2025年01月05日
正月雑感 ~消えゆく風景~
問題です。
次の文章は辞典 (新明解国語辞典) に記載されている、ある言葉の語訳です。
さて、その言葉とは?
<きれいな物を見て楽しむこと。同様においしい物を食べて、また、おもしろい話を聞いて楽しむことを、それぞれ〖舌の―〗〖耳の―〗という>
分かりましたか?
ちょっと難しいですかね。
では、他の語訳を読めば、すぐに分かると思います。
<一年の第一の月> <年の初めの祝いをして、仕事を休む期間>
正解は、「正月」 です。
とっても特別の日々だったことが分かります。
国民総参加の一大イベントだったとも言えますね。
でも今は、どうでしょうか?
特別感って、ありますか?
昭和の時代は、まさに、この辞書の語訳のとおりでした。
きれいな物を身に着け、おいしい物を食べて、おもしろい遊びをして過ごしました。
誰もが正月が来ることを待ち望んでいました。
それは、「年神様」 を迎え入れるためです。
年神様とは、その年一年の福徳をもたらす神様です。
そのために年末になると大掃除をして、家を祓(はら)い清め、門松を立て、国旗を掲揚して、神様を迎える準備をしたものです。
もちろん、神様が来るときに誰一人、家を留守にするわけにはいきません。
仕事は休むのが当たり前。
商店主たちも三が日は店を休み、年神様を迎えます。
いつからでしょうか?
クリスマスやハロウィンは祝っても、正月を祝わなくなってしまったのは?
国旗も門松も松飾りも、まったく見かけません。
(我が家は小さな玄関飾りを付けています)
思えば、昔は車にまで松飾りを付けて走っていました。
街のどこを歩いても、正月一色だったのです。
これも時の流れだから仕方がないのでしょうか?
でも、消えゆくモノがあるなら、新しく生まれてくるモノがあるはずです。
これからの (令和以降) の正月の風景は、どのように変化するのでしょうか?
凧あげ、コマ回しは消え、子どもたちは何をして過ごしているのでしょうか?
ゲームですか?
でも、それって正月に限ったことじゃありませんよね。
消えゆく風景の中、令和の現代らしい正月の風景を探しています。
Posted by 小暮 淳 at 12:34│Comments(2)
│つれづれ
この記事へのコメント
そういえば
『姫初め』、なんて言葉もあったなー
(役立たずのジジーの戯言)
『姫初め』、なんて言葉もあったなー
(役立たずのジジーの戯言)
Posted by ハガちゃん at 2025年01月05日 19:38
ハガちゃんさんへ
「姫初め」 は今もあると思いますよ。
ハガちゃんさんが卒業しただけだと思います。
「姫初め」 は今もあると思いますよ。
ハガちゃんさんが卒業しただけだと思います。
Posted by 小暮 淳 at 2025年01月06日 09:58