2012年02月14日
やぶ塚温泉 「開祖 今井館」②
開湯は天智天皇の時代と伝わるから、1300年以上も前から湧き続けている源泉「巌理水」。
その昔、八王子山の麓、藪塚の地に 「湯の入」 というところがあり、そこには “湯権現” という社があった。
その社の中段に薬師如来が祀られ、岩の割れ目から温泉が湧き出していたという。
この湯権現が、「開祖 今井館」 の裏にある現在の温泉神社(日本最古)であり、湧き出ていた温泉こそが代々守り継がれて来た 「巌理水」 である。
と、いうことで、今日は雨の中、約2年ぶりに 「巌理水」 を堪能してきました。
9代目主人の今井和夫さんも、女将の道予さんも、お変わりなく元気で、またまた茶をいただきながら、湯と宿の歴史話をじっくりと聞いてきましたよ。
まあ、屋号に “開祖” と付くぐらいですから、歴史は古いんです。
かの武将、新田義貞が鎌倉に攻め入ったとき、傷ついた兵士たちをこの湯で治しことから 「新田義貞の隠れ湯」 とも呼ばれているくらいです。
また自然主義作家の文豪、田山花袋は 「間代と蒲団と湯銭で七八銭、仕出屋から持運ぶ三食が二三十銭、都合六十銭で一日いられる温泉場、こういう温泉場はあまり沢山ない。こういう温泉場を望む人は、東武線の藪塚か西長岡に行くに限る」 と、著書 『一日の行楽』 の中で記しています。
(※西長岡温泉については、当ブログ 『消えた温泉 「西長岡温泉」』 参照)
昔は、6~7軒の温泉宿があったといいますが、現在は3軒の温泉旅館と2軒の観光旅館が、ひっそりと営業を続けている群馬県最東端の温泉地であります。
温泉神社にお参りをしてから、お待ちかねの 「巌理水」 を浴みました。
源泉の温度は約15℃という冷鉱泉ですから、もちろん加温はしていますが、加水なしの “100%巌理水” であります。
泉質は、弱アルカリ性でメタけい酸含有の炭酸泉。
相変わらず、トロトロのゲル状の浴感は健在でしたよ。
体をさするたびに、ヌル、ツル、ヌルヌル、ツルツルであります。
同行のカメラマン氏も、「うぉぉぉぉ、ヌルヌルやぁ~!」 と感激のご様子。
しばし、ローションのような浴感を2人で楽しんだのであります。
なんと湯から上がると、思わぬサプライズが!
女将さんから、バレンタインデーのチョコレートをいただいてしまいました。
(マジ、うれしかったです)
女将さん、ありがとうございます。
いい記事を書きますからね。
Posted by 小暮 淳 at 19:11│Comments(4)
│温泉地・旅館
この記事へのコメント
藪塚の湯はヌルヌルなんですか
入ってみたくなります
近くて遠い湯がこだくさんのぐんまです
バレンタインのことは忘れてました(何それ?状態)
逆にクッキーを箱でいただき、ホワイトデー状態?
義母には田舎まんじゅうを
食べ物は嬉しいですね❧
入ってみたくなります
近くて遠い湯がこだくさんのぐんまです
バレンタインのことは忘れてました(何それ?状態)
逆にクッキーを箱でいただき、ホワイトデー状態?
義母には田舎まんじゅうを
食べ物は嬉しいですね❧
Posted by ぴー at 2012年02月15日 10:44
ぴーさんへ
ヌルヌルは、あくまでも源泉100%の宿だけです。
あしからず。
ヌルヌルは、あくまでも源泉100%の宿だけです。
あしからず。
Posted by 小暮 at 2012年02月15日 16:24
茶臼山を越える時に 宿は見るのですが 入浴した事も 宿泊した事もなく
漬物の製造が盛んな地域だから 宿の漬け物は 抜群に美味しいのか?
業務用の漬け物だったら ガッカリしそうな予感
漬物の製造が盛んな地域だから 宿の漬け物は 抜群に美味しいのか?
業務用の漬け物だったら ガッカリしそうな予感
Posted by momotaka at 2012年02月15日 16:26
momotakaさんへ
「開祖 今井館」 は、日帰り入浴はありません。
ぜひ一度、泊まりで出かけてみてください。
里の湯も、いいもんですよ。
「開祖 今井館」 は、日帰り入浴はありません。
ぜひ一度、泊まりで出かけてみてください。
里の湯も、いいもんですよ。
Posted by 小暮 at 2012年02月16日 01:10