2016年03月18日
河童をめぐるエトセトラ
高崎市民のみなさーん、こんばんは!
今日は、地域限定でお送りします。
旧高崎市内の約9割の家庭や事務所に無料配布されている 「ちいきしんぶん」(発行/ライフケア群栄)。
現在、僕はこのフリーペーパーに 『民話と伝説の舞台』 というエッセイを不定期連載しています。
このエッセイは、群馬県内に今も残る民話や伝説の舞台となった現場へ行き、史実か創話かを検証する時空ミステリーであります。
で、次回の掲載日が決定したので、ご報告いたします。
4月1日(金)号です!
シリーズ16回目の謎は……。
「この世とあの世を行き来する国道」 と題して、摩訶不思議な伝説の世界へ読者を誘います。
さて、そこはどんに場所なのでしょうか?
乞う、ご期待ください。
と、いうことは、次々回の取材のはじまりであります。
と、いうわけで、今日は編集室にて、企画会議が行われました。
テーブルの上には、すき間なく広げられた資料、資料、資料の山。
群馬県内全市町村に伝わる民話や昔話がジャンル別、地域別にまとめてあります。
で、編集長と相談した結果、次々回のターゲットは “河童” に決定!
そう、あの伝説上のキュウリを食べるという川にいる生物、カッパであります。
これが調べると、いるわ、いるわ、県内全域にわたり伝説が残っているのです。
みなかみ町、中之条町、富岡市、みどり市、玉村町……などなど。
でもね、昔話だけ伝わっていても、この企画はダメなんです。
“今” がなくてはなりません。
現場があり、物的証拠があり、信じる人たちがいてこそ、時空のミステリーが存在するのであります。
「たくさんありますね」
「そうだね。どこでも良さそうだけど、どこも、これ!という決めてに欠けるよね」
すると編集長が、
「小暮さん、これ、どうですか!」
と大きな声を上げて、資料の一文を指差しました。
<伝承にはないが、川に水死がでると、「今年は七年目にちがいない」 といって、子どもには川遊びをさせなかった>
「7年目?」
「ええ、なんでもカッパは村人に、『7年に1度出てやる』 と言い残して消えたらしいんですよ」
「それで水死者がでると、今でもカッパのしわざと思うわけだ」
「しかも、今でも村人の家には、カッパが残していったものがあるらしいですよ!」
「決まりだな、次はこれでいこう!」
と、いうことで僕らは近々、カッパを追って謎学の旅に出かけることになりました。
Posted by 小暮 淳 at 21:29│Comments(0)
│執筆余談