2021年12月27日
中毒者に朗報です!
たぶん、これは育った環境のせいだと思います。
物心ついた頃には、すでに本に囲まれて暮らしていました。
読書家のオヤジの口ぐせは、「勉強はしなくても、本は読め」 でした。
なので幼稚園の頃から強制的に、図書館にも通わされました。
もちろん、幼稚園児が一人で図書館に通えるわけはありませんから、オフクロに連れられて、オフクロの貸し出しカードで本を借りていました。
当時、市立図書館の児童図書をすべて読破してしまい、オフクロが蔵書の追加を陳情したというエピソードが残っています。
三つ子の魂なんとやら……
身についてしまった習慣は、どんなに環境が変わっても治すことができませんでした。
小学校~中学校~高校時代は、完全なる “本の虫” でした。
長じて、社会人になってからは公私混同となり、趣味と実益を兼ねるようになりました。
(もちろんアルバイトは、出版社や書店です)
完全なる慢性の活字中毒 (活字病) の患者です。
現在、新聞は2紙購読していますが、朝読んでしまうと手持ち無沙汰を感じてしまい、ついつい外出時にはコンビニに寄って、もう1紙買ってしまいます。
当然、外出するときは、文庫本を持ち歩きます。
でも、うっかり忘れた時の動揺と言ったらありません。
ソワソワ、イライラ感がつのり、精神が不安定になってしまいます。
病院や薬局、銀行、役場などでの待ち時間……
そこに新聞や雑誌があれば、問題ありませんが、なければ最悪です。
なんでもいいから、あたりをキョロキョロしながら活字を探します。
ポスター、パンフレットなど、興味のあるなしに関わらず、片っ端から読み出す始末です。
たぶん、重度の中毒者なので、死ぬまで治療法はないと、あきらめています。
そんな活字中毒者に、朗報が飛び込んで来ました!
2021年の紙の出版物 (書籍と雑誌の合計) の推定販売金額が、発表されました。
これによる今年の推定販売金額は、1兆2,100億円台となり、前年比1%減とのこと。
「なーんだ、相変わらず活字離れが進んでいるんじゃん」
と、お嘆きの中毒者のみなさん、続きを聞いてください。
ところがジャンル別を見ると、書籍は約2%増なのであります!
これは15年ぶりにプラスに転じたことになります。
調査した出版科学研究所によると、新型コロナウイルス禍の 「巣ごもり需要」 などが要因ではないかと分析しています。
児童書のほか、学習参考書、文芸書、語学・資格関連の書籍が好調だったようです。
思えば拙著 『ぐんま謎学の旅 民話と伝説の舞台』(ちいきしんぶん) も、コロナ禍の今年、増刷されました。
書店員によれば、急に売れ出した理由について、「巣ごもり需要と3密を避けた身近な謎学の旅への好奇心からではないか」 とのことでした。
いずれにせよ、このコロナ禍において、少しでも出版業界に効用があったことが嬉しいじゃありませんか。
活字文化は、永久に不滅なのです!
Posted by 小暮 淳 at 10:52│Comments(0)
│つれづれ