2015年04月11日
下山支度
先日、ブログで、来月出版される新刊本の最後の原稿を書き上げたことを報告しました。
※(2015年4月9日 「終わりは旅の始まり」 参照)
そしたら、そのブログを読んだ知人から、こんなメールが届きました。
<お疲れ様でした! まるで登山家みたい。頂上で至福のいっぷくしてくださいね>
んーーーー、たった、これだけの短いメールなんですけど、胸の奥にジーンとしみてきました。
うれしいじゃ、あーりませんか!
家族だって、かけてくれませんよ。そんな言葉!
ああ、誰かが、どこかで、見ていてくれるんだ~。
ってね、とっても幸せな気分になりました。
Hさん、ありがとうございます。
僕は、本を1冊作り上げることを、たびたび登山に例えてきました。
登山口に立ったとき、希望でワクワクしています。
でも、5合目を過ぎたあたりから苦しくなって、「今なら、まだ引き返せる」 「いやいや、あきらめてはいけない」 と葛藤を繰り返し、自分で自分を叱咤激励し、ときには 「お前は天才だから!」 とおだてあげ、急登を息も絶え絶えに上ります。
そして、最後に手にするものは・・・
自分の2本の足で登り切った者だけが味わえる、絶景と達成感であります。
この頂上からの景色と満たされた心に出合いたくて、人は山に登るんですよね。
でも、いつまでも頂上に留まっているわけにはいきません。
登山とは、下山もふくめて “登山” なのであります。
至福の一服を済ませたら、すぐに下山の支度にかかります。
今日の午後、業界用語で 「付け合わせ」 といわれる最終の校正チェックが行われました。
ディレクターとデザイナーと筆者が1つのテーブルを囲んで、赤字の入った何枚もの校正紙を1つの校正紙に書き写してまとめる作業です。
基本、校正は3人が行います。
まず筆者本人と編集者、そして取材先(温泉宿のご主人や女将さん) にも送り、記述に誤りがないか見てもらいます。
これらを1つにまとめ、訂正箇所が直っているかチェックする作業が 「付け合わせ」 です。
本日、2時間半かけて、無事に全チェックが終了しました。
これにて下山の準備が完了です。
ふもとに下りる頃には、新刊本が出来上がっていることでしょう。
Posted by 小暮 淳 at 20:12│Comments(0)
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