2011年04月30日
浴槽の中の温泉
先日も、ラジオ出演の時に、アナウンサーから、こんなことを訊かれました。
「小暮さんの本には、ふつうの温泉雑誌や温泉本には出ていない源泉のデータが詳しく載っていますが、あれはどうしてですか? 旅館の方は嫌がりませんか?」
時々、訊かれる質問です。
今日は、なぜ僕が温泉分析書に基づくデータを必ず本に載せるかについて、お答えします。
まず、僕の本には、「源泉名」「湧出量」「泉温(源泉の温度)」を記載しています。
実は、たかだか、この3点においてでも、宿主は把握していない場合があります。
そのため僕は、取材を申し込む際に「温泉分析書のコピーを用意してください」とお願いします。
もし、ニセモノ温泉(水道水を沸かしているとか…)だったら、提出できませんので取材を拒否することになります。
「源泉名」とは、「○○温泉 △△の湯」と表記されます。
○○温泉は、温泉地名です。△△の湯が、泉源(源泉の湧出地)1つ1つに付けられた名前です。
△△の湯は、泉源の所有者が自由に名づけることができるので、なかには自分の名前を付けたりと、ユニークなものもあります。
「湧出量」は、○○ℓ/分と表記し、1分間に何リットル出ているかが分かります。
「泉温」は、湧出時の温泉の温度です。
さらに僕は、湧出方法(温泉の湧き方)も掲載します。
地下から自然に湧いた「自然湧出」、ボーリングした温泉が自力で湧き出た「掘削自噴」、ボーリングしてポンプで汲み上げている「動力揚湯」の3種類があります。
いかがですか?
少し温泉に興味のある人なら、その温泉地の源泉が、どのような状態でどのくらい出ているかが分かりますよね。
僕は、これは最低限必要な入浴者のための情報公開だと思っています。
これに泉質と効能が加わります。
が! ここまでは、すべて源泉の湧出地でのデータなんです。
レストランで言うならば、食材が作られた時の情報です。
いつ店に届いて、どう調理したかは、公表されていない状態です。
足元湧出温泉を除けば、私たちは温泉を源泉の湧出地では入浴していません。
実際に入る場所は、“浴槽”です。
ですから僕は、さらに「温泉の利用形態」という項目を設けました。
これが一番、旅館の人が嫌う項目かもしれませんね。
でも、とっても大切な情報なんですよ。
水を加えているのか?(加水の有無)
熱を加えているのか?(加温の有無)
放流式(かけ流し)なのか? 循環式なのか? ろ過しているのか?
加水には、湧出量が少なくて加えている場合と、源泉の温度が高いために加えている場合があります。
加温は、源泉の温度が低い場合や冬場など、季節によって熱を加えている場合があります。
放流式、循環ろ過式は、読んで字のごとくです。
さらに詳しく開示するならば、入浴剤や消毒剤の投入の有無もありますが、現在、僕は、そこまでは開示していません。
が、良心的な温泉地には、必ず脱衣所に公開されていますので、気になる人はチェックしてみてください。
源泉はどこで湧いていて、どのように引き湯され、浴槽の中でどのような状態であるのか?
これらのデータを参考にしながら、推測することができます。
温泉地のガイドブックではなく、温泉好きが欲しかった本を作りたかったため、著書では最低限の情報を掲載することにしました。
より詳しいデータの読み方や賢い温泉の選び方などは、僕のセミナーや講座でレクチャーしています。
「小暮さんの本には、ふつうの温泉雑誌や温泉本には出ていない源泉のデータが詳しく載っていますが、あれはどうしてですか? 旅館の方は嫌がりませんか?」
時々、訊かれる質問です。
今日は、なぜ僕が温泉分析書に基づくデータを必ず本に載せるかについて、お答えします。
まず、僕の本には、「源泉名」「湧出量」「泉温(源泉の温度)」を記載しています。
実は、たかだか、この3点においてでも、宿主は把握していない場合があります。
そのため僕は、取材を申し込む際に「温泉分析書のコピーを用意してください」とお願いします。
もし、ニセモノ温泉(水道水を沸かしているとか…)だったら、提出できませんので取材を拒否することになります。
「源泉名」とは、「○○温泉 △△の湯」と表記されます。
○○温泉は、温泉地名です。△△の湯が、泉源(源泉の湧出地)1つ1つに付けられた名前です。
△△の湯は、泉源の所有者が自由に名づけることができるので、なかには自分の名前を付けたりと、ユニークなものもあります。
「湧出量」は、○○ℓ/分と表記し、1分間に何リットル出ているかが分かります。
「泉温」は、湧出時の温泉の温度です。
さらに僕は、湧出方法(温泉の湧き方)も掲載します。
地下から自然に湧いた「自然湧出」、ボーリングした温泉が自力で湧き出た「掘削自噴」、ボーリングしてポンプで汲み上げている「動力揚湯」の3種類があります。
いかがですか?
