2017年02月14日
前橋を愛するアートな面々
1988年5月、僕はフリーターをやめて、タウン誌編集の職に就きました。
入社早々、巻頭のインタビュー記事を担当することになり、テーマも自分で決めて、アポを取り、取材に行かされることに。
思案の末、県内の芸術家を訪ねて、話を聞くことにしました。
『ヒューマン・スクエア』(人間広場) と題したエッセイは、僕が退社するまで 7年間にわたり連載されました。
その記念すべき第1回に登場したのは、絵本作家としても知られる木彫・木版画家の野村たかあきさんでした。
そして第2回は、萩原朔太郎像などの街角オブジェで著名な彫刻家の三谷慎さんです。
あれから30年近く経った現在でも、おふたりとは交遊を続けさせていただいております。
ジャンルの異なる2人の作品が、同じ会場で展示されることは滅多にないことなのですが、今回、ファンにとってはサプライズともいうべきイベントが、前橋市のギャラリー 「アーツ前橋」 で開催中だというので、行ってきました。
『前橋の美術 2017 ~多様な美との対話~』
在住または出身の前橋ゆかりの作家ばかりが48人。
技法やジャンルを問わずに、独創的な作品を出展しています。
広い展示会場の中でも、おふたりの作品は、すぐに分かりました。
野村さんの大きな版画と三谷さんのブロンズ像は、見慣れていることもあり、探すまでもなく吸いよされました。
でもね、1つ1つ作品を見ていくと、「あっ、この人!」 と声を上げそうになることが、たびたびありました。
画家や写真家など、過去に仕事で関わった人が、何人もいたのです。
どの人も個性的で、信念を持ち、自分の生き方を曲げずに通している人たちです。
「ああ、僕は、こういう人たちから刺激をもらって、今日まで生きてきたんだなぁ~」
と、作品よりも作家自身に惚れ込んでいたことに気づかされました。
もし、生まれ変わったら、絶対に “芸術家” になろう!
そう心に決めて、会場を後にしました。
前橋の美術 ~多様な美との対話~
●会期 2017年2月3日(金)~2月26日(日)
11:00~19:00 (水曜休館)
●会場 アーツ前橋 (前橋市千代田町5-1-16)
●観覧 無料
●問合 TEL.027-230-1144 (アーツ前橋)
Posted by 小暮 淳 at 12:51│Comments(0)
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