2021年10月09日
死してパズルを残す
「数独」 って、知っていますか?
パズル好きなら、知ってますよね。
僕もパズラーですから、もう何十年もハマっています。
一日一問、必ず解いています。
えっ、知らない?
「知らない」 と言う人も、きっと見たことはあるはずです。
タテ列9マス×ヨコ列9マス=81マスのタテヨコ18列に、1~9までの数字を入れます。
また、中の太線で囲まれた3マス×3マス=9マスの9つのブロックにも、1~9までの数字を入れるパズルです。
えっ、それなら見たことがあるって?
「それってナンプレって言うんじゃないの?」 って?
ピンポ~ン!
「数独」 とは、「ナンプレ」 のことです。
では、なぜ、2通りの呼び方があるのでしょうか?
まず、「ナンプレ」 とは 「ナンバープレイス」 の略です。
アメリカの建築家が考案したといわれています。
昭和55(1980)年、このパズルを日本に持ち込み、日本初のパズル専門誌 『パズル通信ニコリ』 を創刊させたのが、鍜治真起(かじ・まき)さんでした。
鍜治氏は、同58年にパズル制作会社 「ニコリ」 を設立。
後にパズルは 「数独」 と名付けられました。
このパズルが日本国内で大人気となり、ファンが急増!
逆輸入されるカタチとなり、「sudoku」 として世界に広まりました。
ちなみに、「数独」 とは、「数字は独身 (シングル=1桁) に限る」 という鍜治氏の造語です。
ということで、「数独」 はニコリの商標登録なので、ニコリ以外の媒体に掲載される場合は、「ナンプレ」 の名前が使用されているわけです。
その 「数独」 の名づけの親であり、ニコリ前社長である鍜治真起さんが、今年の8月10日に亡くなられました。
享年69歳でした。
晩年、氏は、パズルの魅力について、こう語っています。
≪行き詰ったら、一度休んで再挑戦すればいい。すると答えが見えてくる≫
これって、本当なんですよね!
「数独」 をやられている方なら、きっと今、「うん、うん」 って、うなづいているはずです。
難易度の高いものは、何度となく、この壁にぶち当たります。
そんなときは、鍜治氏の言葉を思い出して、いったん、パズルから離れて別のことをします。
しばらくして、パズルに戻ると……
これが、不思議不思議!
魔法にかかったように、スラスラと解けることがあるのです。
なんだか、人生と似ていますね。
鍜治氏のご冥福をお祈りいたします。
「数独」 を世に残してくださり、ありがとうございます。
合掌
Posted by 小暮 淳 at 11:52│Comments(0)
│つれづれ