少し温泉に興味のある人なら、その温泉地の源泉が、どのような状態でどのくらい出ているかが分かりますよね。
僕は、これは最低限必要な入浴者のための情報公開だと思っています。
これに泉質と効能が加わります。
が! ここまでは、すべて源泉の湧出地でのデータなんです。
レストランで言うならば、食材が作られた時の情報です。
いつ店に届いて、どう調理したかは、公表されていない状態です。
足元湧出温泉を除けば、私たちは温泉を源泉の湧出地では入浴していません。
実際に入る場所は、“浴槽”です。
ですから僕は、さらに「温泉の利用形態」という項目を設けました。
これが一番、旅館の人が嫌う項目かもしれませんね。
でも、とっても大切な情報なんですよ。
水を加えているのか?(加水の有無)
熱を加えているのか?(加温の有無)
放流式(かけ流し)なのか? 循環式なのか? ろ過しているのか?
加水には、湧出量が少なくて加えている場合と、源泉の温度が高いために加えている場合があります。
加温は、源泉の温度が低い場合や冬場など、季節によって熱を加えている場合があります。
放流式、循環ろ過式は、読んで字のごとくです。
さらに詳しく開示するならば、入浴剤や消毒剤の投入の有無もありますが、現在、僕は、そこまでは開示していません。
が、良心的な温泉地には、必ず脱衣所に公開されていますので、気になる人はチェックしてみてください。
源泉はどこで湧いていて、どのように引き湯され、浴槽の中でどのような状態であるのか?
これらのデータを参考にしながら、推測することができます。
温泉地のガイドブックではなく、温泉好きが欲しかった本を作りたかったため、著書では最低限の情報を掲載することにしました。
より詳しいデータの読み方や賢い温泉の選び方などは、僕のセミナーや講座でレクチャーしています。
Posted by 小暮 淳 at 20:58│Comments(2)
│温泉雑話
この記事へのコメント
温泉らしきモノを 提供しる宿には 痛い情報開示で
群馬は
(メ°皿°) 水道温泉の何が悪い と名言を言った人いますし
温泉を知らない 人が法律やら 条令決めるから
ε=( ̄。 ̄ )
日本人は 温泉好きな癖に 知識は無いですよね
まぁ 一部の人は異常に こだわりますが
σ( ̄▽ ̄;) 自分もそうですがぁ……
何はともあれ 本来の温泉の姿を守る為に 小暮様は立ち上がって 頂かないと
d(^-^)
一般人の声なんて 届かないのです
群馬は
(メ°皿°) 水道温泉の何が悪い と名言を言った人いますし
温泉を知らない 人が法律やら 条令決めるから
ε=( ̄。 ̄ )
日本人は 温泉好きな癖に 知識は無いですよね
まぁ 一部の人は異常に こだわりますが
σ( ̄▽ ̄;) 自分もそうですがぁ……
何はともあれ 本来の温泉の姿を守る為に 小暮様は立ち上がって 頂かないと
d(^-^)
一般人の声なんて 届かないのです
Posted by momotaka at 2011年05月02日 18:56
momotakaさんへ
そうですね。
温泉と温泉風入浴施設は、ちゃんと住み分けをしないとなりませんね。
専門店とファミレスが、住み分けされているように…
そうですね。
温泉と温泉風入浴施設は、ちゃんと住み分けをしないとなりませんね。
専門店とファミレスが、住み分けされているように…
Posted by 小暮 淳 at 2011年05月03日 21:29