2013年12月08日
片目ウナギ伝説
「小暮さん、高崎にもウナギを食べない人たちがいましたよ!」
編集者のYさんから電話をいただきました。
「やっぱり虚空蔵様の化身ですか?」
「いえ、ふつうの神社なんですが、やはり鰻池(うなぎいけ) があって、そこのウナギはすべて片目だっていうんです」
「片目だ?」
「ええ、興味あるでしょう。取材、してみませんか?」
と、いうことで先週、温泉取材の合い間をみて、高崎市某所にある神社へ行き、ウナギを食べないという住民に会ってきました。
読者のみなさんは、覚えていますか?
以前、このブログで、前橋市の特定な地域の住民たちは、ウナギを食べないという話を書いたことを。
※(詳しくは、2010年8月4日 「謎学の旅② ウナギを食べない住民」 参照)
話を要約すれば、
●ウナギは虚空蔵尊の化身として保護されている。
●眼病治療に霊験あらたかなことから、ウナギに願をかけ、その願いが成就すると池に奉納した。
●そのため、患者の身代わりとなった池のウナギは眼病をわずらい、片目のウナギになった。
●昔、ある人が池のウナギを捕って食べたら、たちまち目が見えなくなった。
との伝説があり、現在でも信仰する氏子たちは、決してウナギを食べないということでした。
今回、僕がお会いしたOさんは77歳。
生まれも育ちも高崎市K町で、現在もK町に暮らしています。
K町にあるN神社には 「片目鰻の池」 というのがあり、ここが伝説の発祥地です。
「子どもの頃は、絶対に食べませんでした。でも大人になって、仕事でよその土地へ行ったとき、ウナギを出されましてね。断るのも失礼なので、仕方なく食べたことがありました。美味しかったですね(笑)。でも、このことは、もちろん家族をはじめ地元の人たちには、絶対に話せませんでした」
Oさんは、今でも自宅や地元ではウナギを食べないといいます。
前橋、高崎以外にも、まだまだウナギを食べない人たちが、いそうですよね。
他の地域でも、ウナギを食べない人たちがいたら、ぜひ、ご一報ください。
取材に伺いたいと思います。
ちなみに、今回の取材記事は、今月20日発行の 「ちいきしんぶん」(ライフケア群栄) の1面に掲載されます。
興味のある方は、ご覧ください。
Posted by 小暮 淳 at 21:23│Comments(2)
│取材百景
この記事へのコメント
面白い話なので、ネットで検索してみると
県外ならばいくつか見つかりました。
埼玉県三郷市彦倉
東京都日野市日野本町四谷
狛江市下覚東三島
山梨県北巨摩郡武川村山高
静岡県小笠郡菊川町西方
静岡県三島市三島大社の氏子
岐阜県郡上市美並町粥川
山口県山口市鯖
ほどんど神社が関わっているようです。
県外ならばいくつか見つかりました。
埼玉県三郷市彦倉
東京都日野市日野本町四谷
狛江市下覚東三島
山梨県北巨摩郡武川村山高
静岡県小笠郡菊川町西方
静岡県三島市三島大社の氏子
岐阜県郡上市美並町粥川
山口県山口市鯖
ほどんど神社が関わっているようです。
Posted by カズ at 2013年12月09日 16:10
カズさんへ
ありがとうございます。
全国には、ウナギを食べない人たちが、ずいぶんといるのですね。
群馬にはウナギ以外にも、キュウリやナス、ゴマを食べない地域もあります。
すべて伝説に基づいた信仰なのですが、面白いですね。
ありがとうございます。
全国には、ウナギを食べない人たちが、ずいぶんといるのですね。
群馬にはウナギ以外にも、キュウリやナス、ゴマを食べない地域もあります。
すべて伝説に基づいた信仰なのですが、面白いですね。
Posted by 小暮 at 2013年12月09日 20:24