2016年05月24日
湯宿温泉 「ゆじゅく金田屋」⑤
「熱くなきゃ、湯宿の湯じゃねぇ~!」
と、たんかを切った僕に、
「では先生から、どーぞ」
と言われ、
「ほら、見てろよ」
と、恐る恐る足先を入れた途端、
「あっちちちちーーー!!!!!!」
と飛び上がる始末。
「水を入れろよ、水、水、みず~!」
ということで、今日は1年半ぶりに湯宿温泉(群馬県利根郡みなかみ町) を訪れました。
月に1回のNHK温泉講座日です。
湯宿温泉は、今話題の真田ゆかりの温泉地。
関ヶ原の合戦の後、初代沼田城主の真田信之が戦いの疲れを癒すために訪れています。
その後も2代目信吉、3代目熊之助、4代目信政、そして最後の城主、5代目信直にいたるまで、下屋敷(別邸) として愛湯したといわれています。
なかでも信直は痔の持病に苦しみ、ここの湯で根治したため、そのお礼にと薬師如来堂を建立しました。
行きのバスでは、そんな歴史に触れながら、明治元年創業の 「ゆじゅく金田屋」 へ向かいました。
金田屋といえば、そう! 若山牧水ゆかりの宿であります。
大正11年に 「みなかみ紀行」 という著書で、長野県から群馬県を横断して栃木県まで旅をしていますが、群馬県内で今でも牧水が泊まった部屋が、そのままの形で現存しているのは、ここ金田屋だけです。
「小暮さん、お久しぶりです」
バスを降りると、いきなり厚い握手で出迎えてくれた5代目主人の岡田洋一さん。
岡田さんとは、かつて新聞の取材で一緒に風呂に入り、湯談義をした仲であります。
「みなかみ温泉大使、おめでとうございます」
と、早くも話題を振られました。
「えっ、ご存知なんですか?」
「ええ、観光協会から任命式の通知が来ましたから。もちろん、私も式には出席しますよ」
温泉大使なんて、あんなり実感がなかったんですけどね。
でも、こうやって喜んでくださる温泉宿のご主人がいると思うと、大役だけど 「受けて良かったのかなぁ~」 と思います。
座敷で旅装を解いたら、まずは宿の内風呂へ。
源泉の温度は、約60度。
でも適温に加水されているため、ここの湯は難なくクリア!
昼食をはさんで、有志を募り、いよいよ午後は外湯へ。
一番近い 「窪湯」 は清掃中とのことなので、その先の 「小滝の湯」 へと攻め入ったのであります。
が、その顚末が冒頭のような情けない有り様でした。
なんとか肩まで沈むことはできましたが、やはり熱い!
「先生、これって罰ゲームの熱湯風呂ですよ」
でもね、熱くなけりゃ湯宿の湯じゃないんですよ!
Posted by 小暮 淳 at 21:25│Comments(2)
│温泉地・旅館
この記事へのコメント
みなかみ温泉大使、おめでとうございます!!
今日の読売新聞にも載ってましたね。
満面の笑みで一番搾り…とはうって変わって、真面目なお顔で升酒を(笑)
ちょうど今、つげ義春の本を読んでいて、湯宿温泉いいなぁと思っていたんです。
観光地化されていない良さがありそうですね。
今日の読売新聞にも載ってましたね。
満面の笑みで一番搾り…とはうって変わって、真面目なお顔で升酒を(笑)
ちょうど今、つげ義春の本を読んでいて、湯宿温泉いいなぁと思っていたんです。
観光地化されていない良さがありそうですね。
Posted by ぽんすけ at 2016年05月24日 21:49
ぽんすけさんへ
ありがとうございます。
湯宿温泉は、つげファン必湯ですぞ!
「ねじ式」や「ゲンセンカン主人」の原風景を探してみてください。
ありがとうございます。
湯宿温泉は、つげファン必湯ですぞ!
「ねじ式」や「ゲンセンカン主人」の原風景を探してみてください。
Posted by 小暮 淳
at 2016年05月25日 12:01
