2015年09月03日
夢殺し
劇団員女性殺害事件
いつになく僕は、憤りを感じています。
たぶん、それは殺害された女性と僕に、2つの類似点があるからだと思います。
現場となったアパートの住所は、東京都中野区中央。
僕が10~20代にかけて、夢を追いかけながら暮らしていた町です。
中央線と総武線が走る、中野駅と東中野駅の中間にある閑静な住宅街です。
中野、阿佐ヶ谷、荻窪、高円寺・・・
この界隈は、昔から音楽や芸術、演劇を目指す若者たちが多く暮らしていました。
僕もご多分に漏れず、いつも大きなギターケースを持って、歩いていました。
もう1つの類似点は、彼女が劇団員だったということ。
恥ずかしながら、僕も小さな劇団に籍を置いていた時代がありました。
※(当ブログの2013年4月15日 『ショッカーの「イー!」』 参照)
ま、僕の場合、音楽の合い間に、片手間にやっていた活動なんで、あまり大きな声で言えないんですけどね。
でも、まわりには舞台役者や俳優の道を夢みて、真剣に稽古をしていた仲間が大勢いました。
アングラから喜劇まで、さまざまでしたが、僕は彼ら彼女らの情熱が大好きで、公演のたびにチケットを買って舞台を観に行っていました。
彼ら彼女らは、いつも貧乏でしたね(僕もですが)。
無名な劇団ほど運営が厳しくて、劇団員自らが運営費を捻出するためにバイトをいくつも掛け持ちしていました。
殺害された彼女も、深夜に居酒屋でバイトをしながら役者を目指していました。
彼女の夢は、突然、命と共に奪われてしまいました。
どんなに無念だったことでしょうか。
今月、彼女が出演するはずだった舞台の題名は、皮肉にも 『見果てぬ夢』。
そんな彼女の命と夢を同時に奪った犯人の一刻も早い逮捕を願ってやみません。
Posted by 小暮 淳 at 11:34│Comments(0)
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