2014年06月27日
老神温泉 「仙郷」
<仙境尾瀬沼 花の原>
初めて旅館名を耳にした時、真っ先に思い浮かべたのは 『上毛かるた』 の 「せ」 の札でした。
尾瀬の玄関口にある温泉だからだろう、と。
※(仙境=神や仙人が住むような俗界を離れた美しい場所)
「いえ、ここが私には仙郷(仙境) の地に思えたんです」
と、3代目主人の金子充さんは話してくれました。
ここは温泉街を見下ろす、片品川の対岸。
標高634メートル(東京スカイツリーと同じ高さ)。
だから、というわけではなく、まるで一軒宿のように高台に離れてポツンと建っているから望める絶景なのです。
温泉街と田畑と山々・・・
客室の窓には、箱庭のような山里ののどかな風景が広がります。
金子さんは、「仙郷」 のご主人でもありますが、老神(おいがみ)温泉観光協会長でもあります。
と、いうことで、昨晩は会長のご厚意により泊めていただき、温泉街を取材してきました。
金子さんは、「仙郷」 の創業者ですが、現在は会長職。
すでに経営は、4代目の娘さん夫婦にバトンを預けています。
えっ、創業者なのに、3代目?
と、僕も最初は疑問に思いましたよ。
でもね、話を聞くと、永い永い温泉地と温泉宿の歴史があったんです。
初代が、この地に温泉宿を開いたのは、昭和6(1931)年6月のこと。
宿名は 「初音屋」 といいました。
手元にある昭和20年頃の 「老神温泉旅館全体図」 を見ると、確かに片品川の右岸、山口屋の隣、上田屋の前に 「初音屋」 はあります。
昭和44年に2代目(金子さんの義父) が、鉄筋6階建てのホテルにリニューアルし、「ニューオイガミ」 と改名しました。
その後、金子さんが現女将と結婚(金子さんは栃木県湯西川温泉の老舗宿の御子息でした)。
昭和59年に、旅館名を 「ニュー老神」 と漢字表記に改名(温泉街に建物はありますが、現在は閉館)。
そして平成10年に現在地にて、「仙郷」 をオープンしました。
旅館のパンフレットをまじまじと見ると、“老神温泉郷 大平温泉” とあります。
「えっ、おおひらおんせん?」
と問えば、
「これは、私のシャレなんですけどね。老神温泉は、いくつもの温泉地が集まってできた温泉郷ですからね」
確かに片品川の左岸は、昭和のはじめまでは老神温泉とは呼ばれていませんでした。
現在の東秀館は穴原温泉、東明館は大楊温泉です。
「ここは字名が、大平なんですよ。だから」
と、いたずらっ子のように笑って、目を細めました。
いいですね、なんかロマンを感じます。
老神温泉は、いくつもの温泉地が集まって 「老神温泉郷」 になったのですから!
もっともっと、老神温泉の歴史を知りたくなりました。
Posted by 小暮 淳 at 20:33│Comments(2)
│温泉地・旅館
この記事へのコメント
今から40年前に学生の頃、前進のホテルニュー老神でアルバイトをしてました。とても懐かしい。
Posted by ねこまい at 2024年09月15日 09:19
ねこまいさんへ
ニュー老神をご存じとは!
老神温泉も変わりました。
金子さんも、お元気ですよ。
ニュー老神をご存じとは!
老神温泉も変わりました。
金子さんも、お元気ですよ。
Posted by 小暮 淳
at 2024年09月19日 16:16
