2023年11月13日
2時間20分の抑尿
過日、中学時代のクラス会でのこと。
六十路を折り返し地点まで生きてきた初老男たちの話題は、御多分に漏れず、健康と老化話に花が咲きました。
さすがに、まだ病気自慢をする年齢ではありませんが、老化は避けて通れません。
最初は、酒の席ならではの “ハメマラ” で盛り上がりました。
「ハ」 =歯、「メ」 =目、「マラ」 =男性生殖器であります。
50代あたりから、この順序で肉体の衰えが始まります。
中には見栄を張って、「俺はまだ現役だ!」 なんていう輩もいましたが、一様にして、“ハメマラ” どおりに老化が進行していました。
一番多かった意見が、“頻尿” でした。
「トイレが近くなった」 「夜中に何回も起きる」
との意見に、誰もがうなずました。
もちろん、僕も大きくうなずきました。
若い頃からトイレは近い方でしたが、加齢とともに、そのサイクルは年々短くなっているような気がします。
何か行動を起こすたびに、「とりあえずトイレ」 が習慣になっているのが実情です。
そんな僕の大敵が、映画鑑賞です。
映画は、大きなスクリーンで見たい!
しかも還暦を過ぎてからは、シニア割引を利用できるので、安価で観ることができます。
ところが……
問題は、トイレです。
今までにも何度か上映時間中に観客席を抜け出して、トイレへ駆け込んだことがありました。
当然、その間のストーリーは分からなくなってしまいます。
ああ、憎むべき頻尿……
そして先週、どうしても観たかった映画が、やっと観られるチャンスが到来しました。
森達也監督 『福田村事件』
追加上映のこの機会を逃したら、次はいつ観られるか分かりません。
でも……
問題がありました。
上映時間が2時間20分もあるのです。
ダメだ…
ムリだ…
僕の膀胱は、とてもじゃないけど2時間以上は持たない。
それでも見たい!
ということで当日の午前中は極力、水分摂取を控え、上演時間ギリギリまでトイレで絞り出し、もしもの時を考えて出口近くの通路側の席に座り、鑑賞に臨みました。
結果、セーフ!
終演と同時にトイレに駆け込みました。
やったー!
すごいぞ!
新記録だ!
自分で自分をほめてやりました。
そして、ご褒美に、いつもの居酒屋へ向かいましたとさ。
めでたし、めでたし。
Posted by 小暮 淳 at 09:45│Comments(2)
│シネマライフ
この記事へのコメント
僕も同じく万全のトイレ対策をして通路側に座って「福田村事件」を観ました。日本の暗部に鋭く切り込んだ見応えのある映画でした。
Posted by まいちゃ at 2023年11月15日 01:09
まいちゃさんへ
森監督は、『 i ~新聞記者ドキュメント』 を観てからのファンです。
(このブログの2020年2月27日 「いつも真実は闇の中」 参照)
ドキュメンタリーの監督が史実を基に撮った劇場映画だけあって、ストーリーに説得力がありましたね。
現在、映画の余韻に浸りながら脚本を読み込んでいるところです。
森監督は、『 i ~新聞記者ドキュメント』 を観てからのファンです。
(このブログの2020年2月27日 「いつも真実は闇の中」 参照)
ドキュメンタリーの監督が史実を基に撮った劇場映画だけあって、ストーリーに説得力がありましたね。
現在、映画の余韻に浸りながら脚本を読み込んでいるところです。
Posted by 小暮 淳
at 2023年11月15日 09:22
