2018年09月26日
魔法のチケット
読者のみなさんは、覚えているでしょうか?
この夏、“弟子”たちが僕の還暦を祝ってくれ、そのとき 「酒処Hご招待券」 なる記念品をもらったという話を……
“弟子” とは、僕のことを勝手に 「先生」 とか 「師匠」 とか呼ぶ温泉ファンの人たちのことで、2年前に 「弟子の会」 を発足。
2ヶ月に1回、僕を飲み屋に呼び出してくれ、温泉話三昧の夜を過ごしています。
※(当ブログの2018年8月1日 「10%のしあわせ」 参照)
「酒処H」 とは、ご存じ! 我らの溜まり場であります。
たびたび、このブログにも登場するので、読者にはお馴染みだと思います。
嬉しいとき、悲しいとき、辛いとき、苦しいとき、疲れたとき……、喜怒哀楽のすべてにおいて、酔いたくなったときに、フラリと足が向く僕の “オアシス” であります。
昨晩、前橋駅に降り立ったのは、夜8時を過ぎていました。
外は、雨。
適度な疲労感もあり、真っ直ぐ家に帰る気分にはなれません。
夕食も、まだでした。
そんなとき、僕の足は、迷わず酒処Hに向かいます。
「あっ、今日は火曜日。そうだよね?」
「うん、温泉教室の日」
「でも、いつもより遅いね?」
「うん、山梨まで行って来た。おまけに帰り、高速で事故渋滞に巻き込まれちゃって」
ママとの何気ない会話と、キーンと冷えた生ビールに、旅装が解かれて行きます。
「あ、こんばんは。お久しぶりです」
「相変わらず、小暮さんは、いつも元気ですね」
「元気なもんか、今日は、もうクタクタですよ」
常連さんとのたわいない会話に、心がゆるみます。
「こちらの方が、今日、誕生日なんですって」
「そうですか。それは、おめでとうございます」
「何か1曲、歌ってあげてよ」
そう言われて、迷わずカラオケに入れた曲に、大ひんしゅく!
タイトルに “誕生日” が付いているだけで、詞の内容は、別れ話でした。
「申し訳ない」
「愛嬌っていうことで」
「悪意はないんだ」
「そりゃ、そうでしょう」
店内が爆笑に包まれて、ホッとする僕。
「ママ、ごちそうさまでした。はい、これで」
カバンから取り出したチケットを、ママに手渡しました。
“祝、還暦 酒処H招待券”
「これが、いいんだよね」
そう言いながらママは、カウンター隅の壁に、チケットをピンで貼りました。
「これで、2枚目だね」
僕が誇らしげに、壁のチケットを眺めていると、
「お客さんに、訊かれるんだよ。これは、なんだい?って」
ママは、そのたびに、僕と “弟子”たちの話をするそうです。
飲むたびに、酔うたびに、一人ひとり “弟子”たちの顔が浮かびます。
しあわせな夜を、ありがとう。
チケットの魔法は、絶大です。
Posted by 小暮 淳 at 14:57│Comments(2)
│酔眼日記
この記事へのコメント
とっても素敵なお話(^^♪ なんかしみじみと読ませていただきました。今夜は
東京はシトシトと静かな冷たい雨降りの1日。こんな夜、酒処Hで美味しい肴で焼酎を飲めたら幸せだろうな~って勝手に妄想。。ママさんもお弟子さんたちもステキな方々なんでしょうね(^^)/そして、小暮先生の人徳を感じます。あ、マロさんによろしく♪
東京はシトシトと静かな冷たい雨降りの1日。こんな夜、酒処Hで美味しい肴で焼酎を飲めたら幸せだろうな~って勝手に妄想。。ママさんもお弟子さんたちもステキな方々なんでしょうね(^^)/そして、小暮先生の人徳を感じます。あ、マロさんによろしく♪
Posted by ムク at 2018年09月26日 20:25
ムクさんへ
もし、群馬の温泉に来た帰り道、前橋に立ち寄ることがあったら、酒処Hへご案内いたします。
店内には、僕の著書や関連グッズがディスプレーされています。
もちろん、お酒はビールでも日本酒でも焼酎でも洋酒でも、なんでも揃ってま~す!
ムクさん、お久しぶりっす。オイラは元気にやってるワン! by マロ
もし、群馬の温泉に来た帰り道、前橋に立ち寄ることがあったら、酒処Hへご案内いたします。
店内には、僕の著書や関連グッズがディスプレーされています。
もちろん、お酒はビールでも日本酒でも焼酎でも洋酒でも、なんでも揃ってま~す!
ムクさん、お久しぶりっす。オイラは元気にやってるワン! by マロ
Posted by 小暮 淳
at 2018年09月27日 13:41
