2023年04月02日
「あとがき」 によせて
僕は、たびたびブログの中で、「本の出版は山登りに似ている」 と形容してきました。
企画から始まり、先方のアポ取りまでは、旅支度。
取材を重ね、原稿を書く工程は、登山です。
すべての原稿がそろった時点が、登頂となります。
でも、山頂に立っただけでは、本は出来上がりません。
ここから、肝心要の編集と制作が始まります。
下山です。
編集担当者とデザイナーと著者の “三人四脚” で、足元に注意しながら、コツコツと地道な作業を続けます。
推こう、校正をくり返し、ページ割やレイアウトへと進みます。
そして、下山直前の最後の大仕事、表紙まわりの装丁デザインが待っています。
何パターンもサンプルを出してもらい、関係者を集め、選考会議にて決定します。
そこからは、印刷→製本→納品をたどり、その後、書店へと配送されます。
この時点で、下山が完了します。
登山口に下りて、登ってきた山を振り返り見たときの達成感といったらありません。
それが、手元に本が届いたときであります。
で、この例えは、「書き下ろし」 の場合です。
これが、すでに連載された記事を集めた本の出版となると、工程が少し異なります。
とりあえず原稿はそろっているわけですから、登山で言えば、八合目からのスタートとなります。
僕は過去に、このパターンの著書を2冊、出版しています。
『ぐんまの里山 てくてく歩き』(上毛新聞社) と 『ぐんま謎学の旅 民話と伝説の舞台』(ちいきしんぶん) です。
ともに一度記事になった原稿に、加筆・訂正を加え、新たな書下ろしを追加して、出版しました。
現在僕は、温泉ライターとしての集大成ともいえる温泉本の制作にかかっています。
今までに新聞や雑誌に連載してきたコラムやエッセーを一堂に集め、ジャンル別・温泉地別に分類しました。
その数、100話!
いわば 「群馬温泉大全」 と、いえるかもしれません。
現在僕は、山頂に立っています。
チェックした100話、すべての原稿が出そろいました。
そして、ついに昨日、最後の原稿となる 「あとがき」 を書き上げました。
ここからは、下山あるのみ。
チームワークの勝負です。
あせらず、ゆっくりと、着実に作業を進めたいと思います。
読者のみなさん、もう少し、お待ちください。
登山口まで下りましたら、また報告いたします。
Posted by 小暮 淳 at 12:27│Comments(0)
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