2013年11月01日
座禅温泉 「シャレー丸沼」②
温泉ファンというものは、内風呂派と露天風呂派と分かれるようですが、僕は絶対的な内風呂派です。
内風呂あっての温泉宿であり、湯守の腕の良さを見極めるには、内風呂に限ります。
露天風呂の開放感も好きですが、それはお湯の良し悪しとは別モノ。
風雨にさらされ、虫や落ち葉や砂ぼこりが舞い込む風呂は、“湯守泣かせ” であり、どうしても加熱するため経済的にもマイナス面のほうが多い浴槽だといえます。
では僕は、完全なる露天風呂否定派なのか?といえば、そんなこともありません。
裏庭やベランダに四方を壁でおおわれた “なんちゃって露天風呂” は問題外として、「絶景」 を眺める露天風呂ならば大歓迎であります。
温泉には、日常から離れて、自然環境に身を置く 「転地効果」 という作用があるくらいですからね。
掛け値なしの絶景を眺めながらの入浴は、“心の湯浴み” だといえます。
そんな内風呂派の僕でさえ、褒めちぎってしまう露天風呂が県内にはいくつかあります。
湖を見下ろす露天風呂、棚田を見渡す露天風呂、渓流に臨む露天風呂、滝を見上げる露天風呂・・・
などなど、過去にも雑誌やテレビ、ラジオなどで紹介してきました。
で、その中でも山好きたちが集う、天空の温泉といえば、ここ!
丸沼高原にある座禅温泉です。
今週、1年ぶりに訪ねてきました。
関東以北の最高峰(2,578m)で日本百名山の一座、日光白根山の中腹にある温泉です。
「座禅」 とは、白根山の外輪山 「座禅山」 に由来します。
「冬はスキー客ですが、それ以外の季節は、相変わらず百名山を目指す登山者が多いですね」
とは、支配人の横坂治良さん。
日光白根山をはじめ、周辺には男体山や皇海(すかい)山、武尊(ほたか)山といった百名山があります。
「連泊や転泊しながら、百名山をめぐる登山者が全国から来ますよ」
支配人によれば、以前は中高年が多かったけど、最近は 「山ガール」 と呼ばれる女性グループや一人旅の登山者が増えているとのことでした。
で、巨石を配した庭園風の露天風呂からは、錦秋の山々と百名山の一座、武尊山を一望することができます。
ここからの眺望は、僕の好きな “絶景露天風呂” のベスト5に入ると思います。
一浴、一望の価値あり!ですね。
そうそう、最新の温泉分析書を見たら、泉質が変っていました。
以前は、硫酸塩温泉でしたが、これに炭酸水素塩温泉が加わりました。
湯も以前より、黄褐色に微濁していました。
鉄分とカルシウムが増えたのかもしれませんね。
湯口には、朱色と白い析出物が、だいぶ付着していました。
片品村は、ほとんどが単純温泉ですから、このあたりでは珍しい泉質といえます。
スキーをやる方は、これからがシーズンです。
ぜひ、思う存分滑ったあとは、冷えた体を温泉で温めてくださいな。
(僕はスキーをしませんので、しばらくは北の温泉はお休みです)
Posted by 小暮 淳 at 20:56│Comments(0)
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