚です。
が、さしもの牧水も長旅の疲れが出たようで、復路は途中、湯宿温泉で1泊します。
そして翌日、また沼田に帰ってきました。
牧水は、沼田で2軒の旅館に投宿しています。
行きは 「鳴滝館」、帰りは 「青池屋」 です。
すでに現存はしていませんが、跡地なら分かります。
ということは、一番近い酒蔵を探し出すことで、その晩に牧水が呑んだ酒が分かるかもしれません。
はたして牧水は、何という酒蔵の何という酒を呑んだのでしょうか?
牧水ファンとしては、気になるところです。
そして、その酒蔵が判明しました!
大正11年当時、2つの旅館から最も近い場所にあった酒蔵とは?
僕はカメラマンとともに、“あくがれ” の酒を追って、川場村へと飛びました。
※(あくがれ=憧れ)
なぜ、僕は川場村へ向かったのでしょうか?
その真相は、4月4日発行の 「ちいきしんぶん」 紙上にて掲載されます。
乞う、ご期待!
2025年03月09日
今月は 「秘湯の一軒宿」
昨年4月からスタートしたエフエム群馬、夕方のニュース番組 「newa ONE」。
僕は毎月第2水曜日に、生出演しています。
温泉ソムリエの資格を持つ岡部アナウンサーと毎回、1話完結の温泉話をしています。
今までには、下記のテーマで話しました。
4月 「4つある日本三美人湯」
5月 「温泉発見伝説 御三家」
6月 「ぬる湯の楽しみ方」
7月 「色を楽しむ “変わり湯”」
8月 「動物発見伝説の温泉」
9月 「太宰治ゆかりのの温泉宿」
10月 「消えたガラメキ温泉」
11月 「ヒートショックに御用心!」
12月 「冬にあたたまる “塩” の付く温泉」
1月 「熱いぞ! 火山性温泉」
2月 「大蛇が発見した老神温泉」
さて、今月のテーマは?
「一度は行きたい秘湯の一軒宿」 です。
群馬は言わずと知れた全国屈指の温泉大国です。
県内には名湯と呼ばれる歴史ある温泉地から、歓楽施設や大型ホテルが立ち並ぶ大温泉地まで、大小約100カ所の温泉地があります。
でも実は、その約半数は、たった一軒で湯と温泉地名を守り続けている小さな温泉地なのです。
一軒宿の温泉地には、もちろん温泉街はありません。
ただ、ひっそりと山の中で旅人を出迎えてくれる宿が、ポツンと建っているだけです。
でも、そこには、良質の湯が湧いています。
それは、一軒宿のほとんどが自家源泉を保有しているからです。
そして必ず、その湯を代々守り継ぐ 「湯守(ゆもり)」 がいます。
では群馬には、どんな秘湯の宿があるのでしょうか?
そして、その魅力は?
ラジオで、お会いしましょう!
■放送日 3月12日(水) 18:37 頃~
■放送局 FM GUNMA (86.3MHz)
■番組名 『news ONE』 月~水 18:00~18:55
■出演者 岡部哲彦 (アナウンサー)、小暮 淳 (温泉ライター)
2025年03月08日
今夜のスターは 「あじまん」
東京へ出るまで、「今川焼き」 という名称を知りませんでした。
だって、前橋っ子が食べていたのは、見た目は同じだけど、「甘太郎焼き」 だったからです。
“ご当地あるある” っていうやつです。
朝目覚め、その日の気分で 「今日はオフ日にしょう」 と決めます。
そんな日は、午後の早いうちからバスに乗って、行きつけの店に顔を出します。
ご存じ、酒処 「H」 です。
昨日も4時前に着いたんですけどね。
すでに先客がいました。
5時を過ぎた頃には、カウンター席しかない小さな店内は、ほぼ満席です。
残りは、あと一脚……
というときに、大きな包みを抱えた常連のK君が登場。
「あじまん、買って来たよ~!」
「あじまん? 何それ?」
店内はざわつきましたが、僕だけは、
「ええええーーーーー! もしかして、あの、あじまん!?」
と、歓声を上げていました。
「そうですよ! 昨日 『秘密のケンミンSHOW』 でやっていた、あの、あじまんです」
ちょうど前の日、テレビで “ご当地あるある” を紹介していたのです。
山形県では、今川焼きのことを 「あじまん」 と呼ぶことを。
しかも、僕らが慣れ親しんでいる今川焼きとは、ちょっと見た目が違うこと。
さらに、中のあんこの量が半端でないこと。
そして、そのあんこが甘くないこと。
食べてみたいけど、ご当地限定で、しかも冬季だけの期間限定商品だと番組は伝えていました。
「K君、山形まで行ってきたの?」
「それが、売ってるんですよ! 前橋でも」
なんでも群馬県内では、前橋市と館林市の2カ所だけで、冬季限定販売しているとのことです。
「でも、よく買えたね!? テレビで、あれだけ紹介されたら、買うの大変だったんじゃないの?」
「はい、50分並びました」
「ごじっぷ―――――ん!!!」
ということで、ラッキーな常連客限定8名+ママだけが、その幻の 「あじまん」 を食せることになりました。
「うまい!」 「おいしい!」 「すごい、あんこ」 「甘くなくて、ちょうどいいね」 「これなら2個は食べられる」
と、左党の輩からも大絶賛の声が飛び交いました。
一見、見た目はふつうの今川焼きです。
でも、ちょっと高さ (厚み) が違います。
山高帽のような形をしています。
そのぶん、中はあんこがたっぷりなんです。
薄くてフワフワの皮と絶妙なバランスで、口の中をバラ色に満たしてくれます。
「田舎のあんこだね」
「そうそう、ばあちゃんが作ったあんこの味だ」
と、完全に今夜のスターの座は、すべて 「あじまん」 が持って行ってしまいましたとさ。
まだの人は、ぜひ一度、ご賞味を!
ただし期間限定です。
3月いっぱいぐらいは販売しているらしいですが、行列覚悟でお買い求めください。