2019年10月16日
相思相愛のチャンス
「お話を聴くの、これで2回目なんですよ」
「本は、全部持っています」
「ずっとファンで、今日、お目にかかれるのを楽しみにしていました」
休憩時間に、受講生らから次々と声をかけられました。
昨日は、高崎市が市内在住の60歳以上の方を対象に開講している 「高崎社会大学」 の講師に招かれ、2時間の講義を行ってきました。
テーマは、温泉です。
約60名の受講者は、熱心にメモを取りながら、最後まで聴いてくださいました。
休憩時間に、トイレへ行った時のことでした。
小便器の前に立つと、隣の男性が声をかけてきました。
「41回ですね?」
「はっ?」
最初は何のことか、さっぱり分かりませんでしたが、訊けば、連載の回数のことでした。
現在、僕は高崎市内に配付されているフリーペーパー 「ちいきしんぶん」(発行/ライフケア群栄) に、『はつらつ温泉』 というコラムを毎月連載しています。
その最新号に掲載されたコラムの回数が、“第41回” だったのです。
「よく回数まで、ご存じですね?」
僕がズボンのチャックを上げながら訊くと、
「ええ、連載の1回から全部切り抜いて、ファイルしていますから」
「それは、ありがとうございます」
「だから今日、講義が受けられるのを楽しみにしていたんです」
なんて、ありがたいことでしょうか!
ライター冥利に尽きるとは、このことです。
ライターという仕事は、いつもは “一方通行” なのです。
テーマを探して、取材して、文章に起こして、発表する。
たまには読者からの感想をいただくこともありますが、それは稀なことです。
単発記事にしても、連載にしても、著書にしても、書きっぱなしなのが現状です。
いわば、読者に対して常に “片思い” の状態です。
相手の気持ちを知るよしも、確認するすべもありません。
でも、こうやって影の存在であるライターでも、読者と会うことにより、その “想い” を確認することができるのです。
そうです!
まさに、講演やセミナー、講座は、著者と読者が “出会い”、“相思相愛” であることを確認する場でもあるのです。
僕が書いた記事や本を読んでいる、たくさんの読者と出会いたい!
そして、新聞や雑誌、著書では書けなかった、とっておきのネタを話したい!
これからも読者との出会いを求めて、1回でも多くの講演や講座の会場に足を運びます。
読者のみなさん、待っていてくださいね!
必ず、あなたの町にも行きます。
Posted by 小暮 淳 at 12:18│Comments(0)
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