2013年11月08日
鬼押温泉 「ホテル軽井沢1130」
鬼押(おにおし) 温泉
みなさんは、知っていましたか?
お恥ずかしい話、聞いたことはあったのですが、勝手に日帰り温泉施設だとばかり思っていました。
だって、僕が取材の資料に利用している 『群馬県温泉協会誌」』 の 「温泉利用状況報告書」 には、そんな名前の温泉地 (宿泊施設のある温泉) はありませんからね。
てっきり、観光客相手もしくは地元住民専用の入浴施設だと、勘違いしていたんです。
ところが!
所在地である嬬恋村観光協会や群馬県薬務課に問い合わせてみると・・・
確かに、温泉地として存在するといいます。
ならば、取材しないわけにはいきません!
と、いうことで、ナゾを解きに、さっそく行ってきました。
そしたら、そこには大きな2つの “謎” が隠されていたのです。
鬼押温泉 「ホテル軽井沢1130」(嬬恋村) は、北軽井沢(長野原町) から鬼押ハイウェーに抜ける森の中に建つしょう洒なホテルです。
読んで字のごとく、温泉名の 「鬼押」 とは上毛かるたに詠まれている奇勝地 「浅間のいたずら鬼の押し出し」 に由来します。
そして、ホテル名の 「1130」 は、1,130メートルの標高を意味します。
で、支配人にお会いして、ホテルの歴史をお聞きすると・・・
そこで、まず1つ目の謎が解明されました。
実は、このホテル、以前は会員制のリゾートホテルだったということ。
ですから温泉は湧いていましたが、一般客には開放されていませんでした。
平成16年に現在の経営者に移行してからは、誰もが泊まれる温泉ホテルになりました。
「そのことを周知していただくまでに、大変苦労いたしました。おかげさまで現在は、ネット予約等で県内外からファミリーやカップルのお客さんがたくさん来られるようになりました」
と支配人。
地元では、会員制のリゾートホテルだった頃のイメージが強く、現在でも勘違いしている県民が多いようです。
そらに、もう1つの謎が解けました。
それは、「温泉分析書」 の表記です。
「2.温泉地名・源泉名及び湧出地点」 の項目。
そこには、“北軽井沢温泉(源泉名 : 鬼押温泉)” と記載されています。
これだ!
と、僕は、自分の思い込み、勘違いの “謎” が解けたのであります。
前述の温泉利用状況報告書には、確かに嬬恋村に 「北軽井沢温泉」 の表記はあります。
でも、同名温泉が長野原町にもあり、一般的には、こちらが北軽井沢温泉として知られています。
この二重表記が、混乱を招いていたのです。
※(同様の二重表記が、みなかみ町の 「月夜野温泉」 に存在します)
と、いうことでスッキリした僕は、取材を終えて、支配人に案内され8階の客室へ・・・
入って、驚いた!
客室の窓枠全面に、浅間山の雄姿が、ドカーンと迫力いっぱいに飛び込んで来るではありませんか!
大自然のパノラマに、ただただ息を呑むばかりです。
絶景とは、まさに、このこと!
眼下には、錦のじゅうたんを敷きつめたような紅葉の森が広がっていました。
もちろん昨晩は、温泉にも入り、ホテル自慢の料理もいただき、そして夜は満天の星に抱かれながら眠りに就きました。
“百聞は一見にしかず”
現場へ行けば、ナゾは解けるものであります。
Posted by 小暮 淳 at 18:50│Comments(0)
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