2014年03月01日
酔いしれて春の宵
春だ春なんだな~♪
まだ路肩には所々、残雪が見られますが、この暖かさ!
我が家のまわりでは、ホトケノザが赤紫色の小さな花を付け出しました。
春の訪れを感じる、今日この頃です。
春は旅立ちの季節。
若者は希望に胸を膨らませて、思い思いの夢に向かって巣立って行きます。
おじさんたちは?
もちろん、おじさんたちにも、それなりの夢がありますから、胸をときめかせているのです。
で、サラリーマンの世界では、人事異動の季節でもあります。
そこには僕らフリーランスには分からない、並々ならぬ苦労があるんでしょうね。
昇進なら笑えますが、左遷だと、こちらも何と声をかけていいのか戸惑います。
おかげさまで、僕のまわりの関係者は、おおむね現状維持か昇進だったようです。
関係者というのは、新聞や雑誌、出版の担当者ということになります。
昨晩は、久しぶりに美酒に酔うことができました。
僕の本の編集担当者のTさんが、なななんと! 部長に昇進したのであります。
ならば、これは、すぐにお祝い会を開かなくてはなりません。
と、いうことで、いつもより、ちょっぴり奮発して、海鮮居酒屋で祝杯を挙げました。
「カンパーイ! おめでとうございます」
「ありがとうございます。今まで以上に、ジャンジャン小暮さんの本を出しますよ」
なーんて、お世辞でも、うれしいじゃありませんか!
新部長さんは、昨年から僕の担当をしてくれているTさん。
しかも、僕とは同じ歳で、高校の同級生でもあります。
昨年、担当になったときにも運命的なものを感じましたが、さらに、こうやって彼が担当者から責任者になって僕の本を作ってくれるというストーリー展開になるとは……。
やっぱり、運命ですかね。
「頼みましたよ、部長さん!」
と、僕がふざけて言えば、
「こちらこそ、よろしくお願いしますよ。先生!」
と、皮肉で返されてしまいました。
でもね、いいものですよ。同級生と仕事が一緒にできるのって。
だって酒を酌み交わせば、互いの腹の中は分かっている旧知の仲ですからね。
本音で、ズバズバと歯に衣着せず言い合えるわけです。
「で、次回作だけどさ」
と、早くも来年出版予定の新作話で、盛り上がりました。
かと思えば、
「そういえば、以前、話していた例の企画だけど、できれば今年中に出版したいよね」
な~んて、次から次へと、新しい本の企画が飛び出してきます。
ふっと気づけば、テーブルの上には、青々とした春の味覚が・・・
フキノトウとタラの芽の天ぷらです。
「やっぱり、塩でしょ」
と、用意された天つゆには目もくれず、サッと塩をひと振りして、口の中へ。
「う~ん、まいう!」
青苦い早春の香りが、プ~ンと鼻から抜けていきます。
「春ですね」
「ええ、春ですね」
そう言って僕らは、注しつ注されつ、今宵も美酒に酔いしれたのであります。
帰り道、枯れたロウバイの隣で咲き誇る、白梅の花を見つけました。
春だ春なんだな~♪
鼻歌まじりのほろ酔い気分で、我が家に帰りました。
Posted by 小暮 淳 at 17:49│Comments(0)
│酔眼日記