2017年07月09日
七夕の夜風を切って救急車
昨日の夕刻のこと。
猛暑の中、町内の公民館へと向かっていました。
実は僕、班長なんです。
氏神様の件で緊急の会議が開かれるとのことで、召集がかかりました。
道中、メールの着信音が鳴りました。
土曜日の夕方です。
仕事関係ではなさそうな……。
<今日は、浴衣祭りよ。>
送信主は、酒処 「H」。
そうでした、そうでした。
前橋市の街中は、「七夕まつり」 の真っ最中なんです。
そして、毎年 「H」 では、七夕に合わせて “浴衣祭り” を開催しています。
といっても、いつもと変わらず、ただ酒を飲むだけなんですけどね。
ああ、暑い! 暑すぎる!!
群馬は、館林が最高気温の36.5度を記録しています。
きっと前橋だって、大差はありませんって。
会議が終われば、猛ダッシュ!
我が家にもどり、甚平を引っ張り出したが、何年も来ていないので、シワシワで着れません。
確か、作務衣があったはずだと取り出して、素肌に引っかけて、いざ、出陣!
お祭り会場へ!
「あっ、ジュンさん! ねえさーん、ジュンさん来ましたよ」
と、店の前で縁台に腰掛け、夜風に当たりながら着物姿の常連客が、すでに、ほろ酔っています。
店内を覗き込めば、カウンター席には、浴衣、浴衣、浴衣の綺麗どころがズラリとならんでいます。
「おおお~!」
と叫んだ僕の声に反応して、振り返った顔は・・・
な~んだ、常連ばかりです。
相変わらず、年齢層の高いHなのであります。
「どうする? 中に座る?」
と、僕らから 「ねえさん」 と呼ばれている店の女主人。
「いや、外でやってるから、とりあえずビールね」
「カンパイ!」
「いいですね、通りを眺めながら飲むのも」
「前橋も、いつもこれくらい人が歩いているといいんですけどね」
1人が2人、2人が3人と時間の経過とともに常連たちがやって来て、あっという間に店内も店外も満席であります。
「はい、ジュンちゃん、あらためてカンパイ!」
夜もふけた頃、カウンターに残った数名とママとで飲み直しとなりました。
と、そのときです。
「救急車、呼んで! 救急車!」
外が騒がしいので、飛び出てみると、店の前に人だかりが。
さっきまで店内にいた常連のTさんが、頭から血を流しています。
「どうしたの?」
「転んだみたい」
「大丈夫?」
「念のために、救急車を呼びました」
と、さっきまで店にいた常連さん。
やがて夜風を切って、救急車が到着。
Tさんは、額をタオルで押さえ、常連たちに見送られながら乗車。
通りは、また、数分前の祭りの賑やかさを取りもどしました。
「Tさんから、メール来たわよ」
「どうしたって?」
「5針、縫ったって」
「5ハリ!」
「みんなに、お騒がせしましたって、あやまっておいてだって」
「でも、その程度で済んで、良かったですね」
「とりあえず、七夕の夜に乾杯!」
カンパ~イ!
祭りの夜は、昔から何か騒ぎが起きるものです。
Posted by 小暮 淳 at 17:30│Comments(0)
│酔眼日記