2022年04月02日
一番好きな温泉はどこですか?
「ほら、平成元年に 『ウィッシュ!』 (DAIGO) のおじいちゃんが1億円を全国にばらまいた 『ふるさと創生事業』 というのがあったでしょう!?」
そう言っても反応がありません。
キョトンとしている人がほとんどです。
「あっ、そーか! キミたち、平成生まれなんだね!?」
昨晩、某組合主催による温泉講座が開催され、その講師を務めてきました。
終業後の午後5時40分から7時10分までの90分間。
三々五々、ビル2階の研修室に老若男女が集まって来ます。
と思ったら、圧倒的に若い人が多い!
担当者に訊ねると、参加者は20~50代だそうです。
「60歳以上は?」
「いません」
ですよね~、終業後の講座ですものね。
現役職員が対象の講座でした。
この1、2年は講演やセミナーの回数が減りましたが、コロナ禍以前は年間30回~の講師をしていました。
でも、その半数以上が市町村の公民館主催による高齢者教室だったのです。
よって、受講生の対象は60歳以上。
実際に会場にやって来る人は、ほぼ70歳以上であります。
なので、講話もついつい、お年寄り受けする内容やトークになっていました。
いや~、若いって素晴らしい!
何が素晴らしいかって、聴く姿勢が違います。
ちゃんと僕の目を見て聴いているし、メモも取っています。
真剣さが伝わってきました。
いえいえ決して、お年寄りが違うっていうわけではありませんよ。
ただね、なんとなくですけど、「暇だから来た」 的な人って、多いんですよ。
もちろん、ちゃんと聴いてくださる人もいますが、昼寝をしに来ている人がいるのも高齢者の特徴です。
「休憩は入れますか?」
と僕が問えば、
「いえ、無しでお願いします」
と担当者。
この会話も新鮮でした。
90分以上の講話の場合、必ず途中に休憩 (トイレタイム) を入れるのが、高齢者対象の必須です。
そうじゃないと、途中でバラバラと席を立たれてしまいます。
このへんが、若い人と高齢者の一番の違いでしょうかね。
大きな講演会でない限り、講話終了後には必ず 「質疑応答」 の時間があります。
司会者が、「何か先生に訊きたいことはありますか?」 と問いかけます。
今回、この時間でも驚くべき異変がありました。
手を挙げた20代の男性が、こう言いました。
「先生の一番好きな温泉は、どこですか?」
こんなことを訊かれたのは初めてです。
これが高齢者の場合だと、こうなります。
「一番いい温泉を教えてください」
“いい温泉” と “好きな温泉”
似ているようで、非なるものであります。
高齢者は、必ずと言って “いい温泉” を訊ねてきます。
残り少ない人生、せっかく温泉に行くなら一つでも多く “いい温泉” に入りたいということでしょうか?
でも、“いい温泉” の価値判断は人それぞれです。
僕の価値を一方的に押し付けることはできせん。
だから僕は、いつもこの質問には答えません。
でも 「好きな温泉はどこですか?」 と訊かれたら、これは答えないわけにはいきません。
だから僕は、その男性に、こう訊きました。
「お湯ですか? 宿ですか? それとも女将ですか?」
会場に、ドッと笑いが起きました。
そして、彼の質問に答えました。
さて、まん延防止も解除され、いったん中止や延期になっていた講演やセミナーの依頼が戻りつつあります。
桜も咲いて、外へ出かけるのにも絶好の季節となりました。
次は、どの街で、どんな人たちが待っているのでしょうか?
お会いできる日を楽しみにしています。
Posted by 小暮 淳 at 11:42│Comments(2)
│講演・セミナー
この記事へのコメント
小暮先生
好きな温泉、温泉好きには難しい質問ですね。
好みの女性のタイプと実際に好きになる女性が違うように温泉でも同じことが言えるかと。
私は、白濁硫黄泉、硫化水素臭強め、熱い湯が好きだと考えていますが、好きな温泉は?と聞かれると、前述したどれにも当てはまらない「四万温泉の中生館」と答えます。
なぜ?と聞かれても、いやなんとなく好きなんだよなぁとしか答えられません(笑)
好きな温泉、温泉好きには難しい質問ですね。
好みの女性のタイプと実際に好きになる女性が違うように温泉でも同じことが言えるかと。
私は、白濁硫黄泉、硫化水素臭強め、熱い湯が好きだと考えていますが、好きな温泉は?と聞かれると、前述したどれにも当てはまらない「四万温泉の中生館」と答えます。
なぜ?と聞かれても、いやなんとなく好きなんだよなぁとしか答えられません(笑)
Posted by こいk at 2022年04月12日 22:34
こいk さんへ
中生館をご存じとは、かなりの温泉通ですね。
四万温泉には現在、42本の源泉があり、うち38本が自然湧出です。
宿の数が35軒ですから、1軒当たり1.2本!
これは、もしかしたら日本一の保有率かもしれませんね。
だもの湯が豊富で、新鮮なはずです。
中生館をご存じとは、かなりの温泉通ですね。
四万温泉には現在、42本の源泉があり、うち38本が自然湧出です。
宿の数が35軒ですから、1軒当たり1.2本!
これは、もしかしたら日本一の保有率かもしれませんね。
だもの湯が豊富で、新鮮なはずです。
Posted by 小暮 淳 at 2022年04月13日 09:40