2022年10月27日
晴れ、ときどき朔太郎日和
昔、といっても半世紀以上も前のこと。
僕が通っていた前橋市立M小学校の裏庭の片隅に、詩人・萩原朔太郎の生家から移築された書斎部屋ありました。
※(現在は前橋文学館の向かいに移築されています)
なぜ、こんなところに、こんなものがあるのか?
当時の児童たちは、気に留めることもなく、そこにあることが当たり前のように眺めていました。
記憶に残っていることといえば、書斎部屋の前には大きなイチョウの木があり、秋になると掃除当番が落ち葉をかき集めたこと。
こんな時でもなければ、垣根に囲まれた敷地内に入ることなんて、なかったからです。
当時、先生たちから朔太郎が偉大な郷土の詩人であることは聞いていましたが、それを実感として知るのは、まだ先のことでした。
僕が朔太郎の詩に触れるようになったのは、高校生になってからでした。
ある日、兄の友人が、県外からわざわざ訪ねて来たのです。
目的は、詩人・萩原朔太郎が生まれ育った街、前橋を歩くためでした。
えっ、朔太郎って、そんなに有名なの?
それからは図書館に通い、むさぼるように詩集を読みふけた記憶があります。
今年は萩原朔太郎の没後80年にあたる年です。
現在、「萩原朔太郎大全2022」 と銘打った企画展が、全国52か所の文学館や美術館、大学施設などで開催されています。
もちろん生誕の地、前橋市が中心ですから群馬県内の多くの施設で、関連企画展が開催されています。
秋晴れの昨日、我が家から一番近い会場へ、自転車に乗って行って来ました。
群馬県立文書館です。
『前橋藩から朔太郎へ ~母方八木家と藩士諸家の文書展~』
さすが文書館です。
他の企画展とは、ちょっと切り口が違います。
かなりマニアックであります。
スポットを当てているのは、朔太郎の母、けいの実家、八木家。
八木家は、前橋藩主松平大和守家の家臣でした。
展示では、この八木家を中心に前橋藩士諸家に伝わった古文書などを通じて、朔太郎の故郷、前橋とその先祖の歴史、八木家と萩原家の密接な関係を紹介しています。
朔太郎ファン必見は、八木家の親族写真の中に、婿殿として映っている若き日の朔太郎の姿でしょうか!
いゃ~、かなりのイケメンであります。
しかも、ちょっと斜に構えていて、婿とは思えない存在感があります。
やはり他の人とは、オーラが違います!
朔太郎ファンのみならず、歴史ファンにも楽しめる企画展です。
お近くまでお越しの際は、ぜひ、お立ち寄りください。
開館40周年記念 令和4年度 テーマ展示
「前橋藩から朔太郎へ」
~母方八木家と藩士諸家の文書展~
●会期 開催中~2022年12月25日(日)
●会場 群馬県立文書館 1階展示室
●開館 午前9時~午後5時
●休館 月曜日、祝日、月末
●入館 無料
●問合 群馬県立文書館 TEL.027-221-2346
(前橋市文京町3-27-26)
Posted by 小暮 淳 at 12:01│Comments(0)
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