2022年06月11日
お上がりの復活
どんな人でも一つぐらい、特技があるものです。
僕にもあります。
たびたびブログでも、ひけらかしてきた自転車の “パンク直し” です。
15分あれば、修理することができます。
※(なぜ特技を習得したかは、当ブログの2022年2月14日 「最期の “お上がり” 」 参照)
ところが、パンク修理には限界があります。
修理可能なタイヤとは、一部に穴があいたとしても、チューブ自体は “健康” であること。
人間の体で言えば、初期症状の段階での治療となります。
それがチューブ全体に転移し、直しても直しても空気がもれるようになると、もう、手の施しようがありません。
現在、僕が愛用している自転車は、今春から就職で県外へ出て行った次女の置き土産。
いわゆる “お上がり” であります。
だいぶガタが来ていましたが、捨てるにはもったいないので、メンテナンスをして乗っていました。
それが……
後輪の空気が抜けるのです。
それもパンクではありません。
何度空気を入れても、ゆっくりと数時間かけて、空気が抜けていきます。
チューブを取り出してみると、過去の修理痕が痛々しく点在しています。
(まるで手塚漫画の 「ひょうたんツギ」 のよう)
どこが病んでいるのではなく、チューブ全体が瀕死の状態でした。
ここまで来ると、もう、僕の特技レベルでは直せません。
よくよく見れば、タイヤ本体の表面も摩耗して、ツルツル状態。
これは、ついに別れの時が来たようです。
と、いつもなら、この段階で廃棄し、新しい自転車を購入するのですが、待てよ……
生まれて初めて親元から離れ、見知らぬ街で一人暮らしをしながら頑張っている次女の顔が浮かびました。
彼女の置き土産です。
もし、次に帰省した時に、自転車がないことを知ったら……
よし、今回は、プロに大々的な手術をお願いしよう!
大いなる決意のもと、自転車屋に持ち込みました。
すると、ものの1時間で新品のタイヤに交換してくれました。
えっ、こんなに早くて、しかも、この値段なの!?
“案ずるよりプロに頼むが易し”
だったら歴代の自転車も、ここへ持ってくれば良かった~!
後悔しきり。
かくして、お上がりの自転車は、見事に復活いたしました。
あとは、次女の帰省を待つのみです。
「へー、まだ乗ってるんだ」
と愛想のない言葉が返ってくるのことは、目に見えています。
それでも、かつての愛車が消えてなくなっているよりは、うれしいと思うんです。
ちょっぴり親バカかもしれませんけどね。
Posted by 小暮 淳 at 12:21│Comments(0)
│つれづれ