2013年02月18日
カルチャーショックを受けながら
♪ラ~ブレター フロム オーストラリア~♪
などと、今日は一日中、字余りの替え歌を口ずさんでおりました。
親バカで、申し訳ありません。
今朝、郵便ポストを開けると、パラリと落ちた一枚の絵ハガキ。
青い海と青い空・・・
海水浴を楽しむ人たちが写っています。
おおおっ、もしかして、これは!エアメールでは???
と、ハガキをひっくり返してみると・・・
見覚えのある、汚い文字が踊っているではないか!
<カルチャーショックを受けながら、ガンバっています。>
うるり、うるうる・・・
そうかそうか、頑張っているのか・・・
ウルリ、ウルウル・・・
読者は、もうお分かりでしょうが、10日前に僕の愚息が、親の反対も受けず、親の援助も受けずに、ただひたすらに金を貯めて、遠い南の国へと旅立って行ったのであります。
※(当ブログ2013年2月8日「旅立て、R!」参照)
“親はなくても子は育つ” と言いますが、親はいるのに金がなくても、子は育って行くんですね。
うれしいような、淋しいような、複雑な思いで、しばらくハガキを見ていました。
<カルチャーショックを受けながら>
ことのほか、この言葉が、グルグルと僕の頭の中をめぐっています。
20年間、親元で暮らし、金以外の不自由は知らず、平和に平凡に生きてきた彼にとって、初めての海外生活は、それはそれは刺激的なはずであります。
見るモノ、聞くモノ、触れるモノ、感じるモノすべてが、新鮮で、かつ驚きの連続だろうと思います。
それでいいんですよ。
若いときに、どれだけ刺激を受けて、驚いて、興奮したかによって、その後の人生は大きく変わるのですから!
いいぞ、いいぞ!
R(息子の名前)よ、どんどんカルチャーショックを受けて、見聞を広げるのだ!
ショックの数だけ、未来の可能性が増えるというものよ!
思い出します。
僕も20代に、初めての海外旅行をしました。
それも、船で行きました。
大阪湾から鑑真(がんじん)号に乗り、東シナ海を渡り、中国を目指しました。
3日目の朝、海の色が深い青色から、まるでミルクコーヒーを流し込んだような茶色に変わっているではありませんか。
揚子江であります。
これが川だとは、到底信じられない大きさに、ただただ船のデッキで呆然と眺めていたことを覚えています。
上陸したのは、“魔都” 上海。
約30年前のことですから、今の上海とは、まったく違う顔をしていました。
まさに、魔都と呼ぶにふさわしい、古くて怪しい街並みと、通りを埋め尽くすおびただしい数の中国人の群れに、足がすくむほどのカルチャーショックを覚えました。
「オーストラリアから帰ったら、次はタイへ行きたいんだ」
出国の日、駅まで送る車の中で、彼は僕にそう言いました。
「おう、行け行け! どこへでも行きたいところに行って来い。ただし、金は出さんぞ!」
「分かってる。またバイトして貯めるから」
すまんなぁ・・・
金を出さない代わりに、キミのやることに一切の口も出さんよ。
それで、良しとしてくれたまえ。
若者の特権は、“自由”なんだから。
キミには、自由をあげよう。
それが、僕から君の人生への贐(はなむけ)だと思ってくれ。
♪ラ~ブレター フロム オーストラリア~♪
Posted by 小暮 淳 at 20:57│Comments(2)
│つれづれ
この記事へのコメント
小暮 様
「可愛い子には旅をさせよ」ですね。
息子さんの今後の人生が楽しみですね。
「少年よ大志を抱け」……願っております。
「可愛い子には旅をさせよ」ですね。
息子さんの今後の人生が楽しみですね。
「少年よ大志を抱け」……願っております。
Posted by 毘 at 2013年02月22日 14:05
毘さんへ
ありがとうございます。
自分は何がやりたいのか?
それを模索しているようです。
10代の頃から夢を追いかけていた僕にしてみると、とても歯がゆいのですが、彼はまだ20歳です。
父として、男として、見守ってあげたいと思います。
ありがとうございます。
自分は何がやりたいのか?
それを模索しているようです。
10代の頃から夢を追いかけていた僕にしてみると、とても歯がゆいのですが、彼はまだ20歳です。
父として、男として、見守ってあげたいと思います。
Posted by 小暮 at 2013年02月22日 20:57